六甲山(ろっこうさん)兵庫県神戸市・有馬町

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2014年2月6日

阪急芦屋川駅 →0:30→ 高座の滝 →0:35→ 風吹岩 →0:40→ 雨ヶ峠

     →1:20→ 六甲最高峰 →1:40→ 有馬口駅

全歩行時間 4時間45分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 六甲颪(おろし)に颯爽(さっそう)と、蒼天(そうてん)翔(か)ける日輪(にちりん)の、青春の覇気美(うるわ)しく、輝く我が名ぞ阪神タイガース

 この阪神タイガースの歌は、通称六甲颪として多くの人に親しまれ、現在12球団ある日本プロ野球の球団歌の中で最も歴史がある。この歌にある六甲山は、神戸市の市街地の西から北にかけて位置する山塊で、その最高峰は特に六甲最高峰と言われ、日本三百名山に選定されている。

 この登山途中に現れる芦屋ロックガーデンは、花崗岩が風雨の浸食によって作り出された特異な景観地である。なお、この地において大正13年(1924)頃から登山練習が始められており、日本のロッククライミング発祥の地と言われている。

 今回紹介するのは、阪急芦屋川駅を登山口として、ロックガーデン、風吹岩を経由して六甲山最高峰へ立ち、有馬温泉へ下るゴールデンコースである。

登山口の阪急芦屋川駅 星座の広場の左側の階段を登る

 山陽新幹線の新神戸駅を下りて地下鉄に乗り換え、阪急三ノ宮駅へ移動。ここで阪急神戸線へ乗り換え、六甲山の登山口の芦屋川駅に着く。駅を降りて北側へ進むと、星座の広場の正面にトイレがあり、進行方向左側の階段を登って上の段へ向かう。

右の芦屋川沿いに北へ進む 大僧橋を右折

 道なりに少し進むと、右側に芦屋川が見えてくるので、芦屋川沿いに移動し北上する。橋の横につけられた信号のある交差点を直進し、なおも芦屋川沿いを北上すると、右に大僧橋が見えてくる。この分岐を右折して橋を渡り、次の分岐は高座の滝・ロックガーデンの案内に従い左道を採る。この辺り、しっかり案内等が設置されているので道を間違えることはない。

案内に従い分岐を左折 高級住宅街を道なりに右へ

 更に進むと直進方向は行き止まりなので、分岐を左折し高級住宅街の中を道なりに進む。間もなく進路は右方向に変わり、緩やかな坂道を進むと、城山・高座の滝の案内が見えてくる。

奥へ向かって進む 右は鷹尾城跡方面(クリックで案内)

 この城山とは、鷹尾城跡のことで、永正8年(1511)細川高国、澄元も両軍勢による鷹尾城と芦屋河原の合戦は阪神地方の代表的な古戦場として知られている。標高260m、いま城山の山頂には中世の城跡としての遺構は何も残っていないが、大阪湾を一望できる眺めも素晴らしく、動植物の観察や高座の滝までの2kmのハイキングコースとして親しまれているそうだ。

「高座の滝道」へ入る(クリックで拡大) 自然林の下を進む

 更に奥へ進むと、背後には神戸の町並みと大坂湾が広がる。進行方向は、道幅が狭くなり、「高座の滝道」に入る。入口の案内には、「この先に駐車場はありません」と書かれているが、小型車であれば数台置くことができそうだ。右に堰堤を過ごし、左下に沢を見ながら奥へ向かう。向かい岸には岩が目立ち頭上は自然林が覆っている。鋪装道歩きだが、のどかな雰囲気の散歩道気分で歩くことができる。

左に赤い橋 右に稲荷神社

 やがて、左に赤い橋が見えてくれば、右にトイレを過ごし、二軒の茶店の前を通過する。右に稲荷神社の赤い鳥居を見て、正面に建つ護摩堂へ登山の無事を祈願する。護摩堂の先には高座の滝があり、傍らに立つ案内によれば、この滝は高さ10mの夫婦滝であり、昔は修験者の道場として有名であった。

正面に建つ護摩堂 高座の滝

 滝の300m上流にある中ノ滝付近の斜面から鎌倉時代初期のものと推定される土師質灯明皿や瓦器の包含層のあることが報告にある。このように祭祀性の遺物の出土や立地条件から、霊場であったと思われる。滝の傍らには、護摩堂があり、またロックガーデンの名を顕揚した藤木九三翁の浮彫像がある。と説明されている。

石段を登る 花崗岩の風化した不安定な道

 高座の滝を出発、右に赤い鳥居とお堂を見て、先へ進む。足元は花崗岩の風化した不安定な道に変わる。すぐに左右の分岐の前に着き、中央尾根を採れば一般コースだが、地獄谷を通れば中級コースである。中級コースのピラーロックが魅力的だが、ここでは安全策の一般コースを取る。

