絵下山(えげさん) 広島県広島市

2013年11月21日の矢野天神コースを見る

2008年 2月17日

絵下山

二艘木分岐 →0:05→ 展望台 →0:10→ 市光山 →0:15→ 460mピーク(北天尾根)

 →0:10→ 子の岳 →0:15→ 車道出合 →0:05→ 奥の展望所

 →0:05→ 広島ホームテレビアンテナ →0:25→ 野間神社 →0:10→ 北方面の展望地

 →0:10→ 矢野城跡 →0:15→ 鷹野宮歩道橋 →0:05→ 矢野天神バス停

 →0:15→ 姫宮神社 →0:15→ JR矢野駅

全歩行時間 2時間40分

 JR呉線の呉ポートピア駅を出発し、岩峰の天狗城山・中天狗・小松尾山を越えて下りた所が二艘木である。この二艘木へは深山の滝、烏帽子岩山を経由するルート、小屋浦からのルートなどがあり、体力に合わせてのルート選びをする事が出来る。

二艘木の分岐 絵下山へ向かう

 さて、二艘木から絵下山2.3kmの標識に従い中国自然歩道を進んで行く。すぐに横木の階段道となるが適度な間隔が取られているので割と快適に登る事が出来る。5分も坂を登ると「展望台・休憩所0.1km」の標識が立ち、少し先の分岐を左に取ると東屋の建つ休憩所に着いた。

横木の階段を登る 東屋の建つ休憩所

 眼下には江田島・能美島・宮島・似島の展望が広がり、休憩するには丁度良い場所である。この先しばらく展望と別れるので、しっかりと周囲の展望を楽しんで休憩所を出発、分岐に戻る。

展望所から瀬戸の展望

 整備された遊歩道を進むと、途中には四角い大きな岩を過ごす。この付近からは木の間越しに宮島方面を眺める事が出来る。更に横木の階段道を登ると旧陸軍の石柱の立つ「市光山」438mに到着した。市光山からは木の間越しに絵下山が近くに見えているが、実際にはまだ距離がある。

四角い大きな岩を過ごす 旧陸軍の石柱の立つ市光山

 市光山から下りると左手に「坂町の頂」の分岐標識があり、分岐の横に道が続いているようだ。周囲には松の木が多く、まるで日本庭園を歩いているな感じがする。市光山から6分でJR坂駅へと続く「砥場遊歩道」への分岐を左に過ごす。この付近から少し坂を登る事になり、間もなく二艘木から1.2kmの地点に着く。絵下山へは残り1.4km、もう少しで中間点だ。

坂町への分岐 JR坂駅へ続く「砥場遊歩道」への分岐
絵下山が近くなった 急な階段を登る

 緩やかなアップダウンを繰り返す遊歩道歩きが続いている。ただし、途中には休憩用のベンチが設置されているので疲れた体を休める事も出来る。ベンチの渡された場所の手前には「北天尾根」の標識が掛けてあり、この場所は高度から推測すると標高460m地点である。この先を少し下り横木の階段道を登り返すと、ベンチの設置された「子の岳」(504m)と呼ばれる展望地に到着、いままで展望が無かったので眼下に広がる景色に感激する。

子の岳の展望所ベンチから

 落ち着いて周囲を眺めると、南に広がる倉橋島・江田島・能美島・宮島・似島など瀬戸に浮かぶ島々が美しい。特に瀬戸に浮かぶ牡蠣筏の風景は光が反射し、言葉では言い表せないほどの幻想的な美しさだ。ベンチに座り美しい展望を自由に鑑賞できるのが単独行の山歩きの特権である。

牡蠣筏 雪雲が迫ってきた

 広島市街を眺めていると雪雲が迫っており、間もなくこの周辺にも雪が舞いそうだ。南方面を振り返れば今まで歩いてきた稜線が続いている。いったい今まで何キロくらい歩いて来たのだろうか。子の岳を出発し少し進むと「岩場(展望良好)」の標識を見る。

