城山 湯野(しろやま) 山口県周南市

2015年2月28日の城山の登山記を見る

2005年11月27日(日曜日)

湯野 城山

登山口 国民宿舎湯野荘

ガイド本 中島篤巳著 山口県の山

登山開始 12:41 山頂到着 14:01 下山開始 14:38 下山終了 15:47

登山時間 1:20 山頂滞在時間 0:37 下山時間 1:09 

所要時間数 3:06

 先週の大師山に引き続き、中島篤巳先生の「山口県の山」にも紹介されている湯野の城山に向かうことにした。柳井から国道188号・国道2号を経由して進み、湯野温泉入口に入ると「おいでませ湯野温泉」の看板が正面に大きい。

 看板を右に見て温泉郷に入り、湯野清和会病院の横を進んで行くと紫水園と湯野荘の看板が見えたので左折、国民宿舎湯野荘周辺に車を置き歩き始める。少し手前に戻り湯野温泉観光案内図を見てこれから進む行程を頭に入れる。

正面に「おいでませ湯野温泉」の看板を見て温泉郷に入る 登山口の国民宿舎 湯野荘

 左に寿仙荘の綺麗な紅葉を見ながら進むとその先には常照院への階段があり、やはり紅葉を楽しみながら常照院に到着、登山の無事を祈願する。常照院を後にして再び舗装道に戻り進んで行くと右手に猿田彦大神の石碑と防火水槽が現れる。

常照院への階段 猿田彦大神から見る変則四差路
正面の緩やかな坂に入る

 この変則四差路はよく道を間違えるところらしく、広い本線は右に向かっているが登山口への近道は真っ直ぐに進む。少し進むと道は右にカーブし、その先の分岐を左に取ればT字路に出る。道標が正面に見えるので左折する。左側には少し不鮮明ではあるが城山登山道案内図が設置してあるのでじっくりと眺める。ここまで登山開始から20分が経過している。

城山登山道案内図 林道を進む

 この先は荒れた林道となり、正面に堰堤を見ると道は右に向く。そのまま道なりに進むと林道は右にも分岐するが正面に城山登山道の道標を見て小川の側を北に向かう山道に入る。

小川の側を登って行く シダは刈払われている

 山道の左右のシダは刈り払われており、非常に歩きやすくなっている。道はまるで川底を歩くようによく掘れており、左右に土の壁を見ながら進んで行く。15分程度山道を進んで行くと右延命の滝、左城山登山道の分岐に到着、延命の滝には帰りに寄ることにして左の登山道を進む。

川底のような登山道 延命の滝の分岐

 すぐに延命水の標識を見て橋を渡るが、延命水の水量は少なく観音岳の延命水とは比較できないような気がした。木の橋を渡り登山道はその先右にカーブし、明るい尾根道となる。延命の滝分岐から10分で道は分岐し、右は裏参道で山頂まで20分、左は表参道で山頂まで30分と書いてある。

延命水 表参道・裏参道分岐 右の裏参道は荒れている

 裏参道には倒木が多く、荒れているので左側の表参道を取り進んで行く。これから先は少し傾斜がきつくなり、ゆっくりと高度を上げて行く。後ろに湯野の景色が木の間越しに見えるようになると道はジクザグ道となり、一気に高度を上げて行く。左右にシダの茂るよく踏まれた道を我慢して登ること15分で天保5年12月(1834年)の杵崎大明神の祠に到着、早速に祠に参拝する。

 眼下には湯野の町並が一望の展望地となっている。少し下には役の行者の祠があるのでここにも参拝をした後、山頂に向かって出発する。横に倒れている道標には山頂まで15分と書かれている。

天保5年12月(1834年)の杵崎大明神の祠 役の行者の祠

 明るい尾根道をゆっくりと進み、程なく裏参道との分岐に出会う。やはり裏参道方面への道は倒木がひどく荒れていることが分かった。裏参道への分岐を過ぎたその先には苔谷への下山分岐が左に降りている。この道はあまり荒れているようには見えない。

 苔谷への分岐を過ぎると少し坂がきつくなり、左手には建物が倒壊している。この建物はトイレの跡と思われる。安永時代の三社権現の鳥居をくぐり抜け、急な石段を登って行くと階段の上は平地となっており、左右に石灯籠を従えた、安永5年申9月10日(1776年)建立の権現祠の立つ城山山頂に到着した。

