周南市大谷山〜防府市大平山縦走 山口県周南市・防府市

2003年11月30日 初回登山を見る
2006年 5月 5日 大谷山から縦走
2021年 2月 7日 富海海水浴場〜旧山陽道〜巡視路〜大平山を見る

2006年5月5日(金曜日)

ガイド本 なし

登山開始 →10:26→ 大谷山到着 →11:02→ 大谷山出発

 →11:17→ 仮称 望海山(616mピーク)到着 →12:25→ 616mピーク出発

 →12:47→ 大平山到着 →16:07→ 大平山出発

 →16:18→ 登山終了 →17:09

参考コースタイム

登山開始 →0:29→ 大谷山分岐 →0:07→ 大谷山山頂 →0:07→ 大谷山分岐

 →0:43→ 展望地分岐 →0:10→ 望海山 →0:10→ 展望地分岐

 →028→ 滑滝(鞍部) →0:30→ 鉄パイプの櫓 →0:30→ 大平山牧場先車道出会

 →0:40→ 縦走路起点・終点 →0:14→ 大平山山頂 →0:50→阿弥陀寺

総歩行時間 5:58

 先日よりメールを頂いているNさんからの情報により、周南市湯野の石砂谷地区から大谷山に登り、そのまま防府市大平山まで縦走できるルートが切り開かれた事を知り、近いうちに登ろうと思っていたところ、5月3日に道標等も整備され、大平山からの試走も完了したとの連絡を受け、本日登って見ることにした。

本日の目的地 防府市大平山 湯野温泉郷の先 県道27号を中山方面に左折

 このコースは歩く距離が長そうなので登山終了場所を大平山の麓の阿弥陀寺とし、あらかじめバイクを阿弥陀寺駐車場に配置し、登山口の湯野の石砂谷地区を目指す。防府方面から国道2号を周南市方面に向かい、湯野温泉方面に向かうため、戸田の交差点を左折し県道27号を夜市川沿いに北に向かう。湯野の温泉郷を過ぎた先に県道27号と192号の分岐が現れるので、この分岐を左折し県道27号(中山方面)に入る。

湯野不動の道標を見ながら進む 猿田彦太神と阿弥陀如来などが並ぶ

 この先は湯野不動「仏弘寺」の標識を見ながら進むことになる。5分程度走ると途中右側に猿田彦太神・八幡宮の石碑を見送り、その先数分で右手に仏弘寺の入口を過ごす。更に県道27号を進むと今度は左側に猿田彦太神・阿弥陀如来等の祠を過ごす。県道を道なりに進んでいると大きく右にカーブする手前に石砂谷橋があり、この橋を渡った先の分岐を左に取り県道と別れる(登山口道標あり)。

石砂谷橋の先の分岐を左折 県道と離れる 分岐の側には「山楽山歩(さんがくさんぽ)」の標識あり

 舗装路を進んでいると前方右側に廃車があり、大谷山への登山口はこの廃車の手前20m付近となる。廃車の付近に駐車スペースがあるので車を置き登山を開始する。眼下には池のような場所もあり桜が沢山植えられているようだ。

廃車の付近に駐車する 大谷山への登山口

 さて舗装路を20m程度戻ると左手に「大谷山 大平山 城山 縦走路 登山口 山楽山歩」の立派な道標が設置されている。この登山口から舗装された道を少し進むと左手に倉庫があり、その先には廃車を見る。更に林道らしき道を進んで行くと檜林帯に入り、これから先は左手に小川を見ながら進むことになる。

檜の植林帯に入る 右に整備された石垣を見る

 周囲の植林帯には石垣が組んであり、綺麗な檜林と整備された石垣を眺めながら進んで行くことができる。石垣の場所を過ぎると緩やかな坂を登って行く事になるが植林帯の中央を歩いて行くよう整備されており、とても歩きやすい道が続く。

 大きな岩を右に過ごすと少し先で一旦道は右に向かうが、すぐに左側に折り返して進んで行くと、沢山標識の設置してある縦走路に到着する事ができた。登山開始からは約30分の行程である。

大きな岩を右に過ごす 縦走路に到着

 この分岐からまず右(北)に向かい大谷山の山頂を目指す。少し進むと道は左に向き、尾根の中央から登山道が続いているようで、一旦ピークを下りて登り返した先が大谷山山頂となっている。大谷山山頂まではあっと言う間に到着した感じだが、展望は数m程度北に向かった場所から東方面が木の間越しに見える程度だった。少し薮の中に入って展望を確認しようとしたが、木の間越しの展望は変わらなかった。