左中級・直進一般コース(クリックで案内) 来た道を振り返る

 一般コースといっても、最初から岩場へ向かうので気が抜けない。と、中級コースを見てみると、ザイルで、それぞれの身体を繋いでいるパーティがいた。このコースへ向かうには、それなりの装備が必要なのかも知れない。右上に祠を見るが、中には石が一個と置物が置かれているだけだった。眼下を見下ろすと、V字谷の先に神戸の市街と大阪湾が広がり、雲はかかっているものの清々しい景色である。

祠(クリックで拡大) 神戸市街と大阪湾

 少しの岩場を登ると、左右の分岐が現れ、右方向は高座谷を経て荒地山へ、左は風吹岩である。今回は中央尾根コースを採るため分岐を左折する。風化した花崗岩質の道が続くので、ストックは締まって三点確保で慎重に高度を上げる。途中には、鎖の渡された場所もあり、なかなか楽しい道が続く。

ロックガーデン

 一段高い場所へ着くと、ここにはロックガーデンの案内が置かれている。「ただひとりとかげ極めこむ日ありて物音絶えし岩場なりしか」と富田枠花の詩のとおり、花崗岩が風雨の浸食によって、つくりだされた特異な景観地、大正13年(1924)ごろからロック・クライミング・クラブの人々によって、登山練習がはじめられた近代登山の発祥地である。と説明されている。

自然の岩の芸術

 高度が少し上がっただけで、大阪湾の風景は格段に広がり、遠くまで見晴らすことができる。足下不安定な状態はしばらく続くが、いろいろな形状の岩が現れるので、自然の岩の芸術を楽しんでいると、あっという間に岩場を通過する。

岩の道が続く

 頭上を樹林が覆う岩道を抜ければ、鉄塔の建つ場所へ出る。少し南へ寄り道し、大阪湾を眺めてみたら、視界の半分は樹林によりさえぎられていた。さて、鉄塔下を出発、足下には相変わらず花崗岩質の道が続く。周囲を眺めてみると、露岩が多いことに気づく。風吹岩への案内を確認しながら緩やかな傾斜の道を進んでいると、お猿さんのような、犬のような横顔の岩を過ごす。

最初の鉄塔下を通過(クリックで展望) お猿さんの横顔

 やがて2番目の鉄塔下を通過する。しばらく展望の無い道を歩いているが、登山道から少し西側へ移動すれば、大阪湾などを眺めることができる。突然広い場所へ飛び出ると、この場所は「感動の広場」と案内されている。

感動の広場から眺める風景(クリックで拡大)

 南には神戸市街と大阪湾が広がり、雄大な風景を見晴らす。眼下には尖った岩が特徴的であり、まさに感動の展望を眺める場所であることは理解できた。感動の広場から美しい景色を堪能した後、風吹岩へ向かって出発する。進行方向を眺めると、鉄塔が見えている。これは後で分かったことだが、風吹岩はこの鉄塔下に位置している。

風吹岩(クリックで別角度) 神戸市街の展望

 緩やかな傾斜の登山道を西へ進むと、間もなく鉄塔横にそびえる標高437mの風吹岩へ到着した。岩上に立つと、周囲360度の展望が広がり、南に神戸市街と大阪湾、北には六甲最高峰に建つアンテナが見えているようだ。大勢の登山者の中に紛れて周囲の展望を眺める。六甲山が人気のある山であることは間違いないようだ。

打越山への分岐を通過 岩の多い場所を抜ける

 風吹岩を出発、次の目的地は芦屋CC先の雨ヶ峠である。進路を北西方向へ採ると、すぐに左に打越山への分岐を過ごし、次の分岐は雨ヶ峠への案内に従う。なお、雨ヶ峠までは1.5km、六甲最高峰へは4.2kmと案内されている。少しずつ周囲に岩が目立ち、岩の多い六甲山を歩いているという事を思い出す。

中央に立つ岩 沢は汚染されている(クリックで拡大)

 太陽と緑の道と案内される道を辿っていると、途中で湿原を過ごす。再び岩の目立つ道を下り、間もなく沢に着くが、この谷の水は水質検査の結果、汚染がひどく、飲用には適さないと案内されていた。この先でイノシシ除けのゲートを 2つ通過し、ゴルフ場の舗装道を横切る。更にイノシシゲートを潜り、左右にゴルフ場を木の間越しに眺めながら自然林の下を進む。