城山山頂の権現祠 文化10年酉3月吉日(1813年)の手水鉢

 広く平らな山頂にはベンチが5つ設置してあり、ゆっくり落ち着いて展望を楽しむことができる。本日は少し靄がかかっており、瀬戸内の島々は霞んでいるが、晴れていれば遠く九州まで見渡すことができる。また、眼下には湯野温泉郷の展望が広がっており、まるで箱庭のように美しく、東方面には四熊ヶ岳が霞んで見える。

山頂から湯野温泉郷の展望

山頂から北方面の展望

 落ち着いて山頂を観察すると、先程の権現様の祠の横には文化10年酉3月吉日(1813年)の手水鉢が置かれている。いったいどのようにしてこんな大きな手水鉢を山頂まで運んだのだろうか。

 また、西方面には楓が2本立っており、名残の紅葉を楽しませてくれた。権現様の横の木にはガラス製のコーヒー瓶に入った登山ノートが設置されている。最近の内容を見てみると登山口が分からない、登山口が分かり難いので途中で道を尋ねたという内容が多かった。この意見により道標が整備されたのかも知れない。

反対側には林道が続いている(望海山・大平山へ続く) 山頂風景

 登山ノートに記帳して展望の城山から下山を開始する。急な石段をゆっくりと降りて行き、山頂から10分で杵崎大明神に到着、更に10分で延命の滝分岐に到着した。

 分岐を左に取り延命の滝に向かう。すぐに道が細くなり、右下に滑り落ちそうな危険な個所を無事通り抜け沢を渡る。沢を渡ると右下に降りる道を見つければもう延命の滝は間近である。赤いテープが導いてくれるので迷うことはない。

延命の滝に向かう 幻想的な延命の滝

 暗い森の中、大岩をゆっくりと流れる落ちる延命の滝は幻想的で素晴らしい。静かな森に広がる滝の音も落ち着いた感じですごくいい。時を忘れさせるような素晴らしい景色の中に自分が居ることがもっと嬉しい。本日の最大のハイライトはこの延命の滝かも知れない。

 延命の水を2杯頂き、喉を潤す。そういえば車にスポーツドリンクを忘れて出発したため、これが本登山中初めての給水である。延命の滝と別れて本道に戻るが、やはり1ヶ所道の細いところがあり、木に掴まり体重を危ない場所に乗せないようにして登山道に戻った。

 快適な道を順調に降りて行き、防火水槽から猿田彦大神の石碑を過ぎ、常照院まで帰ると右の林に紅葉の綺麗な場所があるので寄り道をすることにした。ここは招魂社で、四境の役と明治維新の戦乱で戦死した14柱の霊が祀られている所だった。208の石段があり、紅葉の名所と言うことなので石段を登って行くことにした。

14柱の霊が祀られている招魂社

 ゆっくりと名残の紅葉を楽しみながら石段を登って行く。途中には少し傾いた祠もあり、最後に14柱の招魂社に参拝をした。この道は変化に富んで面白い散策道となっている。紅葉を楽しんだ後、登山口の湯野荘までゆっくりと戻り登山を終了した。

 招魂社の紅葉

 下山途中で見た苔谷ルートの登山口を捜しにドライブをする。苔谷登山口に向かうには、湯野清和会病院の先を過ぎ、右に分岐する道を取る。分岐する入口には中電の「古谷支1」の電柱が立っている。少し進むと林道古屋線に入る。後は道なりに進むがなかなかこの林道が長い。国道2号への分岐を右折し更に進んで行くとようやく右手に「城山登山口(苔谷)ここから2km30分」の道標に到着した。

林道古谷線に入る 苔谷登山口

 苔谷登山口付近には適当な駐車スペースがなく、方向転換も普通車では苦労すると思われるので、苔谷登山口まで車で行く場合は、方向転換をする場所と駐車場を確認しながら進まれることをお勧めする。

杵崎大明神

役行者磨崖仏大岩

三社大権現の鳥居

山頂風景

城山山頂

延命の滝

紅葉

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 城山(湯野) 登山口付近のMAP

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