比礼振山(ひれふりやま) 島根県益田市

2006年7月29日

比礼振山(ひれふりやま)権現山(ごんげんやま)

登山口 →16:33→ 佐昆賣山(さひめやま)神社到着 →16:58→ 神社出発

 →17:08→ 比礼振山到着 →18:09→ 山頂出発

 →18:24→ 佐昆賣山神社到着 →18:40→ 登山終了

参考コースタイム

登山口 →0:25→ 佐昆賣山(さひめやま)神社 →0:25→ 比礼振山到着

 →0:15→ 佐昆賣山神社 →0:15→ 登山口

全歩行行程 1時間20分

 大道山に引き続き益田市の山に向かう。国道191号を綺麗な三里ヶ浜海岸を眺めながら東に向かい、益田市街を過ぎ、高津大橋を通って高津川を横切る。そのままあけぼの町を通り合同庁舎付近から益田本町に入り、益田東高校の前から雪舟が築いた庭園で有名な医光寺前に抜ける道を取る。

三里ヶ浜海岸 比礼振山(権現山)全景

 医光寺先の益田川に架かる橋の手前を左折し、しばらく進むと乙子(おとこ)地区に入り、正面に変電所の施設を見るようになると右手に比礼振山(権現山)の登山口を見ることができる。

正面に変電所の施設を見る 比礼振山(権現山)の登山口標識

 登山口手前に広場があるのでそこに車を置き登山を開始する。登山口の標識には山頂まで2.5kmと書いてあり、舗装道が続いている。この時期の登山は、道のはっきりしたヤブ蚊など虫のいない場所を選び、暑さ対策を充分に取れば快適な山歩きとなるようだ。

広場に車を置き登山を開始する 木漏れ日の快適な舗装路を進む

 照り返しのある舗装路を歩くこともあるのだが、途中には適当な木陰もあり、涼しい風も吹き快適なウォーキングが続く。10分程度進むと左手にお地蔵様を見るのでお参りをする。比礼振山の麓には権現社もあるので道案内のお地蔵様かもしれない。

舗装路歩きは木陰が嬉しい 道案内のお地蔵様

 お地蔵様を過ぎると「お宮・登山道」の標識を右手に見て進む。眼下には荒れた農地が広がっており、この地区では農家の後継者が途切れてしまったのかもしれない。その先舗装路は右手にカーブするのだが、左手にも道が続いており、祠が見えたのでお参りをする。

お宮・登山道の標識 荒れ地が広がる
山頂が見えてきた 祠に参拝する

 祠の右手からは清水が湧いているようだが飲用には向いていないようだ。祠への参拝を済ませて元の舗装路に戻る。左手に中国電力の鉄塔巡視路を過ごし、更に舗装路を進むと左への分岐(堀江・代古屋方面)を見るが、分岐にかまわず杉林の下を真っ直ぐ進む。先ほどの祠からは10分で山頂まで残り1.3kmの標識を正面に見て分岐を左に取ると、すぐ正面に神社の広い駐車場があり、ここまでは車で安心して来ることができるようだ。

左に堀江・代古屋方面の分岐を見る 杉林の下を歩いている
分岐を左折する 山頂まで残り1.3km
広い駐車場 権現霊水の説明

右手に「佐昆賣山神社」の由来が書いてあり、この神社はそもそも姫神を祭る姫山神社が始まりであったそうだ。また、手水場では権現山の霊地、海抜250m地点の地下100mの岩盤より、湧き出た水を汲み揚げた霊験あらたかな権現霊水が龍の口から流れている。

龍の口から霊水が湧き出ている 佐昆賣山神社に参拝

 正面に権現社の鳥居を見て、左手には神楽殿が立ち、とても神聖な場所に居ることを感じた。早速に石段を登り佐昆賣山神社に参拝し、沢山のお願いをする。箱の中に芳名帳が入っていたので記帳をする。本日はすでに一名が記帳をしていたのでその横に住所氏名を書き、元の位置に戻す。

参拝者芳名帳 権現霊水の水汲場

 神社の大権現に参拝をし、そのまま左手に抜けるとそこは権現霊水の水汲場となっており、車で霊水を汲みに来る方のための駐車場となっていた。その先を右に向かうといよいよ山頂に向かう舗装路となる。

山頂に続く舗装路に戻る 山頂のアンテナが見えた

 舗装路の横には杉林が茂っており、日射しを遮ってくれるので快適な道が続く。神社から5分も歩くと山頂のアンテナを確認することができた。少し単調な舗装路歩きが続いたので少しアクセントがあって気分がしゃっきりした。

アザミ 中国山地の山々

 少しずつ高度が上がって行くことを実感しながら登っていると、背後には中国山地の山々が広がってきてとても嬉しくなる。山頂のアンテナを確認した後、更に5分程度進んでいると左手には石清水まで800mの赤い標識を見る。

石清水まで800mの赤い標識 石清水への道には草が茂っている

 普通ならば寄り道をするところだが、草の勢いの強い時期なので今日の所は真っ直ぐに山頂を目指して進む。何の心配もない舗装路を歩きながら道の左右の花を眺めながら進むこと5分で左手に三日月岩を見る。

