行者山・城山・経小屋山(ぎょうじゃやま・じょうやま・きょうごやさん)広島県廿日市市 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
2011年1月3日 大頭神社 →0:20→ 行者山 →0:15→ だんご岩 →0:15→ 城山 →0:25→ 妹背の滝分岐 →0:50→ 経小屋山 →0:30→ 妹背の滝分岐 →0:50→ 大頭神社 全歩行時間 3時間25分 2011年の初登山は広島県廿日市町大野にそびえる経小屋山。この山には昨年10月、「広島県の山(山と渓谷社)」に掲載されている最後の山として、宮浜温泉入口より登っている。今回は広島県百名山の著者中島先生のご案内により、廿日市市大野の大頭神社を登山口とし、行者山・城山を経由して経小屋山へ向かう。
岩国インターより高速道路を走り、大野インターで下りる。料金所先の交差点を右折すれば登山口の大頭神社に到着。神社の駐車場に車を置き、大頭神社の鳥居をくぐるとまだ正月三が日、大勢の初詣客が参拝していた。私たちも神社に参拝、巫女さんより修祓(おはらい)を受け、今年一年の家族の健康などを祈願。
その後、妹背の滝へ向かって毛保川の上流へ進むと、まず右に落差50mの雌滝を見る。ただし、雌滝はこの時期、空滝となっていた。更に奥へ進み、朱塗りの幾千代橋を渡ると、左に落差30mの豪快な雄滝が見えてくる。滝の側へ近づくと、流れ落ちる滝の音が心地よく、しばらく美しい滝を眺める。
大頭神社周辺の散策を終えたので、いよいよ今年の初登山を開始する。大頭神社まで戻り、本殿の左から山道に入る。登山道入口には「風なごむ城山ルート 行者山・城山登山口」の案内が立っており、安心して山道に入ることができる。但し、尾根に出るまでは急な斜面や所々滑りやすい箇所もあるので細心の注意が必要である。
ジグザグに高度を上げ、尾根に立てば大野浦駅方面・行者山方面の分岐へ着く。眼下には木の間越しに大野の町並みを眺めることができる。更に歩きやすく平坦な尾根を進むと、右におむすび型の大岩をみつけた。この岩の一部は、四角にくり抜かれており、穴の中には丸っこい石が置かれていた。この岩の先には展望岩があり、眼下に大野の市街が一望。南には瀬戸を挟んで宮島が美しく、西にはこれから向かう城山を眺めることができる。
今日はたくさんの展望岩の上に立つことができそうだ。この展望岩から少し登ると、今年最初の山頂の行者山(115m)に着いた。平坦な山頂なのでここには出城が置かれていたのかも知れない。
行者山を出発、南西方向には次の目的地の城山が見えている。行者山から少し下ると展望の良い岩があり、この岩の上に立つと、眼下に大野の町並みと宮島、南西方向には城山が美しい。
左右にシダの残る広い道を下っていると、中国電力の標注を過ごす。この道は鉄塔の巡視路として使われているのかも知れない。緩やかな坂を登ると、「だんご岩」と案内のある大きな岩の前に着いた。登ってきた方向(北東)に大きく展望が開け、歩いてきた稜線や行者山の尖峰が一望である。
だんご岩手前の展望岩に立ち、大野の町並みから広島市街まで続く大展望をしばらく眺めた後、だんご岩を出発、前方にそびえる城山がとても高く見える。左右にシダの茂る道を下ればすぐに鞍部に到着、鞍部では中国電力の標柱を見送る。この先左右にシダを見ながら少しずつ高度を上げる。
頭上を見上げれば、重餅のような大岩が見えている。城山への登山道は明るく、一部木の間越しながら瀬戸と宮島の展望が美しい。左に壁状のシダを見ながら進むと、妹背の滝と経小屋山への分岐に着いた。但し、この分岐から妹背の滝方面への入口は少し荒れていた。
この先山腹に沿って進み、土の露出した坂を少し登ると、ロープの渡された坂が始まる。ロープの助けを借りながら急な斜面に取り付き、一気に高度を上げると巨岩の展望岩に着いた。岩の左端には四角、右端には丸い穴が開けられており、この穴に旗を差していたものと思われる。巨岩の上に立てば、北から東方面に向かって展望が広がり、やはり行者山の尖峰が特徴的である。
城山手前の展望岩より(動画) 展望岩から少し登ればすぐに門山城山へ到着。山頂には門山城山の説明版が掲示してあり、山頂の岩を利用して諸施設が設けられていた事や柱穴などについて説明されていた。山頂周辺の岩にも丸い穴が開けられており、やはり旗などを差していたものと思われる。