イノシシ除けのゲートを通過 木の間越しにゴルフ場

 南に木の間越しながら神戸市街の展望が広がり、一息つく。植林帯が見えてくれば、峠は近い。眼下にゴルフ場を眺めながら横木の階段を登り、横木から擬木へと階段の材料が変わると、広く平坦な雨ヶ峠へ着く。峠には東屋が置かれ、休憩用のベンチも整備されている。この峠で右に東おたふく山へ向かって分岐しているが、六甲最高峰へ向けて直進する。

植林帯の下を進む 広く平坦な雨ヶ峠

 当日は全国的に冷え込んだ日で、時刻が遅くなるに連れて降雪量も増えている。足下は凍結し始めているので、歩行は慎重となる。道の側に笹の目立つ地点を過ごし、本庄橋を経て六甲最高峰の案内に従い坂を下る。坂を下る前に進行方向の山々を眺めるのだが、北に六甲最高峰は見えないような気がした。左に住吉・御影5.3kmの案内を過ごし坂を下る。なお、最高峰までは残り2.2kmになっている。

鞍部へ下る 住吉道の沢越え

 間もなく鞍部へ下って沢を渡るが、この沢の手前には住吉道の標柱が置かれていた。間もなく左右の分岐が現れとまどうが、左の本庄橋跡を経て六甲最高峰へ向かうことにする。なお、右道は七曲りを経て六甲最高峰と案内されていた。

沢に架かる橋を渡り本庄橋跡へ到着

 やがて沢に架かる橋を渡れば本庄橋跡へ到着、付近は公園化され、寛政10年(1798年)出版の摂津名所大図鑑を参考に作図したプレートが置かれていた。本庄橋跡を出発、長い石段を登って本庄砂防ダムを過ごす。少し進むと左が広くなった場所に着き、左方向から少しの坂を下り沢を渡る。もう一軒茶屋まで1.6km、最高峰まで1.9km、最終目的地の有馬温泉へは5.4kmと案内されている。

急な長い石段 進路は左端へ(クリックで拡大)

 少しずつ坂の傾斜がきつくなるが、横木の階段等が整備されているので歩行に支障はない。雪の残る道を滑らないよう高度を上げて行くと、周囲の木々に雪の花が咲いているようだ。やがて六甲山頂一軒茶屋へ到着、あまりに寒いので暖かいきつねうどんを頂き、身も心も温かくなった。

雪の花 六甲山頂一軒茶屋(クリックで豪華昼食)

 有馬温泉へはこの位置から4kmの行程だが、まずは六甲山の最高峰を目指し、トイレ横から続く舗装道を登る。コンクリート舗装の道に雪が積もり始めたので、滑らないよう慎重に進む。南には神戸市街と大坂湾の展望が広がるが、降り続く雪のため、霞気味である。

最高峰へ向かう(クリックで雪道) 眼下に神戸市街と大阪湾

 左に東屋を過ごし、正面に見えるアンテナ方向へ向かう。間もなく平坦な六甲山最高峰へ到着、奥には最高峰の標柱が立ち、その右には三角点の説明プレートが石の上に置かれている。この石の奥には一等三角点が置かれているものの、その上部だけが覗いている状態なので、目視での確認はできない。なお、案内によれば、標高は平成7年の阪神淡路大震災で隆起し、現在は931.25mとなっている。

山頂に建つアンテナ 雪の六甲山山頂

 山頂から周囲を見回すが、降雪のため展望を得ることはできなかった。展望は最高峰山頂よりも少し南側へ戻り、アンテナの西側から南側を眺める方が良いのかも知れない。山頂を出発し、最終目的地の有馬温泉へ向かう。

雪に覆われた山頂周囲の木々 有馬温泉へ向かう魚屋道

 舗装道を通ってトイレ横を通過、左に「有馬温泉4.0km魚屋道→」の案内に従い坂を下る。遊歩道は雪のため極端に滑り易くなっており、滑りにくい場所を選びながら進む。左に吉高神社の案内が見えたので立ち寄り参拝、更に坂を下る。遊歩道は緩やかな傾斜なので時間はかかるが、足への負担は少ない。

吉高神社 ベンチの置かれた休憩所

 途中には休憩用のベンチなども設置され、至れり尽くせりの登山環境である。「筆屋道を経て瑞宝寺公園1.3km約30分」の案内を過ごせば、有馬温泉駅には2.9km、約45分と案内されている。

「筆屋道」への分岐 六甲最古のトンネルの案内地

 この少し上には六甲最古のトンネルの案内があり、案内によれば、現在は崩れてしまっているが、六甲山で最も古いトンネルがあったと言われているところで、明治7年、大阪・神戸間に鉄道が開通し、六甲越えのこの道も交通量が増え、道も拡がりトンネルもできたとのこと。荷物を運んだ馬や湯湯治客を運ぶ駕籠が石垣のトンネルをくぐっていたそうだ。周囲を見回すが、トンネルのあった場所ははっきりしていなかった。

