2006年3月21日(火曜日)

烏帽子岳(鹿野)

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない

登山開始 →9:39→ 山頂到着 →10:42→ 山頂出発 →11:11 → 下山終了 11:44

参考コースタイム

登山開始 →1:03→ 山頂到着 →0:29→ 山頂出発 →0:33→ 下山終了

登山時間 2:05

 徳山方面から鹿野に向かい国道315号を北上していると北方向に金峰山が美しい姿を見せている。金峰山を眺めながら進んでいると向道湖に金峰山が映っており、逆さ金峰山がとても綺麗だ。しばらく美しい風景を向道湖のほとりから眺めた後、国道を更に北上し、鹿野市街から長野山に向かう県道12号に入る。

向道湖に映る金峰山

 県道に入ると、左手に周南市の鹿野総合支所を見て、その先左手に天神山公園の入口を過ぎ、更に進むと右手に斎場入口を見過ごし、一旦坂を下り始める。坂を下ったところの集落が柿木原であり、右手上に墓、道端にお堂とバス停、カーブミラーの順番に立ち並んでいる。

烏帽子岳登山口の柿木原のお堂 笹の中に入る

 カーブミラーの先の笹の茂る場所が烏帽子岳の登山口であり、特に道標と言ったものは設置されていない。笹の中に踏み跡を見つけて中に入るとすぐに檜の植林帯となり、植林帯の中にはしっかりとした踏み跡があるので奥に向かって進んで行く。

檜林の中、正面に堰堤が現れる

 正面に堰堤が現れるので、堰堤に沿って右方向に向かうと笹が茂っており、その中に正面の尾根に向かう踏み跡を見つける。この付近まで来るとようやく目印のテープが見えてくるので道を間違えていないことを確認し安心する。

 目印のテープに従い、東方面の尾根に向かって登るが最初から坂が急なのでゆっくりと進んで行くことにした。前方からは日射しが眩しく明るい道を進んで行く。少し進むと背後には木の間越しに柿木原の展望が広がり、一息つく。一旦水平道になるかと思ったが、引き続き急な坂が続く。

急な坂を登って行く

 登山口から20分程度で左右の水平道の地点に到着する。再び背後を振り返ると、木の間越しに向かいの岩尾山を見ることができた。尾根に向かって苔むした岩の地点を抜けて行くが、岩の上の苔が滑りそうなので岩を避けて通って行く。この岩の地点を通り過ぎると坂が急になるような感覚となり、更に真っ直ぐ登って行くと倒木などの障害物があるので、慎重に迂回して行く。坂が急なので、迂回するにしても大変な神経を使う。

大きな岩を右から左方向に回り込む

 前方が明るくなると不思議なもので自然に元気になり、いつの間にか急ぎ足で進んでいる自分に気が付き、自制してゆっくりと歩を進めて行き、大きな岩を右から左方向に回り込むとようやく岩尾根道に到着した。

岩尾根の展望地から金峰山方面の展望 右手には綺麗な赤松

 岩尾根に取り付き、岩の上を慎重に少し登ると東から南方面が開けている展望地に到着した。この展望地からは金峰山が美しく、しばらく美しい姿に見惚れていた。眼下にはよじ登ってきた岩尾根が広がり一段と高い場所にいることがよく分かる。正面には特徴的な赤松が立ち、眼下の展望とマッチして美しい。

岩尾根歩きを楽しむ

 倒れた松の上に座り込んでしばらく展望を楽しんだ後、更に岩尾根を進んで行く。少し進むとまた一段と高い岩場が待っており、慎重に足場を選んで進んで行き、再び展望の岩を見つけて東方面の展望を楽しむ。

 少し進む毎に展望が広がり嬉しくて仕方がない。次はどんな景色が広がるのだろうと展望に期待し、ワクワクしながら進んで行く。更に正面には岩場が続き、ゆっくりと進むと道の右側に手水鉢を見つけた。

道の横に手水鉢

 こんな所に手水鉢があるのは神社か何かの跡でもあるのではと、周囲を探してみると西方向に石垣が見えた。更に石垣の方に進んで行くと、石垣の上に空の祠を見つけることができた。この付近は神聖な場所のようで、祠の後ろには平らな岩が立っている。早速に祠跡に参拝をして周囲を見回すと、特徴的な岩が西に向かって流れているように見える。

空の祠に参拝

 手水鉢の方に戻り、右の道から祠の後ろの大岩を巻き、左の方向から岩の後ろに回って大岩の上に立つ。ここからは一段と高い場所に、目指す烏帽子岳山頂方向を見ることができた。

岩を巻いて行く

 この辺りで登山道は狭い岩尾根道から普通の山道に戻り、ようやく登山道らしくなる。正面に立ちふさがるような岩が見えたので少し怯むが、この岩は跨いで通り越し、最後の坂をゆっくりと登ると、待望の烏帽子岳山頂に到着した。

烏帽子岳山頂

 烏帽子岳山頂は直径3〜4mの円形で、中央に三角点がぽつんと立っている。南方向には腰掛けるのに丁度良い岩があるので、この岩に腰掛けて山頂を観察する。周囲には木が茂っており、大展望とは言い難いが、この時期は落葉のため三角点の上に立つと木の間越しに周辺の山々を確認することができる。

木の間越しに莇ヶ岳と弟見山を見る

 まずは西方向にアンテナ山の石ヶ岳を確認、北の方向に向かっては飯ヶ岳の山頂がぽつんと浮かんでおり、その右には莇ヶ岳と弟見山が続き、東には長野山のアンテナが見える。残念ながら馬糞ヶ岳は木の陰に隠れており確認することができなかったが、南東に向かっての山の稜線が美しく、そのまま金峰山まで続く山のラインはとても言葉には言い表せないくらいの美しさだ。

 木の間越しの展望でもこれだけの感動を与えてくれる、周囲の山の展望は本当に素晴らしい。充分に山頂からの展望を楽しんだ後、下山を開始する。東方面にも踏み跡は続いているが来た道を引き返すことにした。

岩の上に立ち南方面の展望を楽しむ

 岩の尾根道を慎重に下って行き、祠跡の場所を通り過ぎる際には再び祠跡に向かって手を合わせ、更に下りて行く。南方面の切り開かれた展望地にて最後の展望を確認、大岩を右に巻いて西方向に下りて行く。

急な坂を木に掴まりながら下りて行く

 急な坂を滑らないよう、慎重に木に掴まりながら下りて行く。下りる最中に周囲を観察すると、登るときには気が付かなかったが実に沢山目印のテープが巻かれており、テープを確認しながら下りて行くので、道に迷う心配が全くないことに気が付いた。急な坂であり、ブレーキを掛けながら下りていってもズルズル滑る急な斜面である事を改めて認識した。

 途中で何回か滑りそうになったがそのたびに体勢を立て直し、かろうじて転倒することだけは避けることができた。間もなく笹の少し繁った地点まで下りるともう堰堤付近まで下りており、堰堤を過ぎ、檜林帯を抜けて県道に下り立ち、烏帽子岳の登山を終了した。烏帽子岳ではミニ岩尾根歩きを充分楽しむことができた。

 前の山 姫山 を見る

 次の山 岩屋山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 鹿野烏帽子岳 登山口付近のMAP

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