大谷山山頂 大谷山の展望地

 大谷山からは北の方向にも道が続いているようだが、本日は大平山への縦走が控えているため縦走路に引き返ことにした。大谷山から先程の分岐まで戻り、いよいよ縦走路を歩いてみる。縦走路にはテープがびっしりと張られており、まず迷うことはないようだが、この先テープが頼りなので進路を確認しながら慎重に歩いて行くことにした。

 周囲の若葉を楽しみながら木漏れ日の中を歩いて行くのはとても気持ちが良いが、この縦走路を切り開かれた方のご苦労は大変なものだと感謝しながら進んで行く。途中には立入禁止の標識もあり、私有地との境界部分の標識など親切に設置してあることが分かる。

標識に出会うと安心 進入禁止の標識

 大谷山の分岐から10分で再び案内標識1と出会い、その先6分で進入禁止場所を迂回して右に進路を取る。更に10分で標識2に出会う。赤いテープがあるので道を間違えていないことは分かるが、標識に出会うとやはり安心する。すぐ先には私有地があり、この場所を迂回して道はつけられているようだ。

私有地の標識 整備されて歩きやすい縦走路

 この先杉の植林帯に入り、斜面を登って行くことになるが、周囲の綺麗な杉林を鑑賞しながら登ることができるので疲労感は少ない。杉林の中を再び下り鞍部に着くと先程の標識から10分程度経過していた。鞍部から登り返すこと10分で右下に大きな岩を過ごし、更に5分登ると展望地を経由し、城山方面への分岐に続く道と合流する。大谷山の分岐からは約50分の行程である。

大平山・展望地の分岐に到着 伐採地に到着 遠くに大平山が見える

 城山方面に少し進むと展望地があるそうなので道標に従い、東に向かって進んで行くとすぐに伐採地に到着、南西方面に大平山の展望が開ける。久しぶりの展望なのでとて嬉しい。伐採地の左端が歩きやすいのでゆっくりとピークに向かって行くと間もなく城山方面への分岐に到着した。

仮称 望海山(のぞみやま)からは新南陽方面・黒髪島等などの展望が広がる

 この分岐の付近から伐採地の方に向かって進むと東から南方面の展望が広がっており、東には四熊岳・嶽山が近いことが分かる。また、南東方面には黒神島や新南陽の工場群が広がっている。この「望海山」からの展望を楽しみながら昼食を取ることにした。周辺が伐採されたことによりこの「望海山」は素晴らしい展望地になったようだ。ゆっくりと休憩をして次の大平山に向かうことにする。

 なお、この分岐を城山方面に下りて行くと35分で城山林道に下り立ち、登山口までは残り1.6kmを25分で戻ることができるそうだ。また、そのまま城山に向かうことも可能(所要時間10分)なのでバリエーションに富んだコースを取ることができるようだ。

伐採地から城山への分岐 縦走路に戻る途中には北に展望が開けている

 本日は大平山への縦走路を歩くため、縦走路の分岐まで戻ることにする。縦走路に戻る途中、分岐の少し手前の北方面に展望が開けており、この展望地からは北にアンテナ山の石ヶ岳、少し東に特徴ある千石岳を見ることができた。本縦走において、展望地は数少ないので展望を楽しめる場所ではしっかりと展望を楽しみたい。

 望海山は15分で縦走路まで戻り、いよいよ大平山に向かっての縦走が始まる。これから先は少しずつ高度を下げて行くのだが、目印のテープはしっかりと張られているので迷うことはない。この付近から縦走路の向かう方向を予測するのが楽しくなり、次はどの方向に向くのだろうかとルートファインデングを楽しみながら進むことができた。

鞍部に向かって急な坂を下る 鞍部には一枚岩の滑滝もある

 展望地との分岐から15分でツツジの花と出会い、これ以後急な斜面を下りて行くことになった。急な下り斜面を15分程度慎重に下りて行き、展望地の分岐から30分で標高460mの鞍部に到着、この付近では小川が流れており、夏には水分補給も可能である。

鞍部から急な斜面を登る 平坦な尾根道に到着

 大きな一枚岩の滑滝などを楽しみながら少し休憩を取り、これから目の前の杉林に向かって登り返すことになる。急な斜面をゆっくりと登り返して行き、20分程度辛抱を続けると100m程度の標高差を取り戻し、平坦な尾根道に到着した。

