三郡山・宝満山・仏頂山・頭巾山(さんぐんさん・ほうまんざん・ぶっちょうざん・とっきんやま)福岡県宇美町他

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2012年11月3日の宝満宮から宝満山・仏頂山登山を見る

2014年12月27日

昭和の森駐車場 →1:15→ 難所ヶ滝 →0:25→ 縦走路出合 →0:35→ 宝満山

 →0:50→ 頭巾山 →0:25→ 三郡山 →1:30→ 昭和の森駐車場

全歩行時間 5時間 0分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)


 福岡県の山もいよいよ最後、本日は最後に残した三郡山へ向かう。この三郡山の登山口は昭和の森、駐車場も整備された公園なのでとても助かる。トイレの前の駐車場へ車を置いて登山を開始、今回は難所ヶ滝の氷柱鑑賞が一番の目的なので、登山時は河原谷コースを採る。

登山口の昭和の森駐車場 案内図の右へ向かう

 公園の案内図を正面に見て分岐を右方向へ採る。広い作業道のような道を辿ると、上水道施設があり、立入禁止の車止めが設置されていた。歩行者は右側から迂回するような構造になっていたが、全くの立入禁止なのかも知れない。

車止めを抜ける 眼下に市街地の展望

 右に貯水ダムを眺め、眼下に福岡市街の展望を鑑賞、少し高度が上がっただけで、眺める景色が美しくなる。そのまま作業道を進むと林道一本松支線終点の標柱を過ごす。すぐに「河原谷・難所ヶ滝」への案内が現れたので、やはりこの道は登山道なのだろう。

「河原谷・難所ヶ滝」への案内 植林帯の下を進む

 水城ヶ丘山の会により掲示された「だごしゃん道・難所ヶ岳」の小さな案内がとてもわかりやすく、これから登山終了まで要所に掲示されている。案内に従い岩を乗り越え、沢を渡って対岸へ着く。すると目の前に現れたのは植林帯で、足下に明確に残る踏み跡を辿れば、すぐに丁字路へ着く。

丁字路を右折(クリックで案内) 右から舗装道が合わさる(クリックで案内)

 この分岐に立つ河原谷・難所ヶ滝への案内に従い進路を右に採ると、右から舗装道が合わさる。ここで「河原谷の大つらら」の案内を確認し、舗装道を進むと足下は未舗装道に変わる。右に堰堤が見えてくれば、南部消防署の「河原谷コース@」の案内と、宇美町の「登山道入口・大つららまで1.5km」の標識が置かれている。

登山道入口 岩の目立つ道

 ここからが登山道で、自然林の下を進めば、足下に石や岩が増えてくる。涼しげな沢を横に見ながら進むと、間もなく河原谷コースAの案内、少し先で大つららまで1.2kmの案内を過ごす。苔むす岩を眺めながらの登山なので周囲の景色に飽きることはない。

涼しげな沢 大つららまで1.2km

 やがて大つららまで900mの案内を通過、足下に続く岩道を辿れば、間もなく宝満山と難所ヶ滝の分岐点へ到着、ここには河原谷コースBの案内が置かれていた。この分岐を左折し河原谷コースに入れば、すぐに大つららまで600mの案内を過ごす。

苔むす岩 宝満山と難所ヶ滝の分岐点(クリックで案内)

 ここでわずかに進むと大規模な炭焼き窯跡が明確に残っていた。手製の難所ヶ滝へ30分の案内を確認、この先で沢を渡り対岸へ向かう。少しの岩場につけられたロープを補助に岩上へ行き、テープなどの目印を確認しながら少しずつ高度を上げる。

炭焼き窯跡(クリックで別角度) 沢を横切る

 やがて河原谷コースCの案内を通過、このように目印が要所に置かれているので道に迷う心配は無い。登山道右に再び大規模な炭焼き窯跡を過ごし、苔むす岩を左右に見ながら少しずつ高度を上げる。大つららまで300mの案内の立つ場所へ着けば、この手前で、炭焼き窯跡を眺める。この山域には炭焼き窯跡が本当に多い。

河原谷コースCの案内 炭焼き窯跡(クリックで別角度)

 この先で河原谷コースDの案内を確認し、大岩の目立つ道を進んでいると、氷柱の残る岩を見つけた。この付近が小つらら前で、大つららまでは215mと案内されている。やがて坂の傾斜がきつくなり、補助のロープを伝いながら一気に高度を上げる。

小つらら ロープを補助に急坂を登る

 足下には岩が多く、不安定な足場なので慎重に高度を上げていると、左右の分岐が現れ、難所ヶ谷へは左道を採る。なお、右道は仏頂山へ続いている。河原谷コースEの案内を過ごし、少しの坂を登ると前方には河原谷の大つららの案内板が設置されてていた。案内によれば、河原谷の大つららは三郡山(936m)の標高724mに位置しており、普段は滝のような流れはなく、雨や雪解け水などが山肌を伝いながら凍って、つららとなるそうだ。