東屋の風景 南無妙法蓮華経の石碑

 坂を下り東屋へ立ち寄ると、魚屋(トトヤ)道と峠の茶屋の案内が置かれていた。案内に寄れば、この道は、江戸時代有馬温泉とに神戸(魚崎)の魚を運ぶために使われた。明治になり、県道有馬住吉線として整備され、さらに明治7年大阪・神戸間に鉄道が開通すると、住吉駅が有馬温泉の最寄駅となり、徒歩・馬・駕籠による交通が盛んになった。新しい茶屋もでき、もうすぐ有馬というところでの一服は期待に胸膨らむ至福のひと時だったことが説明されている。

雪の残る道 木の間越しに有馬温泉

 少し進みベンチの置かれた休憩所の横に立つ南無妙法蓮華経の石碑を過ごし、この先で左に「炭屋道を経て射場山堰堤」への分岐を過ごす。「有馬温泉癒しの森」の案内板を過ごすと有馬温泉へは約1km、木の間越しに有馬温泉の街並みが見え始めた。この先より緩やかな傾斜の道が続くので、時間を掛けて下る。

大阪毎日新聞社建立の碑 虫地獄

 車道までわずかの地点で大阪毎日新聞社建立の六甲山頂上・住吉へ至る距離表示の石柱、更に少し下って虫地獄の石碑を見る。正面には車道が走り、これで登山道歩きは終了である。

舗装道へ到着 稲荷神社

 登山道入口には「有馬温泉癒しの森」の案内、湯山稲荷大明神、炭酸地獄・鳥地獄石碑、大師堂、地獄谷説明板などが置かれ、ひとつ一つを眺めているとすぐに時間が過ぎる。登山道入口を出発、分岐を右折し東へ向かう。右に稲荷神社を見るが、下山途中にはこの稲荷神社への近道もあるので神社へ参拝する場合は、下山途中の分岐を右折すると効率的である。なお、この神社は、舒明天皇、孝徳天皇(600年代)が有馬温泉に行幸されたとき、杉ヶ谷行宮の守護神として祀られたのが始まりと案内されている。

分岐を左折(クリックで別角度) 炭酸泉源公園

 稲荷神社の先で、折り返すように左方向への分岐に入る。煉瓦色の門柱には「歴史の散歩道 社寺泉源コース入口」と案内されている。少し下ると炭酸泉源公園があり、この温泉は炭酸ガスを含んでおり、昔は砂糖を入れてサイダーとして飲まれていたそうだ。また、炭酸せんべいの名前の由来でもある。ここには炭酸泉を飲むための蛇口が置かれていたが、故障しているのか蛇口をひねっても炭酸泉は出なかった。

足湯 日帰り温泉 金の湯

 そのまま道なのに坂を下り、低い方へと下っていると、有馬の市街地に入り込んだ。足湯が見えたので近寄ってみると、この場所が日帰り温泉の金の湯だった。そこで有馬温泉へ入ってみることにした。お湯は金色というか赤茶けた色で塩味、さすが温泉番付で西の最高位の大関に格付けられている温泉で、泉質は含鉄−ナトリウム−塩化物強塩温泉である。のんびり温泉に浸かり、山歩きの疲れを取る。

ありまサイダーてっぽう水 金の湯前の飲泉

 湯上がりに飲んだのは名物の「ありまサイダーてっぽう水」。汗をかいた後なので、水分補給にはぴったりで、とても美味しいサイダーである。金の湯に入浴した有名人という掲示板を見ていると、舒明天皇、孝徳天皇、小野小町、豊臣秀吉、近松門左衛門、伊藤博文、孫文、蒋介石など著名人が多く入浴している。太閤の飲泉場で金の湯を飲んで温泉を出発、街並みを散策しながら有馬温泉駅へ向かう。

北政所ねねの像 太閤秀吉像

 有馬川に架かる橋には北政所ねねの像が置かれていた。有馬川沿いに坂を下り、太閤橋の交差点を渡れば神戸電鉄有馬温泉駅へ到着、阪急芦屋川駅から有馬温泉駅への縦走が終了した。有馬温泉駅から有馬口駅へ行き、神鉄有馬線に乗り換え谷上駅へ。谷上駅では北神急行電鉄の西神中央駅行に乗り換え新神戸駅へ着いた。

高座の滝

ロックガーデンから神戸市街

ロックガーデン

感動の広場から眺める風景

風吹岩

雨ヶ峠

山頂手前から眺める神戸市街

六甲山最高峰

雪の花

有馬温泉金の湯

 前の山 操山 を見る

 次の山 徳地狗留孫山と穴観音 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 兵庫県神戸市・有馬町 六甲山 登山口付近のMAP

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