トップに戻る 2023年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:30→ 分岐 →0:10→ 矢筈山山頂 →0:10→ 分岐 →0:40→
大垰登山口 →0:25→ 登山者駐車場 →0:05→ 道路気象観測装置横
戦国武将馬來氏の時代には尾根続きの矢筈山城の支城であったと言われており、この城に登るために約500m南にトイレの整備された駐車場まで用意されていた。この付近に来るのは少なくとも3回目で、1回は吾妻山登山の際に大膳原へ向かっている。残り2回は西にそびえる仏山の登山口探しと観音仏を写真に納めた登山の際である。
当日私は、登山口から130m南にある道路気象観測装置横に車を置いて登山を開始した。駐車地から県道25号玉湯吾妻山線を北へ進み、民家の先の倉庫横に甲斐の平城跡(入口)の案内に従い分岐を左折、この正面の墓地の右側が登山口(登城口)になっている。
入口に立つ甲斐の平城(標高620m)の案内を眺めて出発、東にはかつて登った仏山が美しい山容を見せている。要所に案内が配置されており、道に迷う心配は無い。植林の中に入り、折り返すように左方向へ進路が変わり、山腹に続く道を辿る。
一段高い場所には主郭跡があり、ここには甲斐の平城の説明板が設置され、周囲に配置された竪堀や土塁などが説明されていた。平坦な郭跡の甲斐の平城を出発、西に続く尾根道を進む。
最初は岩などの露出した尾根道だがすぐに歩きやすくなる。緩やかな傾斜の尾根道を進むと四等三角点(点名三人山)が置かれていた。三角点を通過し東を眺めると仏山が樹間越しにそびえていた。南には比婆山連峰が続いているはずだが、こちらも樹間越しの展望である。
快適な尾根道歩きがしばらく続き、時折現れる平坦地に安心感が広がる。しばらく尾根道を進んでいると、作業道に着いた。入口には来た方向へ向かって「甲斐平」の案内が置かれていた。このような案内が設置されていることにより安心感が広がる。
作業道の上には白いコブシの花が咲いており、花咲く春の登山の雰囲気がよく似合う。そのまま作業道を辿っても良いのだが、ここでは尾根道を辿り750mの標高点に立ち寄ることにした。わずかに高度を上げれば石杭が2本立つ750mに到着、西には樹間越しに矢筈山がそびえ、北には馬木小学校付近が樹間越しに見えている。
最後には虎ロープも現れるが、ロープを伝ってもなかなか高度の上がらない状態となった。ただし比婆山方面の展望は樹間越しながら続き、小休止を取りながら景色を眺め、着実に高度を上げる。ようやくという感じで平坦地に着けば、左は下山道、右が矢筈山へ続く登山道である。なお、来た方向へ向かって甲斐平の案内が置かれていた。
分岐を右へ移動し矢筈山の西峰へ向かう。緩やかな傾斜の尾根道を辿ればすぐに平坦な西峰へ到着、西峰山頂からは北と東に展望が広がっており、北に馬木小学校西に仏山、仏山の左奥には霊峰船通山がそびえている。
さあ、尼子十旗の矢筈山城へ向かおう。進路を西にとり、わずかに下って滑りやすい土質の道を登り返せば広く平坦な矢筈山山頂である。北側には三等三角点が置かれ、東に仏山、南に吾妻山や比婆山連峰など周囲360度の展望が広がっていた。ただ全ての展望が樹間越しであった。
山頂に着くと同時に晴れてきたのでとても明るい山頂からの眺めを楽しむことができた。樹木さえ無ければ大展望が広がり、敵が攻めてきても一目瞭然だったのだろう。かつての山城時代に思いを馳せ小休止の後下山を開始した。
途中で2回進路が右(西)方向へ変わるので、このポイントさえ気をつければ安心できる道である。西へ進むところで作業道と出会い、ここで矢筈山(夕暮れ城跡)の案内を見る。これから先は斜度も緩み、目印のテープを追いながら植林帯の下を下る。やがて前方に吾妻山が見えてくれば「平成20年度水源流域保全事業施行地」の案内が現れる。
この案内の先から樹林の下を潜るような感じで坂を下り、足下を見ると笹がきれいに刈られていた。この地区の方が登山道の整備をされているのだろうか。間もなく作業道に飛び出ると、この入口には「矢筈山」の案内が立っていた。
この先からは快適な作業道を辿り、右に清流を眺めながら進んでいると防獣フェンスの前に着いた。当日は田起こしの最中でトラクターが大活躍で、フェンスは開いたままだった。そのままあぜ道を下り民家前を左折、五ノ畑川に架かる大垰橋を渡り、県道25号玉湯吾妻山線に下り立った。こうして振り返ればこの場所から矢筈山への直登の方が時間的には早かったような気がする。
登山道には目印テープが終始続き、道も分かりやすかった。唯一の問題は急登が続くと言うだけである。さて、駐車地まで長い距離を引き返すことになったが、右には吾妻山や比婆山連峰が続き、西には仏山の展望が素晴らしい。途中で吾妻山へ向かう分岐などを過ごし、登山口まで引き返した。
矢筈山山頂
仏山
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