2006年 1月14日

開聞岳

登山口 枚聞神社 かいもん山麓ふれあい公園

ガイド本 無し

ふれあい公園分岐登山開始 12:29 山頂到着 14:47

 山頂出発 15:08 下山終了 16:47

参考コースタイム

枚聞神社 →0:22→ 1合目 →0:12→ 2合目 →0:17→ 3合目

 →0:14→ 4合目 →0:16→ 5合目 →0:16→ 6合目

 →0:16→ 7合目 →0:20→ 8合目 →0:14→ 9合目

 →0:17→ 開聞岳山頂 →0:21→ 下山開始

 →1:39→ かいもん山麓ふれあい公園

       枚聞神社から開聞岳山頂までの登りコースタイム 2:44

登山時間 5:00(枚聞神社から公園までの往復時間を含む)

 急に鹿児島に行くことになったので空いた時間を利用して、深田久弥の日本百名山のひとつ、指宿市の開聞岳に登ることにした。柳井を午前5時に出発、山口県では朝から雨が降っているが、鹿児島地方は午後から天候が回復するらしく、展望が良くなることを信じて高速道路を進む。開聞岳への登山口は薩摩一の宮、枚聞神社(ひらききじんじゃ)からと決めていたので一路枚聞神社を目指す。午前11時前に池田湖に到着、池田湖から見る開聞岳山頂は霧に包まれている。

登山口の枚聞神社に参拝

 丁度11時に枚聞神社に到着、早速に神社に参拝をする。枚聞神社の祭神は大日霊貴命(天照大御神)を正祀とし、他に皇祖神八柱を配している。目の前におみくじがあったので運試しをする。この神社のおみくじは、くじを引くような箱から番号を引きその番号札を頂くことになっている。おみくじには「雲晴れて朝日の昇るがごとし」と書いてあり、とても縁起が良いようだ。早速登山準備をし、枚聞神社に再度参拝して登山を開始する。

開聞岳の山頂は霧に包まれている

 舗装道を進み開聞十町交差点を越え、その先の信号の上を見るとアーチがあり、アーチの左側に開聞岳登山口と書いてある。アーチを抜け、開聞岳を見ると7合目付近から上には雲がかかっている。おみくじの「雲晴れて」を信じて踏切を渡る。開聞中学校を左に見て、長崎鼻分岐を過ぎた先の右側の電柱手前に1合目の標識を見る。山頂まで残りは4.2kmとなっており、まだまだハイキングの楽しみは始まったばかりである。

天の岩屋に参拝

 登山口の枚聞神社から1合目までは22分の行程で、更に3分で左手に赤い鳥居を見る。ここは天の岩屋だといわれているようだ。天の岩屋に参拝し、更に3分でかいもん山麓ふれあい公園と開聞岳登山口の分岐に着いた。ふと足下を見ると登山靴をはいているつもりが運動靴だったのでがっかり、靴を履きかえるため登山口の枚聞神社に戻ることにした。ふれあい公園分岐から枚聞神社までの所要時間は16分だった。

 車でふれあい公園まで移動し、再度登山を開始する。今日は遅ければ遅いほど天候が回復すると言うことなので登山開始が遅くなるのは苦にならない。舗装道をふれあい公園分岐まで降りて登山を継続する。左に草スキー場を見ながら緩やかな舗装道を進んで行くとふれあい公園分岐から8分で2合目の分岐に到着した。山頂までは残り3.5km、いよいよ山道に入ることになる。

2合目から山道に入る

 足下には火山性のゴロ石が転がっており、道の真ん中が掘れているので川の底を歩いているような気持ちになる。左右にシダが生えているが大した高さでは無く、登山道はよく踏まれておりとても歩きやすい。木漏れ日の中の緩やかな坂を進んで行く。時折大きな石を乗り越えながら、2合目を出発して歩くこと12分で2.5合目標識に着く。

川底を歩いているようだ

 2.5合目には左側に開聞岳山麓自然公園への分岐がある。2.5合目を過ぎると細かい砂道となり、急に滑りやすくなるので注意する。砂道はすぐに砂利道となり、雨上がりなのでますます滑りやすくなってきた。2.5合目を過ぎて5分で3合目に到着、残りは2.9kmとなる。

