枕木山・三坂山・澄水山(まくらぎさん・みさかやま・しんじさん)島根県松江市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011年3月13日 登山口 →0:15→ 華蔵寺薬師堂 →0:10→ 枕木山駐車場 →0:45→ 三坂山 →0:30→ 澄水山 →0:30→三坂山分岐 →0:30→ 枕木山駐車場 →0:10→ 華蔵寺 →0:10→ 登山口 全歩行時間 3時間 0分 平成23年春の島根遠征2日目。本日の登山予定は、松江市の枕木山。出発地の出雲から登山口までの距離が60km程度あるので早めに駐車場を出発。最近開通した山陰自動車道の出雲インターから高速に入りそのまま東へ向けて進む。
途中で宍道湖に浮かぶ嫁島を見晴らす場所にて小休止、美しい宍道湖を眺めて東へ進路を採る。松江市街から美保関へ向かって国道431号を進み、枕木山または華蔵寺の案内に従い国道を左折、県道252号枕木山線を北へ進む。
くねくねと蛇行する県道を道なりに進むと、大きなアンテナの立つ場所を左に過ごす。華蔵寺の茶店の先に駐車場があるので車を置き、登山を開始する。登山といっても、すでに標高は370m。本日はほとんど舗装道歩きである。参道入口には、華蔵寺の案内が立ち、左には休憩舎が建っている。傍に立つ案内によれば、この場所から華蔵寺までは500m、以前登った大平山まで、8.3kmしかないことがわかった。
参道に入るとすぐに立派な石段が現れ、ゆっくりと歩き始める。長い石段を登り切ると平坦な場所に着くが、参道には雪が沢山残っている。ザクザクと雪を踏みしめながら進むと、目の前に立派な仁王門が現れる。この仁王門は松平直政公の建立で、仁王像は高さ2mを雄に超え、運慶の作とも伝えられている。5月8日と9月8日には、二歳児の無事成長を祈って、お参りが今なお多いと案内されている。 仁王門と仁王像 左右に控える立派な仁王像を眺めて仁王門をくぐり、更に参道を進む。雪の残る参道を奥へ向かうと、今度は石造りの不動明王が崖の上に鎮座されている。この大きさは日本でも有数のものらしい。枕木山は松江城の鬼門にあたることから、その安泰を祈願して慶応年間に章安和尚の時、建立されたと案内されている。雪の上に鎮座されている不動明王は、とても迫力ある姿をされている。
この先で木製の橋を渡ると、静かな境内の中に水の流れる音がする。左側を眺めると、チョロチョロと水が流れており、これが有名な杉井の霊水である。冷たい霊水を頂くと、がぜん元気が出る。この先の石段を登ると、石垣の美しい場所に着き、石垣の先を左に回り込み、更に石段を登ると広い華蔵寺の境内に入る。
目の前には立派な薬師堂が建っており、沢山のお願いをする。案内によれば、この薬師堂は、諸毒消滅のお薬師様・求兒、安産のお薬師様としても霊験有るお薬師様とのこと。また、薬師堂に安置されている薬師如来は、国の重要文化財の指定を受けている。
第一展望台から眺める展望(動画) 早速安産祈願等をし、薬師堂から南へ向かって雪道を進むと、眼下に展望広がる第1展望台へ着く。島根半島の端の馬着山方面から中海に浮かぶ大根島、更に嵩山へと続く展望は少し霞んでいるがとても素晴らしい。ただ残念なのは、東にそびえているはずの大山が全く見えないこと。いずれ空気の澄んだ日にこの場所に立ってみたいものである。
薬師堂の前を通り本堂へ向かう。足下には雪が残り、とても雰囲気の良い場所である。案内によれば、華蔵寺は臨済宗南禅寺派のお寺で通称枕木山とも言う。海抜456m、禅宗の古刹で、開創以来1200年以上の歴史と伝統を持つ霊山であり、禅の修行道場である。歴史ある本堂を眺め、山門をくぐる。当日はお寺の方が、本堂前に滞積している雪かき作業をされていた。このように雪の多い地方では、冬場に雪に対する苦労が多いようだ。
本堂前を出発、駐車場を抜けて先へ進むと中国自然歩道の案内が立ち、枕木山へ500mと書かれている。もう山頂まであとわずかと思い、舗装道を進む。すぐにT字路に着くので山頂方向へ向かって左折するが、足下は工事中の為か赤土でどろどろになっている。それでも山頂を踏みたいので構わず進むと、平坦地に大きな鉄塔が建っていた。しかもその先には什器が搬入されており、新たな鉄塔の設置工事も行われているようだ。 枕木山のアンテナ施設(写真をクリックすると説明) ピークと思われる付近を散策してみたが、山頂の表示もない。結局枕木山の山頂を踏んだといって良いのか解らず、これは後日GPSにより最高点を歩いているか確認が必要となった。 舗装された縦走路を進む 鉄塔の場所を引き返し、先ほどの分岐を下る。道なりに舗装道を進むと残土などの置かれた広い場所に着いた。この場所に立つ案内により、今まで華蔵寺から歩いてきた道は私道であり、関係者以外は車の乗り入れが禁止されていた。従って、華蔵寺へ参拝する人は、この広い場所に車を置き、徒歩で行かなければならないようだ。広場に立つ案内には、華蔵寺へ1.5km、大平山へは7.3kmと表示されている。 林道北山線とゲート トイレの置かれた広場を出発、いよいよ舗装路歩きを開始する。少し進むと右へ道路は分岐するが、縦走路は、この先より直進方向へ続く林道北山線を進む。ここで鋼鉄製のゲートの下をくぐる。本日はたまたま開いているのか、「関係車両出入り口」との案内もある。ゲートをくぐった先から北を眺めれば、眼下に美しい海岸線が見えており、地図では十六島付近が見えているようだ。