子の岳のベンチ 展望岩へ向かう

 展望を求めて進んで行くと先端には丸っこい大岩があり、岩の上に立つと似島・金輪島・広島市街が箱庭のように広がっている。眼下に広がる美しい展望、今日は何回眺めてきた事だろう。そしてまだまだ展望を求める山旅は続いている。

展望岩から広島市街の展望

 分岐まで引き返し、急な坂道を下りるとすぐに鞍部に到着。この場所は絵下山へは残り400m、二艘木からは1.9kmの位置である。鞍部には旧海軍の石柱が立ち、左の分岐を取れば明神山へ向かう事も出来る。

鞍部の標識 鞍部から登り返す

 さあ、絵下山に向かっての急な坂に取りかかる。野間神社へ1.6km、深山の滝3.7kmの標識を過ごし、整備修理された階段道を登って行く。登るたびに絵下山は近くなり、空の青さにアンテナが映えて美しい。中国自然歩道の標識を過ごすと右手には展望所に向かう道も分岐しているが、そのまま遊歩道を進む。

足下は凍っている 展望所に向かう

 まもなく凍結している車道に到着、車道を左に向かえば絵下山駐車場と絵下山の山頂となるのだが、右手の階段を登り展望地に向かう事にした。途中で観光客と出会い、私の半袖の姿を見て寒くないかと聞かれたが、じっとしていると当然寒い。階段を登り、左手にTSSのアンテナを過ごした先は東屋の建つ「絵下山公園展望広場」557mである。

アンテナを過ごす 東屋の建つ展望所

 展望広場からは眼下に広がる素晴らしい景色を眺める事が出来る。江田島を始めとする瀬戸の多島美と広島市街へと続く展望は本日何回も眺めた景色であるが、見る角度によって全く変わる風景の美しさにはその度毎に感激している。

展望が美しい

 この展望所の更に奥にも展望地があるので進んでみる。途中の階段は凍結しており、大きなアンテナの周囲にはまだ雪が残っていた。やはり絵下山はとても寒い。上の展望地にも東屋が設置されており、この場所からも南方面から西へと続く展望を眺める事が出来る。風が強くなり、半袖ではさすがに寒くなってきたので服を着て先ほどの展望所まで戻る。

南の展望所へ向かう 南の展望所

 展望所の東屋にて体を温めるためカップヌードルを食べる事にした。ところがあまりに寒いのでなかなかお湯が沸騰せず、ようやくお湯が湧いたのでカップ麺にお湯を注ぐとすぐにお湯が冷めてしまいそうだ。それでも暖かいスープを飲み終える頃には体がポカポカ、最後に熱いコーヒーを飲んでようやく体の芯から温まる事が出来た。時刻は午後4時を過ぎたので下山を開始しなければならない。

道路は凍っている アンテナの左側に向かう

 東屋から車道まで戻り、北方面に少し進むと左手に明神山への分岐を過ごし、そのまま進むと広い駐車場に着く。正面に広島ホームテレビのアンテナを見て左側にアンテナ先へ向かう入口があり、この先が絵下山の山頂のようだ。ただし、三角点はアンテナの敷地内にあり直接触る事は出来ないそうだ。

アンテナ敷地内の大岩 野間神社の標識に従い下りる

 最後に眼下に広がる広島湾の展望を眺めて絵下山からの下山を始める。緩やかな坂を下るとコンクリート小屋の前には「野間神社・発喜山」への標識が立ち、この標識に従って下りて行く。足下に雪の残る坂道なので滑らないよう慎重に歩を進める。

足下には雪が残っている 東に美しい山

 途中の木の間からは北方面と東方面に展望が開けてきた。特に東には美しい山容の山が見えており、角度から考えると小田山なのだがこの方面の山名にはまだ自信がない。坂の途中で明神山への分岐を過ごし、野間神社・矢野城址(矢野天神バス停)の標識を確認する。周囲に大岩が見えてくるとワクワク感が・・・、やはり大岩は元気の元だ。