3合目を過ぎると大小の石が転がっている

 3合目を過ぎると足下には大小の石が転がっており、砂利道からは明らかに石が大きくなってきた。石に躓かないように、滑らないようにと二重の注意をしながらゆっくりと高度を上げて行く。相変わらすの川底を歩く状態が続くが空はだんだん明るくなってきたので安心する。3合目からは14分で4合目に到着、山頂まで残りは2.5kmとなる。左側に展望が広がる予感もあるが霞で見えない。

 4合目を過ぎても海底を歩く状態が続くが階段道が整備されており、周囲も明るくなりとても歩きやすくなってきた。左側には指宿市内の展望が霞んではいるが木の間越しにだんだん見えてきた。4合目からは16分で5合目に到着、残りは2.0kmとなる。

5合目からの展望 北には池田湖、東には指宿市街

 5合目に来て始めて展望が開ける。北方面の池田湖から東方面の長崎鼻までが一望の展望地で一休みをする。少し霞んでいるのは残念だが充分に満足できる展望が広がっている。5合目を過ぎるとすぐに階段があり、この階段を登ると道は滑りやすい砂利道となり、一歩一歩地面を踏みしめながら進んで行く。また、途中には倒木もあるので倒木を避けながら進むことになった。登山道の砂利が少し大きくなってきたかと思うともうそこは6合目で、山頂までは残り1.6kmとなっていた。5合目からは16分の行程となる。

6合目を過ぎると岩が目立つ

 6合目を過ぎると岩が目立ち、坂もすこしきつくなってきたので、石に躓かないように慎重に足を運ぶ。この付近で足の速い2人組に一気に抜かれる。大きな石を乗り越えて行くと左側は崖となり、周囲には日射しが戻ってきたので少し勇気が湧いてきた。滑らないように注意しながら高度を上げていると6合目からは 16分で7合目となり残りは1.1km、山頂までもうあと少しとなった。

 7合目を過ぎると東から南方面にかけて木の間越しの展望が広がり、7合目から3分も過ぎると、長崎鼻の海岸線にかかる白い波のとても綺麗な展望地に到着した。思わず「オーー」と感嘆の声が出る。しばらくぶりの展望に勇気づけられる。

7合目から長崎鼻の展望

 左は絶壁の岩の上を歩くので慎重に歩を進める。大岩の上を進むとすぐに木立の中に入ることになった。しばらく展望ともお別れである。展望地から3分で仙人洞の洞窟に着く。

仙人洞に投げられた杖

 仙人洞の洞窟には開聞岳の登山者がここまで使ってきた杖をこの洞窟に投げ入れて、杖に感謝し、これからの登山の安全祈願をする人が多くいるそうだ。確かに洞窟の中には沢山の杖が投げ入れられていた。仙人洞を過ぎると岩も大きくなり、坂もきつくなってきたので岩を掴みながら登る。7合目からは20分で8合目に到着、山頂までは0.8kmとなった。

だんだん岩の道となる

 もう時刻は午後2時を過ぎており、夕暮れを考えると山頂からの下山時刻が気になり始める。また、この辺りから周囲には霧が目立ってきた。枚聞神社から見えていた山頂の雲か霧の中に入ったようだ。ごつごつした岩が現れ、坂もだんだんきつくなり、霧のためにだんだん前が見え難くなる。少し不安になってきたところに平坦道が現れ、少し安心するが、すぐに急な坂の岩道に戻る。8合目から14分で9合目に到着、もう残りは0.4kmで山頂まであと少しになった。

霧が濃くなってくる

 この辺りで足がもつれだしているのに気が付く。登山開始から汗はかくにもかかわらず、水分補給を全くしていないことに気が付いたので充分に水分補給をする。どうも熱中症の手前になっていたようだ。9合目を過ぎると日射しが現れ瞬く間に元気になる。9合目から5分も掛からず前方に光が現れた。