この先で澄水山へ3.2km、枕木山まで1.7km標識を通過、広場からはまだ200mしか歩いていない。舗装路の左右には多くの雪が残っており、全ての雪が溶けるまでには、まだまだ時間がかかりそうだ。頭上にアンテナを過ごし、明るい道を進む。但し、日の当たらない部分では、道路上にも雪が残っており、滑らないよう注意して進む。やがて枕木山を見晴らす展望のある場所を通過、この景色があるからこの縦走の価値がある。
墨絵のような美しい展望を眺めながら小休止、やはり展望は元気の源である。横に立つ案内には澄水山へ2.3km、少しずつ距離が縮んでいる。右にレーダードームが見えてくればもう三坂山は近い。この先の三叉路付近から東を眺めると枕木山と大根島が一望、素晴らしい景色が広がっている。 三坂山山頂のアンテナ施設 三坂山の山頂風景(動画) この三叉路を折り返すように右折、最初に見えてくるのは航空保安無線施設、大きな鳥かごに見える施設である。この先に三坂山気象レーダー観測所があり、観測所の横まで進むと白いドームが青空に映えて美しい。さて、この三坂山には三角点があるはずなので、地図を持って雪の残る小高い場所を探していると、三角点の標注を発見、この下に埋まっている標石を掘り出そうと雪かきをしたが、なにせ雪が深いので途中で標石探しを諦めた。
三角点付近で記念撮影の後、山頂を出発、三坂山から次は澄水山を目指す。澄水山の山頂には大きな丸いレーダードームが見えており、三坂山と同様のものが置かれているのかも知れない。舗装路からは澄水山の先に滝空山、更に大平山まで確認、楽しい縦走はまだ始まったばかりである。 澄水山の山頂 いろいろな種類のアンテナを眺めながら快適に舗装路を進んでいると、やがて澄水山へ500m、枕木山へ4.4km標識を通過、そのまま進むと工事中の場所に大平山へ2.8km、枕木山駐車場へ3.8kmの案内が立っていた。いったい枕木山駐車場はどこだったのだろう。
そのまま舗装路を進むと、日の当たらない場所を通過、足下はアイスバーンになっているためとても危険、雪の上を歩いて坂を登る。この先はもう通行止め、航空保安施設の鉄の扉で進路は閉ざされていた。施設の中には大きく丸いドーム状の施設などもあるが、これから先は通行禁止である。
澄水山の風景(動画) 坂を下り、工事中の場所から滝空山への縦走路を探そうともしたが、周囲は雪に覆われてどれが縦走路だがわからない。ここは潔く諦めて往路を引き返す。三坂山への分岐の途中、ご夫婦で歩いている方と出会う。出雲から来られた方で、この道は気持ちがよいのでよく歩きに来ているとのことだった。 滝空山から大平山へ続く稜線 ご夫婦と別れ、三坂山の手前から澄水山、滝空山、大平山へと続く稜線を眺める。この付近でおなかが空いたので、悪い癖だが、歩きながらおむすび2個をほおばる。これは消化に悪いことだと知りながら、やはりやってしまう。三坂山を左に過ごせば、枕木山から大根島まで続く展望を眺め、やがて枕木山下の広場に着いた。 枕木山へ至る稜線 これから舗装路を通って出発地まで戻っても仕方がないので再び華蔵寺を経由する。途中で不安になった枕木山の山頂確認だが、やはりどこが山頂なのかわからなかった。そのまま華蔵寺の山門をくぐり薬師堂の前に着く。朝の内は硬かった雪も暖かい日差しを浴びて少しずつ溶け出していた。 中海と大根島 再び展望地まで行き、眼下に広がる中海と大根島を眺めてみたが、やはり霞んでいる。当然大山も見えないので展望地を出発、石段を下り杉井の冷水を頂き、不動明王前を通過し、仁王門をくぐる。 この先の石段手前で参拝者と出会うが、この雪の中の参拝ご苦労さまである。そのまま石段を下れば舗装道へ到着、無事往復の登山は終了した。総じて舗装道歩きなので、いつもの散歩と何ら変わらない軽い運動だった。 宍道湖 華蔵寺参道入口 仁王門 仁王像 不動明王 薬師堂 第一展望台から中海 華蔵寺山門 澄水山 滝空山と大平山 枕木山 前の山 万ヶ丸山・天台ヶ峰・弥山周回 を見る 次の山 和久羅山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 島根県松江市 三坂山 登山口付近のMAP |