 これから先は楽しい尾根道歩きが続き、アップダウンも少なく快調に整備された縦走路を進むことができる。縦走路を10分程度進むと右手に鉄パイプで組み立てられた櫓の立つ場所を過ごし、更に5分で木にマジックで書かれた書き込み?を見る。大平山からここまで1時間55分と書いてある。もう縦走路の半分以上を歩いてきたことが分かり少し安心。更に10分進むと林の中から大平山牧場の林道に出てしまった。

鉄パイプの櫓の横を過ぎる 木には大平山から1:55の書込あり

 その先林道を通るものと勝手に考え、林道を進んで行くのだが、目印のテープが突然無くなったことを気にも留めずに歩いていると大平山牧場に到着、これから向かう方向が分からなくなってしまった。

 ここで大平山牧場の中を中央突破、野犬3匹に吠えられながらも舗装路を経由して大平山に向かっていると、舗装路左手に見慣れた縦走路の標識を見つけた。しまった!、やはり林道に出たのは間違いだったようだと反省、縦走路の間違えた場所まで戻り、原因を確認する。やはり林道に出た場所から再び林の中に導くテープを見落としていたようだ。明るい林道に着いた事で安心してしまったのが失敗の原因、縦走路を経由して舗装路まで着くことができた。

縦走路は大平山牧場の横を抜ける 大平山牧場付近には犬がいる

 展望地の分岐からはロスした時間を省くと1時間半で車道に到着したことになる。更に舗装路を少し進むと左手に山道に進む道がつけられており、この縦走路を5分歩くと再び舗装路に出ることになる。

舗装路に出るとガードレール先の左手に縦走路入口 縦走路を出ると南方面に無線アンテナを見る

 舗装路の先には無線アンテナが立っており、アンテナの右手を進んで行くと再び縦走路に入ることができる。この縦走路は13分歩くと再び舗装路に着き、正面に見える「神宮線林道 ←徳山」の標識下に縦走路が続く。

無線アンテナ右手に縦走路入口 縦走路から舗装路に出る

 この縦走路が最後の山道となり、この縦走路を13分で通過、ポールにテープの巻かれた「東地ヨシ官行造林地」の看板の場所が今回整備された縦走路の起点・終点となっている。舗装路の角に「大谷山 縦走路 入口」の道標が立っていた。

神宮線林道標識下に縦走路入口 縦走路起点・終点

 これで石砂谷地区から大谷山・616mピーク(仮称 望海山)を経由しての縦走路の踏破は終了、引き続き舗装路を歩いて大平山に向かう。駐車場をゆっくり進み縦走路入口からは15分で大平山山頂に到着した。

眼下にロープウエイ駅を見る 大平山のアンテナ

 本日はこどもの日、沢山の家族連れで山頂はいっぱいだ。特にロープウェイ駅方面はごった返しているようだ。しばらく山頂にて休憩をしていると大きなカメラを持ったカメラマンが沢山うろうろしていた。山頂での休憩の後、北方面の下山口から阿弥陀寺を目指す。

大平山山頂からの展望

 急な斜面を慎重に下りて行き、洗川溜池を右に見て車道まで進み、車道を少し下りて行くとガードレール右手に大平山ハイキングコース下山口の道標を見る。道標に従い少し下りると右手の小川を渡り下山道に入る。

大平山から北に616mピーク、奥には石ヶ岳 大平山名物の急斜面を下る

 この先下山途中には花を見たり滝を楽しんだりと変化に富んだ広いハイキングコースを楽しみながら下りて行く。若葉が眩しい季節になったことを感じながら今日一日の縦走を思い出しながら下って行くのが楽しい。

右に洗川溜池を見る 綺麗な滝を見る

 間もなく阿弥陀寺に到着、登山の無事を阿弥陀寺に報告した後、大平山を振り返るとやはり大平山は美しい山である。大平山からは50分で阿弥陀寺の駐車場に下り立ち登山を終了した。登山開始からは6時間以上経過しているが、アップダウンあり、展望地ありの変化に富んだ楽しい山歩きを一日堪能することができた。

若葉が眩しい 阿弥陀寺から見る大平山

 バイクを組み立て国道2号のバイパスをひた走る。トンネルを2つ潜り、椿峠を越えて快調に時速30km以下(このバイク30km以上は出ない)で走行、湯野温泉郷の前を過ぎ、朝通った道をそのまま辿り1時間の移動時間をかけて登山口まで戻った。