梯子を登る

 光の先には梯子が待っており、ロープを伝って上に登るが雨上がりなので滑りやすい。慎重に梯子を登って行き、梯子の上に出た。梯子の先には西の海岸線と北の展望が広がっているが、霧により一瞬の展望となる。北方面に登山口のふれあい公園が見えたがあっという間に霧の中に入った。しばらく霧の晴れるのを待つが、霧が途切れないので山頂を目指す。

山頂に向かって岩を登る

 上を見ると霧が広がっており、霧の中の岩登りを楽しむ。しばらく岩をよじ登ると山頂まで52m標識を見て右上に登る。山頂に続く大岩に掴まりながら進んで行くとようやく開聞岳山頂に到着した。9合目からは17分の行程であり、ふれあい公園分岐からは2時間16分、枚聞神社からの合計登山時間は更に28分加算して2時間44分となる。

日本百名山 開聞岳山頂

 山頂に到着すると沢山居た登山者が一斉に下山を始めた。山頂には先程6合目で追い抜かれた2人組との3人だけが残された。この2人は北海道からわざわざ登山のために来たようで、北海道以外の百名山(富士山を除く)に登るのは始めてと話していた。お互いに写真を撮りあい山頂でゆっくりした。明日はこの2人は韓国岳方面に行くそうだ。

開聞岳山頂の展望の岩

 すぐにこの2人は下山を開始したので、開聞岳を独り占めの状態となった。視界は残念ながら霧のため全く何も見えない。ただ、山頂標識のみが大きく立っている。山頂の岩の上に登り周囲を見回すが全く展望がない。ゆっくりと水分補給をして降りようとするとジャージ姿の登山者が上がってきた。この人は地元の人らしく、ふれあい公園から1時間10分で登ってきたと話されていた。すごい早さである。

御嶽神社の祠に参拝

 山頂に別れを告げて帰ろうとするとこの方が、向かって右手に祠があると言われたので言われる方向に向かうと御嶽神社の鳥居と祠が立っていた。早速に御嶽神社に参拝し、登山の無事に感謝した。神社に参拝後、大きな岩に掴まりながら降りて行く。岩場を降りていると坂が急なことが改めて判り、下山速度が遅くなる。そのうちに先程の地元の方が降りてきたので道を譲り、最後尾からの下山となった。

 山頂から9合目までの岩場は火山岩でもあり、滑らないのがありがたい。すごい霧の中をゆっくりと降りて行き、梯子を降りると9合目に着いた。9合目を過ぎると大岩が続くが岩に掴まりながら降りて行けばすぐに8合目に到着した。

南西方面の海の日射し

 8合目を過ぎると日射しが戻ってきたので安心、もう雲の下に出たようだ。再びの長崎鼻との対面に心が和む。南西方面の海には日射しが反射して幻想的な風景が広がっている。山頂からの眺めは無かったが、7合目付近から見る展望も素晴らしい。正しく「雲晴れて」のおみくじ通りの展望が広がっている。明るく細い岩道を降りて行くと7合目に到着、これから先はゴロ石が続くので要注意、滑らないよう慎重に降りる。

5合目から池田湖の展望

 倒木を過ぎると7合目から10分で6合目、6合目からは砂利道を降ることになり、ますます滑りやすくなる。滑りやすい道を10分下ると展望の5合目となり、池田湖から指宿方面の展望を楽しむ。

 5合目を過ぎると小石混じりの砂利道で、4合目を過ぎると海の底を歩く感じとなる。ゴロ石混じりの登山道を黙々と降りて行くと3合目に着く。空はまだ明るくここまで降りてくるともう安心、5分で自然公園の分岐を過ぎ、更に5分で2合目登山口に到着した。

開聞岳山頂には視界を遮った雲

 ようやく舗装道に着き、何の心配もない道を下って行く。背後には開聞岳と山頂には視界を遮った雲が見える。まるで煙突から煙が出ているように山頂付近だけ雲が漂っている感じがする。

枚聞神社の後ろに開聞岳

 ふれあい公園からは車で枚聞神社に移動し、最後に枚聞神社に参拝して開聞岳登山を終了した。枚聞神社の後方に広がる開聞岳がとても素晴らしいのが印象的だった。とても素晴らしい山、開聞岳に別れを告げて指宿の温泉に向かった。

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 開聞岳 登山口付近のMAP

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