花を眺めながら進む 三日月岩

 大きな岩を見ていると本当に三日月のような形をしていることが分かった。その先に綺麗なもみじの木を過ごすと、そこは広く平らな比礼振山の山頂である。

比礼振山の山頂のアンテナ 山頂三角点のある小高い場所

 山頂に着き、小高い場所を見るとそこには山頂三角点の標識があり、早速に三角点を確認する。三角点を正面に見て右手には蔵王権現の赤い鳥居が立っており、途中で旧神社跡を過ごすと奥の権現社に到着、早速に参拝をする。

旧神社跡 奥の権現社に参拝

 南方面には中国山地の山々が大きく広がり、一際大きく綺麗な山容の山が見える。地図を開いて確認をすると津和野の青野山のようである。その奥には尖鋒が控えており、この山は位置から推測すると山口県の名峰十種ヶ峰のようである。

南方面の中国山地の山々 青野山

 南から東に向かっての山々の稜線はとても美しい。更に広い山頂方面に戻りそのまま西に向かって行くと、山頂の左手には地球安全祈願塔が立ち、その先には防災用のアンテナが立っている。

地球安全祈願塔 広い山頂

 更に少し下りて行くと西の正面方向に益田の市街地が広がっている。西に日が傾き、日本海に映る日射しがとても良い。逆光になっているので大道山から眺めたようなくっきりした展望ではないが、幻想的な展望が広がっており、この展望も素晴らしい。

比礼振山から西方面の展望

比礼振山から北の展望

 丁度益田市街を東からと西からと両方向から眺めたことになる。それぞれの展望が素晴らしく、とても幸せな気持ちになることができた。

再び西方面の展望

南方面の展望

 益田市街の先には遠く山口県の名峰須佐の高山が聳え、高山にかかる雲が梅雨の名残を留めている。今夕から梅雨前線が南下し、戻り梅雨となるそうだ。梅雨明け前の最後の雲が北方面から流れ込んでいることを感じる。

須佐の高山には雲がかかり始めた 日本海に映る夕陽

 展望台には益田十景の説明があり、左手には「’95しまねねんりんピック」炬火採火の地の標識も立っている。山頂から北方面には日本海に高島が浮かんでおり、この展望も素晴らしい。

益田十景の説明 日本海に浮かぶ高島

 山頂を移動しながら周囲の展望を楽しむことができるので自然と山頂で過ごす時間が長くなる。北から東に向かう方面を見ていると一際美しい山容の山を確認、これは間違いなく浜田の名峰大麻山である。

北の展望と遠くに高島 名峰大麻山

 双眼鏡で確認すると山頂にはアンテナが林立しているがとても美しい山だ。この山に早く登りたいと気持ちが募る。山頂には「比礼振峰の傳記」としてこの霊峰についての伝記が記載されており、人麻呂も雪舟もこよなく愛した比礼振山であることを再確認した。

比礼振峰の傳記 山頂を西に向かう

 素晴らしい景色に感激しつつ比礼振山を下りることにした。大きな三日月岩をじっくりと眺め、下りていると木の間越しの北方面の山に特徴的な雲が掛かっていることが分かった。

山頂を出発する 大麻山方面には厚い雲

 下山最中にいつも思うのだが、下りるときには今まで見えていなかった景色を見ることが多い。今回も赤い実が周囲に実っていることが分かった。登る最中には前しか見ていないのだろうか、少し視野が狭くなっているのかもしれない。

赤い実 中国山地の展望

 中国山地の広がる展望を眺め、権現社を過ぎる。荒れ地を通り過ぎ、土手を見ているとカワラナデシコが沢山咲いていた。この付近から振り返る比礼振山はとても良い形をしている。

カワラナデシコの群生地 比礼振山を振り返る

 山頂からは丁度30分で登山口まで戻り登山を終了した。梅雨の晴れ間のとても素晴らしい展望を楽しめた一日だった。浜田方面に向かう国道の途中から振り返る比礼振山は本当に美しい山容をしている。

黄色の花 比礼振山には雲が掛かっている

 車で比礼振山に上り夕陽を見ようとしたが細かい雨が降り始めたのでそのまま浜田のゆうひパークに向かうことにした。国道をどんどん進んでゆくのだがどうも中途半端な時間らしく、夕陽も厚く垂れ込めた雲により、あまり美しくは無いようだった。

 途中でGSを探しガソリン満タンにして夕陽パークへと着いた頃にはもう夕陽が沈んでいた。仕方ないのでそのまま有福温泉へと向かった。有福温泉には8時過ぎに到着、今回はさつき湯に入った。

 さつき湯の浴槽は1つでこじんまりとした、とても落ち着く温泉で、ぬるぬるのアルカリ単純温泉がとても気持ち良く、今日一日の汗をたっぷりと流すことができた。

三里ヶ浜海岸

比礼振山のアンテナ

佐昆賣山神社

アンテナが近くなる

須佐の高山

益田市街

益田市街と夕陽

高島と日本海

大麻山

後ろの山が比礼振山

 前の山 大道山 を見る

 次の山 大麻山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県益田市 比礼振山(権現山) 登山口付近のMAP

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