 登山口付近から城山山頂までは徒歩40分、車で15分の所要時間という標識も掛けてあり、自分の体力に応じたコースを取ることができるようだ。

 ●大平山駐車場から大谷山へ縦走する場合の縦走路への入口を以下に紹介しておきますので参考にして下さい。

 大平山の山頂東側の駐車場を出発、右手にテニスの練習板のある広場を見ながら東側に進んで行くと右手に舗装路が続いており、この舗装路の分岐の角に「大谷山縦走路入口」の標識を見る。標識の先に「東地ヨシ官行造林地」の看板が立っており、この看板の場所が縦走路入口となる。

大平山の駐車場先を右折 「東地ヨシ官行造林地」が縦走路の起点・終点

 縦走路を進むと苔谷から上がってくる神宮線林道に出る。舗装路を北に向かって進むと舗装路は左右に分岐するが、縦走路は正面の山に向かって真っ直ぐ続いている。

神宮線林道を北に向かう 中にはいるとテープがびっしり

 縦走路を更に進むと高い無線アンテナの立つ広場に着く。この広場を北に向かって舗装路を進み、2本目の電柱の所から右折し縦走路に入る。

無線アンテナ先、2つ目の電柱を左折する 電柱を右折すると縦走路の標識がある

 縦走路を進むとすぐに舗装路に出るが、舗装路右側のガードレールの先に再び縦走路の標識を見ることが出来る。この場所からいよいよ舗装路と別れ、大谷山・城山に向かっての長い旅が始まる。

ガードレールの先を右折 この先長い縦走路が始まる

 縦走路においての注意点をいくつかあげておくと、まず大平山牧場付近に放し飼いの犬が3匹居るので、犬の苦手な方はご注意を。白い犬は非常に慣れているようだが、残り2匹の茶色の犬は遠くから吠えていた。ただし、私のように大平山牧場に入らなければこの犬は近寄ってくる事はない。

 本縦走路は切り開かれて間もないため、樹木の切り口の鋭い場所もあり、服装は長袖を着用していただきたい。また、コースタイムを見ての通り、比較的長い縦走コースと思われるので、時間に余裕を持った登山計画を組んで頂きたい。

 登山初心者の私でも本コースを縦走することが出来ましたが、本縦走路はなるべくなら何人かのグループで歩かれることをお勧めします。長い時間を一人で歩くのは気ままではありますが、木漏れ日の中を静かに歩くよりは賑やかにワイワイ話しながら歩く方が数倍楽しいと思います。

  ●本縦走コースを利用したバリエーションコースについて以下に記載しておきます。(一部加筆)

1.登山口の石砂谷地区の廃車側から舗装路を奥(南)に進むと徒歩27分で城山と望海山(616mピーク)の分岐に到着、

 更に10分で湯野城山に着くことができます。石砂谷からは37分の行程となります。

2.城山まで車で15分の標識が石砂谷登山口に設置してありますが、石砂谷から13分歩いたところで未舗装林道となり、

 車高の高い車でないと底を擦る恐れがあります。また、更に10分歩くと道路上に倒木があり、木を撤去しないと車では通

 ることが出来ません

3.湯野温泉の城山登山口から城山山頂に登り、城山山頂から北側の林道を400m歩くと望海山に向かうコースに取り付

 く事ができます。この分岐までは城山から10分で着くことが出来ます。更に望海山には40分の行程です。

4.616mピークから城山方面に下りる場合、35分で城山林道に降り立ち、今回登山口とした石砂谷地区の廃車側までは

 残り1.6km、25分程度で戻ることができます。

  最後に、この長い縦走路は秋穂の「山楽山歩のリーダー(N)さん」が中心となり、私に連絡を頂いたNさんと3人の女性(Mさん、Tさん、T・Mさん)のご努力により切り開かれたそうです。実際にこの縦走路を走破してみると、その作業がいかに大変なものだったかを実感することができます。多くの方にこの縦走路を歩いていただき、踏み固めて頂きたいと思い、ここに紹介をさせていただきました。

 また、本日(5月12日)山楽山歩のリーダーの(N)さんが更に縦走路を整備されたそうです。縦走路には現在「金蘭(キンラン)」が咲いており、「二人静(フタリシズカ)」も群生しているため暫くすると咲きそうだと言う連絡を頂きました。今後は大谷山・望海山等の展望地の整備が予定されているそうなので、ますます楽しく快適な縦走路になるようです。

 前の山 大神ヶ岳・赤谷山 を見る

 次の山 城山(湯野)・望海山・大谷山周回 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 周南市 大谷山 登山口付近のMAP

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