難所ヶ谷と仏頂山の分岐(クリックで案内) 大つららへ向かう

 寒気が強まる時期が続くと、小さなつららは、少しずつ時間をかけて成長する。暖かい九州にあるとは思えない景観である。なお、見頃は1月〜2月の寒気が強まる時期と案内されている。また、大つららを見る時の注意として、アイゼンとストックがあれば登りやすいと掲示されていた。

難所ヶ滝

 案内を過ごし少し、進むと前方に難所ヶ滝が見えてきた。わずかではあるが岩肌につららが残っており、このつららが全体に広がると壮観であることは間違いない。所々に残るつららをゆっくり鑑賞、この規模でもしっかり感動した。

大つらら

 滝の下を慎重に横切り、ロープを補助に少しずつ高度を上げると、坂の傾斜が緩む。落ち葉の敷かれた登山道を辿り、更に高度を上げる。やがて、坂の傾斜がきつくなるが、ロープが渡されているので安心して登ることができる。間もなく進路は直角に右へ向き、分岐点には三郡山縦走路の案内が立っていた。

難所ヶ滝からの急登

縦走路出合い手前 三郡山縦走路へ(クリックで案内)

 案内に従い緩やかな傾斜の道へ向かえば、すぐに雪がまだらに残る三郡山縦走路へ飛び出た。三郡山は分岐を左折だが、先に宝満山の山頂を踏んでおきたいのでこの分岐を右折する。明るい縦走路を進むと、すぐに下り坂に変わり、足下には霜柱が目立っている。縦走路は足下の掘られたような道から平坦な尾根道、さらには横木の階段道とわずかな間に変化する。

宝満山〜三郡山縦走路へ着く(クリックで案内) 宝満山へ向かう

 すぐに小ピークへ着き、横に立つ案内には宝満山へ1.1km、三郡山へ1.4kmと書かれていた。ここで小ピークに横たわる岩上に立つと、北東に三郡山がとても近く、その左には頭巾山がそびえていた。また、東には古処山、屏山、馬見山と続く展望の先に、英彦山や鷹ノ巣山、更に犬ヶ岳に求菩提山、香春岳に牛斬山と今まで登ってきた山が一望である。

展望の岩と岩上から眺める頭巾山と三郡山(クリックで拡大)

展望岩から犬ヶ岳・鷹ノ巣山・英彦山・岳滅鬼山 河原谷への分岐(クリックで案内)

 さて、縦走路に戻り宝満山を目指す。小ピークから石の多い道を下り、平坦な道を辿っていると、右に昭和の森への分岐が現れた。この先で少しの坂を登ると、もう宝満山までは残り800m、少しずつ懐かしい山頂が近づいてきている。

八葉の峰の案内 仏頂山山頂

 八葉の峰の案内が立つ場所を過ごし、次は宝満・三郡のモミ林の穴内を眺める。この先から少し雪の量が目立ち、横木の階段をわずかに登ると、懐かしい仏頂山の山頂に着いた。山頂に祀られた祠へ参拝、祠の裏には三等三角点が置かれていた。仏頂山の祠の前で記念撮影の後、この先に現れる坂を下る。

サンドイッチのような岩 宝満山山頂手前の大岩

 そのまま道なりに坂を下り、サンドイッチのような岩の間から生える木を鑑賞、宝満山への案内に従い進むと、樹林の先にようやく宝満山の山頂がシルエットのように浮かんできた。坂を下り山頂の岩の手前に立つと、この岩がとても大きく見える。

鎖を伝って山頂へ 宝満宮へ参拝

 左側の道を採り、鎖を伝い、足場を確認しながら岩場を乗り越えると、いよいよ三郡山の手前の宝満山へ登った。まず宝満神社へ参拝し、登山の報告をし、次に展望岩の上に立ち周囲に広がる展望を確認する。2年前にも同じ場所に立っているが、周囲の山々の知識は皆無だった。今回は周辺の山々へ登っているため、以前よりは詳しくなっている。

宝満山山頂の岩上に立つ 眼下に広がる展望

 北には若杉山、その左に立花山、博多湾と続き、手前には四王寺山(大城山)、遠くには油山、更に金山、背振山、九千部山等がそびえている。更に西には背振山地が控えており、南には大根地山が美しい山容を見せている。

北から西の展望(クリックで拡大)

南の展望(クリックで拡大)

 西を眺めれば、古処山、屏山、馬見山と続いており、更に英彦山、鷹ノ巣山、犬ヶ岳、求菩提山と福岡県の名峰が勢揃いである。時刻は11時半なので早めの昼食を摂ることにした。いつもはおむすびをほおばるだけだが、本日は福岡県の山の最後なのでラーメンを作り、おむすびと一緒に食べた。

仏頂山へ向けて出発 岩場を下る

 昼食後に再度美しい展望を堪能し、いよいよ三郡山へ向かう。山頂を出発、岩場を下り鞍部から登り返す。再び仏頂山の山頂を通過、展望岩などからの景色を再確認しながら元来た道を引き返す。最初に三郡山縦走へ飛び出た難所ヶ滝からのコースの合流点まで引き返し、明るい縦走路を辿って三郡山を目指す。