岩の道を進む

 狭い岩道を進むと野呂山のアンテナが見えてきたので眺めていると、突然目の前に神社が現れた。これが発喜山の野間神社であり、由来が石碑に刻まれている。この神社は毛利氏に敗れた野間氏が祀られている神社だ。野間神社にお参りした後、神社の後ろに立つ大岩を眺める。この大岩の上に立つと展望が開けているようだが、神社の聖域に入りそうな気がしたので眺めるだけにしておく。

発喜山の野間神社と神社裏の大岩

 神社からは木の間越しに北方面の展望を眺める。正面に見えているアンテナ山は呉裟々山であり、その下の山はいずれ登る予定の日浦山である。この方角の山については少し山名が分かり始めている。野間神社を出発、美しい小田山を眺めて更に下山を続ける。

呉裟々山方面 小田山

 ワクワクするような岩場を過ごし、少し下りると北方面を見晴らす岩上の展望地に到着、高尾山から呉裟々山、日浦山から安芸中野の蓮花寺山に続く稜線を眺める。これらの山に登った際には、絵下山登山をした本日の事を思い出すだろう。このように一つの山の思い出は、次の山に続いて行く。眼下に広がる町並みは箱庭のように美しく、このような展望に今日は一日中恵まれている。

岩の道を下りる

北の展望

西の展望

 この先シダの刈られた遊歩道を下りて行き、展望地からは10分で矢野城址に到着した。この矢野城は14世紀の南北朝動乱の際に歴史に登場、1445年には野間氏が城に入り、毛利氏に滅ぼされるまでの110年間、野間氏の居城にされていたそうだ。現在は矢野城址の案内板と石柱が立ち、中央には歴史ある石塔と遺構が残されている。時計を見ると午後5時を過ぎており、下山を急がなければ。

矢野城址の案内板と石柱

 矢野城址を出発、左手にお馬屋敷跡を過ごし、少し下りると明るい中電鉄塔の下に着いた。眼下を眺めて一安心、もう少し下りれば人里に着く。この先で矢野南小への分岐を過ごし、急な坂を下りると絵下山の標識を見る。平坦な道を進むと今度は掘られた道に入り、左手に「絵下山へ2.5km、野間神社へ1.4km、矢野城址へ500m」と書かれた標識を過ごす。

掘れた道を下りる 標識が立つ

 この標識を過ごすとすぐに赤い橋に着き、橋の手前には絵下山ハイキングコースの標注が立っている。登山の際にはこの標注が登山口の目印となっているようだ。赤い鷹野宮歩道橋を下りた所がバイパスである。この先はバス停矢野天神に向かって左の道に向かい、矢野東7丁目の標識を見て下ると国道31号に着く。

赤い鷹野宮歩道橋に着いた 歩道橋を下り左に向かう

 国道を左折し、少し進むと「バス停矢野天神」に着いたが、そのまま道なりにJR矢野駅を目指す。なお、国道に出会う場所には野間神社の説明板が掲示されており、絵下山登山の際には目印となる。

「バス停矢野天神」を過ごし次の信号を直進 矢野川沿いに進む

 バス停を過ごし天神交差点をそのまま直進、少し先の分岐を矢野川に沿って左に取る。この先は矢野川沿いの道を快適に進み、途中では美しい夕陽を観賞し姫宮神社に参拝する。更に歩いていると途中で大雪に遭遇しびっくりするが、無事矢野駅に到着することが出来た。今日は一日たっぷりと自然の中に浸ることが出来た。

歩きながら夕陽を眺める JR矢野駅に到着

瀬戸の展望

牡蠣筏

展望岩から

絵下山東屋

野呂山

発喜山の野間神社

小田山

矢野城址

呉娑々宇山

 前の山 天狗城山 を見る

 次の 雲月山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 広島県広島市 絵下山 登山口付近のMAP

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