小吹山(こぶきやま)・大滝(おおたき)・大谷山(おおたにやま) 山口県美祢市

2005年10月30日(日曜日)

小吹山・大滝・大谷山

登山口 半田公会堂

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない

半田公会堂出発 8:18 林道終点到着 9:09 57番鉄塔到着 9:23

 小吹山到着 9:42 大滝到着 10:55 大滝出発 11:12 大谷山到着

 11:49 大谷山出発 12:58 大滝到着 13:26

 57番鉄塔到着 14:13 登山終了 15:14   

半田公会堂出発 → 0:51 → 林道終点到着 → 0:14 → 57番鉄塔到着

 → 0:19 → 小吹山到着 → 1:13 → 大滝到着 → 0:17 → 大滝出発

 → 0:37 → 大谷山到着 → 1:09 → 大谷山出発 → 0:28 → 大滝到着

 → 0:47 → 57番鉄塔到着 → 1:01 → 登山終了

所要時間数 6:56

 待望の大滝・大谷山・天井山・権現山の縦走に向けて出発する。柳井を5時40分に出発、山口を経由して国道435号を走り、秋芳洞入口を抜けて県道31号・36号を乗り継ぎ北上していると目の前に如意岳の綺麗な姿が見えてきた。麓の日吉山王社は本日が秋祭りのようで沢山の車が止まっている。

如意ヶ岳を正面に見て進む 須賀社に参拝する

 そのまま県道を進み、まずは大水峠トンネル手前の駐車場まで行き、縦走ができた場合に備えてバイクを置く。次に登山口の半田公会堂に引き返す途中の須賀社に参拝、本日の登山の無事を祈願する。

 登山口は半田公会堂で、公会堂の前の駐車場に車を置き、登山を開始する。舗装道をゆっくりと歩いて行くと遠くに大滝の頭が少し見えてきた。中電鉄塔が目の前を走っており、これから向かう57番・58番鉄塔方面を見上げ地理を確認する。後ろを見ると如意岳がやはり綺麗だ。

左の鉄塔が57番鉄塔・その右が58番鉄塔、その中間の山が小吹山 右の形の良い山が大滝

 すぐに農道に入るが道は整備されており歩きやすい。右に堰堤を見てその先の作業小屋を右折すると林道に入る。ここまで出発から15分、秋空の下とても気持ちがよい。舗装されたコンクリート道をゆっくりと歩いて行く。そのうちに周囲を檜林に囲まれ、緑のシャワーを体全体に浴びながら久しぶりの山歩きを楽しむ。道端には羽子板の羽のような珍しい花?が咲いており心が和む。

作業小屋前を右折する 羽子板の羽のような花?

 コンクリート道を更に35分歩いて58番鉄塔に到着、鉄塔の少し先が林道終点となる。ここまで来て、58番鉄塔までは車で充分進入できることがわかった。また、林道終点までの約100mは少し草が茂っているがこれから先の時期は草が枯れ、車両の進入も可能と思われる。

檜林帯の中を進む 林道終点

 林道終点からは中電の鉄塔巡視路を歩く。檜林の中をジグザグに進み中電巡視路の特徴あるプラスチックス階段を踏みしめて一気に高度を上げて行く。57番鉄塔下からは半田公会堂も確認することができ、これまで歩いてきた行程がよくわかる。林道終点から57番鉄塔まで14分、登山開始から約1時間の行程である。

林道終点からは草が茂っている 桂木山と半田集落

 ここは一番の展望地で桂木山から如意岳に至る展望が素晴らしい。南西方向には花尾山の端正な姿もはっきりと確認することができた。しばらく展望を満喫した後、茂った草を掻き分け尾根道を目指す。尾根道は倒木が多く非常に歩き辛くなっている。倒木を迂回したりの障害物競走状態のため、歩く速度が極端に遅くなる。

花尾山 倒木帯の障害物

 北方面にはこれから向かう大滝や大谷山の姿が広がっており、素晴らしい形に感動する。57番鉄塔から19分で小吹山四等三角点に到着したが周囲の展望は全くなく、木の間越しから大滝方面を確認、すぐに大滝に向けて出発する。

小吹山山頂 大滝と大谷山方面

 小吹山から縦走路に戻り地籍調査杭を探す。これから先はこの杭が道案内となる。尾根道には引き続き倒木が多く、足を大きく上げて木を跨いだり、木の下をくぐったりの状況が続き、歩行速度は相変わらずゆっくりで、大きなアップダウンという感覚はない。

歩き難い道を進む 縦走路途中から眺める桂木山

 小吹山を出発して30分程度で左手に荒ヶ垰〜天井山の縦走路の標識を見つけるがここで道が途切れている。再び展望のきく位置まで戻り確認するがやはり道は間違っていないようだ。標識と反対側をじっくりと観察すると目印のテープを発見、道は右に向いていることが分かった。大きな目印としては縦走路標識を左に見た先に倒木があるので、倒木を右折すればすぐに目印のテープや地籍調査杭を見つけることができる。その先は明確な道が続いており、私のような初心者でも道に迷う心配はない。

左の木に掛けてある縦走路標識 この倒木を正面に見たら右に縦走路が続く

 檜林を進み少しずつ高度を上げて行き、大きな松を通り過ぎるとその先には大滝への最後の急坂が待っていた。足下には滑りやすいゴロ石が転がっており、滑らないようにゆっくりと進むが木の枝を掴まなくても登れる坂である。5分程度がんばって坂を登るともう坂は緩やかになり、少し進むと三等三角点に黒い招き猫の座っている大滝山頂に到着した。