山頂からは、一部松の木の間越しとなるものの宮島方面に展望が広がり、充分満足できる展望が広がっている。岩の上にて記念撮影の後、展望広がる山頂を出発、周囲に点在する大岩を鑑賞しながら南のピークへ向かう。
経小屋山へは「馬のたらい」の手前を下るのだが、馬のたらい見学と展望岩を確認するため更に南へ向かって大岩を抜ける。岩を抜けて背後を振り返ると、岩の中が長方形に掘られており、その中には水がたまっていた。これが馬のたらいで、この水は飲用に使用していたと、城山山頂に立つ説明板に書かれてた。
馬のたらいを過ぎ、展望岩の案内に従って更に南へ坂を下ると・・・・、これはすごい。東から西へ向かって大展望が広がっている。まず東に、広島市街から呉市にかけての海岸線が続き、南には瀬戸を挟んで宮島が存在感を示している。西には岩国の工場群が続き、お正月にも拘わらず、工場には煙が棚引いている。 展望岩から眺める風景 目の前には本日最後の山頂、経小屋山の大きな山塊が迫ってきている。展望岩からの美しい景色を眺めた後、馬のたらいまで戻って豪華昼食を摂る。本日は正月三が日の最終日、中島先生に用意して頂いたぜんざいに舌鼓を打ち、食後はゴディバのコーヒータイム。甘いチョコレートの香りが岩の周囲に漂い、とても良い感じである。
昼食後に馬のたらいを出発、いよいよ最終目的地の経小屋山へ向かう。落葉の敷かれた下り斜面は、足下が滑るため慎重に。やがて補助のロープが現れ、ロープの助けを借りながら 急な斜面を一気に下る。
大野浦駅方面への分岐を過ごし、左右にシダの茂る道を快調に進む。時折ぱっと広がる展望に心をいやされ、左右に茂るシダは全く気にならない。やがて右に明確な「妹背の滝」への分岐を過ごせば、もう経小屋山までは一本道。
快適なる尾根道を進み、木の間越しに広がる展望を楽しみながら山頂を目指す。大きな一枚岩の斜面には、しっかりロープの補助が渡してあり、楽々と高度を上げる。この上にある展望岩には雪が残っており、昨日来の寒波が強かったことを再認識した。北を眺めれば手前に大野権現山がそびえ、その左の大峰山には雪が残っている。
美しい山容の大峰山を眺めた後、もう少し丸太の階段道を登ると宮浜ルートと合流し、山頂へ向かって右折する。整備された「トレッキング経小屋コース」の遊歩道を進めば、舗装された車道へ到着。車道を右折、左に東屋を過ごし、更に進むと経小屋山の山頂に到着した。
山頂手前からは、眼下に大野の町並みが広がり、瀬戸を挟んで宮島が美しく、東には広島市街の展望が広がっている。この展望地からは呉市の灰ヶ峰、その先に広がる野呂山、広島市街の先には大きなアンテナの立つ絵下山も確認した。この確認作業は一番楽しい時間である。 経小屋山から広がる展望 山頂にて記念撮影の後、下山を開始。下山途中に東の展望岩へ立ち寄る。いつものようにへっぴり腰で展望岩の上に立ち、周囲の展望を楽しむ。この展望岩の上からは、本当に素晴らしい展望が広がっている。
宮島や能美島など美しい風景を鑑賞後、周防大島方面を眺めれば、年末最後に登った大見山、嵩山までもすぐ近くに見えており、縁起の良い鯛峰までもしっかり確認することができた。 展望岩の手前から眺める風景 東の展望岩から眺める風景(動画) 美しい展望を心にも刻み、妹背の滝方面へ向かって下山を続ける。足下の丸太階段は雨に濡れて滑り易いので慎重に下る。下山は早く、すぐに城山と妹背の滝の分岐へ着き、分岐を左折。 シダの美しい場所を下れば、林道終点へ着く。
この先荒れた林道を約30分下り滝山橋へ着き、車道に立つ「妹背の滝入口」の案内に従い分岐を右へ採る。この先はもう一本道で、坂を下れば、今朝も眺めた妹背の滝へ到着。豪快な雄滝はやはり美しい。最後に大頭神社へ参拝し、登山の無事を報告。初登山は、行者山、城山、経小屋山の三つの山頂を踏むロングコースだったが、とても良いコースだった。 今年も一年間、たくさんの山へ登りたいものである。
豪快な妹背の滝(動画) 大頭神社 城山手前の展望岩より 馬のたらい 馬のたらい先 展望岩 経小屋山山頂 経小屋山 東の展望岩 妹背の滝 前の山 嵩山 を見る 次の山 高森城山 を見る 登山口周辺の地図はこちら 広島県廿日市市 経小屋山 登山口付近のMAP |