神郷三国山(しんごうみくにやま)岡山県新見市

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2015年6月28日

作業道入口 →0:35→ 三国山登山口 →0:50→ 山頂

 →0:35→ 三国山登山口 →0:30→ 作業道入口

全歩行時間 2時間30分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 山と渓谷社の分県シリーズ「岡山県の山」、この本には文字通り、岡山県の66の山が紹介されており、瀬戸内海側から中国山地まで各所の名山が目白押しである。私にとって、岡山県の山の始まりは2003年9月の中蒜山で、この時は鳥取県の大山に登った後、岡山県に入っている。

 その後はやはり山と渓谷社の中国百名山、中国新聞社の中国地方の山百選などの踏破のために岡山県に向かっていたが、これらの本の山に登り終えるとしばらく岡山県には足を向けていなかった。そんな中で2013年12月から翌2014年1月にかけて、岡山県の山を全て登ろうと思い立って通っていたが、先に分県シリーズ「福岡県の山」の完登を優先したため、岡山県の山へ復帰したのは今年2015年1月のことである。

 まず佐伯天神山を手始めに登り始め、5月末に小吹山へ登って、残りの山はこれから向かう神郷三国山ただ一つ。どうせなら晴れた日に登りたいので、快晴の天気予報を信頼して梅雨のまっただ中の本日、岡山県へ向かうことにした。

 三国山の登山口は、三室富士と言われる秀峰三室山の麓の神郷湯野地区で、登山口へ向かう起点を中国自動車道の東城インターとすれば、国道182号を走って、東城から北東に位置する岡山県の鯉ヶ窪湿原方面へ向かう。

道の駅 鯉ヶ窪付近は晴れ 備中神代駅先の分岐を左折

 すぐに道の駅「鯉ヶ窪」を通過、周囲を眺めると少し雲は目立っているものの、天気予報では晴れ。これから快晴になることを確信しながら芸備線沿いを新見方面へ進む。やがて現れる備中神代駅先の分岐を左折、県道8号(新見日南線)に入る。

足立駅の先の分岐を左折(クリックで案内) 三国山へ向かって直進(クリックで案内)

 この先からは芸備線沿いに西川を北上、次に足立駅の先の分岐を左折し、県道12号(足立東城線)に入る。分岐入口には三室峡の案内が掲示されているので目印となる。しばらく道なりに進んでいると三室トンネルを抜けた先で、県道12号は左へ続くが、三国山へ向かうにはそのまま直進、県道109号高瀬油野線に入る。

三室富士の後方が三国山 石仏が並ぶ

 すぐに神郷湯野地区の集落に着き、前方には三角錐の三室富士がその美しい山容を見せている。その後方は雲に覆われているものの、いずれ晴れるものと信じて疑わない。なんと言っても天気予報では晴れなのだから。

植林帯に入る 作業道へ入る(クリックで拡大)

 道ばたに祀られたお地蔵様を眺めながら更に北西方向へ進むと、舗装道は植林帯の中へ続き、少し先の左側に神郷三国山へ続く作業道が分岐している。そのまま作業道へ入ると、100m程度進んだところに車止めがあり、一般車は通行止めになっていた。そこで県道まで引き返し、少し下ったところの広いスペースに車を置き、岡山県の山の最後となった三国山へ向かう。

車止めを通過 野いちご

 県道の分岐から三室林道に入り、3分で先程引き返した車止めまで着く。足下は砂利道だが、この程度の道なら安心して奥まで進める道路状況である。ここで周囲を眺めていたら野いちごを見つけた。これ以外ではあじさいが咲いている程度で、取り立てて目新しい花は無い。

分岐を左折し三国山へ向かう

 平坦な作業道歩きなので快適に歩を進め、車止めから12分、県道からの分岐より15分で作業道は左方向へ分岐する。ここには三室林道宇谷支線起点の案内と「三国山 ←あっち」の案内が置かれている。従って、この案内が朽ちない限りは迷うことは無さそうだ。

あじさい 作業道に草が増える

 作業道の左側に沢音を聞きながらのんびり進む。周囲にはあじさいの花が咲いており、この季節の花を楽しみながら進んでいる。分岐に入って8分で作業道に草が目立ち始めたので、この先まで車が進入することは少ないのだろう。