難所ヶ滝からのコース合流点 気持ちの良い縦走路

 それにしても快適な道が続き、左には木の間越しながら大都会福岡の展望が広がっている。やがて頭巾山への分岐が現れたので山頂へ立ち寄っておくことにした。分岐を左折し、わずかに坂を登れば頭巾山の山頂である。山頂からは木の間越しながら、宝満山が見えていた。頭巾山の山頂で記念撮影の後、縦走路へ戻り、いよいよ三郡山へ向かう。

頭巾山への分岐(クリックで案内) 頭巾山山頂

 頭巾山の分岐点から坂を下ると頭巾城跡の案内が置かれていた。進行方向を眺めれば、ドーム状の施設がとても近い。左右にシデ林を眺めながら進んでいると、右に天の泉というわき水の案内が立っていた。丁度のどが渇いたところなので、コップに入れて飲み干した。とてもおいしい水である。

縦走路へ戻り三郡山へ向かう 銘水 天の泉

ベンチの置かれた休憩所 山頂に建つアンテナ施設

 さあ、もう山頂まではわずかな距離、少しの坂を登るとベンチの置かれた休憩所へ着き、目の前にはアンテナ施設がとても近い。ここでは案内に従い、施設を大きく迂回しながら道なりに進むと、白いガードレールのある舗装道へ出る。舗装道をそのまま進み分岐を左折、国土交通省の案内に忠実に従い、坂を登れば三郡山の山頂へ到着した。

作業道を進む 三郡山山頂へ到着

 これで福岡県の山完登である。山頂からは東方面の展望に優れ、古処山、屏山、馬見山、英彦山、鷹ノ巣山、犬ヶ岳、求菩提山、更に香春岳等も眺めることができた。周囲に広がる展望を眺めた後、記念撮影を無事終了。展望に満足したので下山を開始する。

北九州方面の展望(クリックで拡大)

宝満山と福岡方面の展望(クリックで山頂風景)

 山頂から坂を下り、そのまま直進方向へ向かうと三郡山案内図が置かれており、このコースは欅谷Bコースと言われているようだ。案内図の横から整備された道を下ると、左にはマイクロウエーブの宇美反射板が立っていた。

欅谷Bコースへ向かう(クリックで拡大 最初は整備された道が続く)
マイクロウエーブの宇美反射板 昭和の森への分岐(クリックで案内)

 更に坂を下れば、欅谷Bコースの案内が立ち、このコースを採れば昭和の森までは70分の所要時間と案内されていた。分岐の案内に従い下山を開始、すぐに植林帯の下を下るが、快適なのはわずかの間で、途中からは横木の階段が外れている場所もあった。大岩の目立つ場所を通過すればやがて沢の横へ出る。

植林帯を下る 沢に出る
美しい滝を鑑賞 眼下に展望

 そのまま道なりに下っていると、向かいに美しい滝を見つけた。滝を鑑賞後下山を続け、しばらく歩いていると、炭焼窯跡の中央を通り抜ける。石垣の組み方は分からないが、とてもきれいに積んである。更に坂を下るが、途中に美しい清流を眺め、岩の横をすり抜けながら坂を下ると、足下に人工的な横木の階段を見つけた。

炭焼き窯跡 清流
作業道へ出る(クリックで下山の案内) 橋の手前に出る(クリックで案内)

 もう少し進むと作業道へ着くが、この作業道は右折が正しい。すぐ左へ「昭和の森」の案内が現れ、横木の階段を下ると作業道に架かる橋の前に着いた。ここまで下れば、もう何も心配のいらない舗装道歩きとなる。

頭巾山からの下山地点 振り返れば三郡山山頂のアンテナ

 この先道なりに坂を下り、約20分程度かかって公園手前まで下りると、頭巾山からの下山道が見えてきた。従って、頭巾山経由で下れば、20分の舗装道歩きはなく、もう少し快適に下ることができたかも知れない。ただし、頭巾山経由のコースで、美しい滝や滑滝が見られるかは不明である。背後を振り返れば、三郡山の山頂にアンテナがよく見える。昭和の森の駐車場まで引き返し、福岡県の山の登山は無事終了した。

大刀洗の久留米ラーメン丸八さん

 次はお楽しみの夕食だが、前回食べることのできなかった大刀洗の久留米ラーメンを食べるため遠回りをした。今回はちゃんと開いていたのでおいしいラーメンを頂き、これで福岡県の山で心残りのことはほとんど無い。福岡県の山は総じてきつい山が多かったという印象だが、終わってみればすべてが楽しい山旅だった。

難所ヶ滝

宝満宮

宝満山 山頂の岩

四王寺山

大根地山・古処山・屏山・馬見山・英彦山・鷹ノ巣山・犬ヶ岳

仏頂山

三郡山

頭巾山

三郡山山頂

北九州方面 福智山・香春岳など

 前の山 若杉山 を見る

 次の山 浅間山・岳滅鬼山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 福岡県宇美町 三郡山 登山口付近のMAP

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