大岩が目の前に見えてきた 黒招き猫の座っている大滝山頂

 登山開始から2時間37分、慎重に道を選びながら登ったためたっぷり時間がかかってしまった。大滝は山頂の周囲のみが刈り払われており、木の間越しの展望もなく、空が見えるだけである。ただ、初心者の単独行で無事大滝まで到達できたことが最高の喜びだ。本日の目標は登山道を慎重に歩き、無事に登山を終了することなので、次の大谷山への道を確認する。

大滝山頂風景 大谷山方面

 引き続き地籍調査杭が続いているので登山を続行することにして、黒い招き猫の大滝山頂に別れを告げ先に進む。いきなり急な坂を下ることから大谷山への道が始まった。とてつもなく急な下り坂でこれを登り返すことの無いように祈りながら鞍部まで降りる。これから先は地籍調査杭を見ながら道を間違えないように慎重に進んで行く。

大谷山に向かって下る 草の茂る登山道

 高度を少しずつ上げて行くため足腰にかかる負担は少ないようだ。大谷山山頂手前では少し草が茂っており、草をかき分けて進むといきなり大谷山山頂に到着した。大滝からは40分程度の行程で感覚的にはあっという間に山頂に着いた感じがした。大谷山からは如意岳が正面に見る以外は展望がなく、ただ空を眺めるだけだが、よくぞここまで到達したという思いが強く、嬉しくて仕方がない。

大谷山山頂 大谷山山頂から唯一見える如意岳

 大谷山から次の西山に向かうには、大谷山山頂で右折するように、唯一展望の開けた方向の如意岳に向かって降りて行くことになる。まずは西山への道を確認するため、急な坂を下りて行くことにした。道は雑草に覆われて非常に歩きにくく、茨が体中に刺さり歩くのに難渋する。手強い道を我慢して降りて行くと急に雑木林となる。ここでようやく一息ついて周囲を見回す。

大谷山山頂を右折する 大谷山山頂をうろうろする

 雑木林の中は視界が広がっており、いつもの登山道と同じ感じで安心する。早速に目印のテープやこれまで導いて来てくれた地積調査杭を探すががさっぱり見あたらない。ここでしばらく思案が続く。

 西山の方角は分かるし、もう少し歩けば鞍部に着くことも分かるのだが、はっきりとした道を確認せずに道に迷った苦い経験が脳裏に浮かぶ。引き返す為の時間とこのまま先に向かうことのリスク等を考えた結果、本日の登山は大谷山で終了することにした。

 再び雑木林の中を彷徨い、大谷山に向かい戻って行く。先程通った藪の中に入り、再び茨に体中を刺されながら難渋して急な坂を上り返し大谷山に到着した。もう昼を過ぎておりゆっくりと昼食を取る事にした。

 昼食後はゆっくりと下山を開始するが、何も考えずに降りていると周囲に目印の標識が無いことに気がついた。そのうち元の道に戻るだろうと気にせず歩いているとだんだん道が怪しくなってきた。これは完全に道を外したと言うことに気がついたので、しばらく周囲を歩いて正しい道を探すがさっぱり見当がつかない。仕方がないので大谷山に引き返すことにした。山頂に戻るには上に向かって行けばよいので難なく大谷山に戻ることができた。

 大谷山から今度は慎重に降りて行き、地籍調査杭をゆっくりと辿りながら降りて行く。下りの行程は早く、一旦道が判明すると安心するため歩行速度は速くなる。焦らないようにブレーキをかけながら登山道を歩いていると再びあの大滝の登りに立ち向かう。

 素晴らしい急な坂を登り返して行くが、これが痺れるような坂でゆっくりと周囲の木を掴みながら登って行く。慎重に登ること10分で大滝山頂に再び到着、大谷山からの所要時間は28分だった。すぐに大滝を通過して急な下りに取りかかる。今度はあっという間に鞍部に到着し下山を急ぐ。

綺麗な縦走路を下る 縦走路標識に戻った

 大滝からは10分で松の木を通過し緩やかに高度を下げて行く。更に10分で縦走路標識の倒木を過ぎる。尾根道の倒木帯を再び難渋して通り過ぎ57番鉄塔にたどり着き、ようやく一息つく。目の前の桂木山から如意岳に連なる稜線を見ながら無事にここまで帰ることができた事を山に感謝した。

鉄塔から見る桂木山・如意岳

 もうここまで来たら残りはもう少しと元気を出して出発する。中電の巡視路ではツルの伸びた雑草が足を引っ張るので慎重に降りて行くことになった。中電の巡視路を抜けて林道終点に着き、ストックを仕舞う。これから先は舗装道歩きなので安心して歩くことができる。途中に檜林の手入れをされている地元の人と会い、「この付近に熊は居ないが鹿とイノシシがおり、鹿は檜の甘皮を食べるので困る」と話されていた。

 更にコンクリート道を下り、作業小屋の側ではやはり地元の方がたわわに実ったキウイの収穫をされていた。なおも舗装道を下り半田公会堂に到着した。半田公会堂の向かいには猿田彦を祀った祠があり、本日の登山の無事を報告し登山を終了した。

 時間が早いので、如意岳登山口手前の紅葉スポットに行き、紅葉の状態を見るとまだまだ見頃は先であることが分かった。

紅葉の始まり 特徴的な滝

 次回、三隅権現山と天井山を登った後、帰りに紅葉を楽しむ事も悪くないなと思いながら如意岳の麓を後にした。

 平成17年11月6日以降、大谷山から西山への縦走路に、はっきりした目印が設置されております。登山道がずいぶん分かり易くなっておりますので縦走を予定されている方はご安心下さい。

正面に大滝

小吹山

大滝

大谷山

桂木山

如意ヶ岳

紅葉

 前の山 砲台山・鬣山 を見る

 次の山 権現山・天井山・西山・大谷山・大滝・小吹山縦走 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 大滝 登山口付近のMAP

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