ヒラメ放流地

 左右に植林帯を眺めながら緩やかな傾斜の道を辿ると、左に「ヒラメ放流地」の案内を見つけた。案内に従い沢へ向かうと、沢の側にも同様の案内が置かれていた。もしかすると、海の魚のヒラメをこの淡水に放流して養殖するプロジェクトがあったのかも知れない。

三国山登山口 登山口の先は作業道終点

 そんなことを考えながら進んでいると、「三国山 ←あっち」の案内から25分で、三国山登山口の石碑が置かれた場所へ着いた。少し先には広場があるので、これは駐車場の名残かも知れない。

左右に草の茂る登山道 一旦平坦な場所に出る

 登山道に入ると左右には、雨に濡れた草が茂り、足下が滑り易いので慎重に進む。最初の折り返し点に「銘水の滝」の案内が転がっているが、滝の姿は見えない。樹林の下につけられた道を辿って高度を上げると、少し平坦な場所に出る。周囲は植林帯なので展望は利かず、淡々と西へ向かう。

植林帯の下を進む 笹が目立つ

 間もなく周囲に笹が増え、笹藪こぎが始まる。空を眺めると雲が一面に広がり、天気予報は完全に外れた。水を含んだ笹藪こぎはなかなかハードだが、ここまでくれば山頂を目指す以外無い。

笹こぎの楽しめる道 展望は限られている

 突然南へ展望が開けたので眺めると、南は明るい所もあるので晴れているのかも知れない。藪こぎをして高度を上げれば、背後には木の間越しながら、少しずつ展望が広がる。それにしても三国山は笹が多く、笹藪こぎの楽しめる数少ない山かも知れない。

笹藪こぎが続く 足下にササユリ

 目印を確認しながら高度を上げると、笹の勢いが強くなる。県境手前まで来て、進路がわかりにくくなってきたので、テープを巻きながら慎重に進む。間もなく目印が現れたので一安心、ほんのわずかな間だが、テープがあると帰路の不安は解消される。

県境尾根 1133mピーク

 間もなく鳥取県との県境尾根へ到着、快適な尾根道を進んでいると、小ピークへ到着、この地点が1133mピークと思われる。この付近の最高点だが、山頂は広島県との三県の境と合わさるところなのでもう少し進む。

霧の流れる三国山山頂(クリックで拡大) 山頂に咲くササユリ

 わずかに高度を下げて少し登り返せば岡山県、鳥取県、広島県の三県県境にそびえる三国山へ到着した。霧の流れ込む山頂からは、わずかに北へ展望が開けているはずだが、本日は全く展望が利かない。この山が山と渓谷社の分県シリーズ、「岡山県の山」最後の山頂で、山頂手前には可憐なササユリが咲いている。

 この花が登頂のお祝いのような気がして、しばらく眺めていたが、雨が降り始めたのを潮に下山を開始した。下山は元来た道を引き返すだけ。登山途中の笹藪に巻いておいたテープの箇所も無事通過、そのまま一気に下って登山口へ。更に作業道を辿り、駐車地へ戻り着いた。

一風庵のざるそば 野の香

 空を眺めれば、霧雨が降るような状況なので、どこの山にも登れそうに無い。そこでびしょ濡れのズボンなどを着替えて出雲横田へ蕎麦を食べに行くことにした。最初に向かったのは一風庵で、前回は釜揚そばを頂いたが、今回は横田小そばで作られたざるそばの「野の香」注文。十割そぱはコシも強く、蕎麦の風味が抜群だった。

川西そば工房で出雲地方特有の食べ方の割り子そぱを頂く

 引き続きそばを食べるために周辺散策をしていると、「川西そば」と案内されるたくさんの幟を見つけた。そこで、川西交流会館へ行き、この地方特有の食べ方の割り子そばを注文。このお店のそばは、交流会館前にある水車でそばを挽いた手打ちそば。挽きたて、打ちたて、茹でたての本格的な出雲そばをとても美味しく頂いた。蕎麦を食べれば思い残すことは無い。そのまま一気に柳井まで帰った。

三室山

あじさい

ササユリ

山頂

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県新見市 新郷三国山 登山口付近のMAP

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