矢筈山(やはずやま)岡山県津山市

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2015年4月17日

千磐神社 →0:40→ 大岩 →0:10→ 西尾根郭 →0:30→ 山頂 →1:00→ 千磐神社

全歩行時間 2時間20分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 岡山県の山歩き、今回は津山市にそびえる山々へ向かう予定にしている。昨日遅くに津山市の道の駅「久米の里」へ到着したが、夜中に大雨が降ったため足下のしっかりしている山へ向かう事に変更。本日最初に登る山は津山市加茂町にそびえる矢筈山にした。

登山口へ向かう起点はJR因美線の知和駅 知和駅から眺める矢筈山

 登山口は麓に祀られた千磐神社・矢筈神社で、JR因美線の知和駅と美作河井駅の中間に位置している。神社付近には広い駐車場が用意されているため、安心して車を置くことができる。この駐車場の向かい(北西)にそびえる白金山は岩肌が露出しており、登山意欲をわかせてくれる山であるが、今回の目的は矢筈山である。

登山口の千磐神社 岩の目立つ白金山

 登山前に神社手前に掲示された案内を眺めて、矢筈山の情報を仕入れておく。案内によれば、矢筈城は難攻不落の城で、築城以来、一度として落城することは無かったそうだ。登山前に千磐神社と矢筈神社へ参拝しておく。

 矢筈城跡登山口の案内を確認して神社へ参拝、矢筈神社は矢筈城主草刈氏の守護神として城内に奉祀された神社であり、その後現在地に移された。相殿には、矢筈城に関係した武将の霊が祀ってある。また、千磐神社は王時権元と称し矢筈城主の信仰、最も厚かりし神社である。

矢筈神社 千磐神社

 神社の前には銘木百選、「千磐神社の二叉の大杉」がそびえており、推定樹齢660年、目通り周囲5.4m、幹には注連縄が張り巡らされている。この杉に絡まっているのが臥龍藤で、二叉の杉に絡まっている様子が、大蛇が臥している姿に似ていることから名付けられたそうだ。目通り周囲1.45m、推定樹齢600年と言われている。

二叉の大杉 臥龍藤

 神社には、矢筈城跡保存会による「登山マップ」が備え付けられていたので一枚頂く。登山マップには、これから向かう知和登山コース、美作河井駅を登山口とする山下登山コースが紹介されている。さて、神社参拝後、神社右側から続く登山道へ向かう。少し進んで背後を振り返れば、大杉と臥龍藤の大きいことがよく分かる。

矢筈山登山口 本丸跡まで2300m

 落ち葉の堆積した道を辿り、植林帯に入れば折り返しの所で「本丸跡まで約2300m」の案内を過ごす。この案内はこの先幾度か現れるので、その度に励みとなる標識である。すぐに堀切を過ごして尾根道に入る。丁度朝日へ向かって進むようになるので、明るい日差しが気持ちよい。

堀切を過ごして尾根道に入る 眼下に展望が広がる(クリックで拡大)

 また、北側の樹林が伐採されているので、眼下に加茂町の展望が広がり、とても明るい雰囲気である。周囲には三つ葉ツツジのピンクの花が華やかで、麓では遅咲きの桜が満開状態。いかにも春爛漫と言う中で登山をするのは久しぶりである。

三つ葉ツツジ 案内標識

 植林帯の中で、高山城址(矢筈山)の案内を眺める。この付近は大岩まで450m、本丸跡まで900m、千磐神社からは500mの位置である。少しの急登を踏ん張り、山腹につけられた道を登る。向かい(南)にそびえる美しい山は大釈山だろうか、木の間越しの展望を眺めながら高度を上げる。

大岩へ向かう急登 大岩

 足下は横木の階段などで整備されており、滑ることは無いものの、坂の傾斜はきついものがある。やがて前方に岩が目立ってくれば、大岩へ到着した。大きな岩の前で小休止を取り、向かいにそびえる大釈山を眺める。ここまで来れば、腰郭までは220m、急登はもうわずかである。

大釈山 櫓台

 ほとんど平坦な道を辿れば櫓台を通過、この先で武者隠と案内される場所を過ごす。そのまま道なりに少し高度を上げれば、平坦な西尾根郭へ出る。西を眺めると、眼下には木の間越しながら加茂町の田園風景が広がり、とてものどかな雰囲気である。

西尾根郭手前 平坦な西尾根郭
加茂町の田園風景(クリックで拡大) 本丸跡へ約1200m

 現在立っている場所は、千磐神社、本丸跡のそれぞれから約1200mの中間地点で、急登により苦しいのは、この尾根へ着くまでで、この先からは快適な尾根道歩きが始まる。虎口、堀切、狼煙場跡、櫓台等を通過、石垣段へ着くと、前方に三角錐の山が見えてきた。この山こそが本日最初に山頂へ立つ予定の矢筈山である。

狼煙場跡 櫓台(クリックで拡大)
石垣段 三角錐の矢筈山

 坂を下って三重堀切を過ごすと、本丸まで600m、千磐神社へ1800mの案内を過ごす。平坦な尾根道の先、樹林越しに見えてきたのは矢筈山で、三角錐のようにそびえている。

本丸まで600m 矢筈山が近い

 坂を下り鞍部へ着いて登り返す。岩や石の露出した場所を過ごし、横木の階段を踏ん張れば、土塁を過ごす。更に横木の階段を辿れば、L字型石塁の置かれた三の丸へ到着する。三の丸から急な階段へ取り付き、一気に高度を上げれば、広く平坦な二の丸へ着く。

石や岩の露出した場所 L字型石塁(クリックで拡大)
三の丸(クリックで拡大) 河井・山下への下山道

 二の丸からは山下への下山道が用意されており、縦走する場合はこのコースを採ることになる。眼下には加茂川沿いに開けた集落が見えており、黄砂混じりではあるが、少し遠くまで見晴らすことができる。

矢筈山山頂(クリックで拡大)

 さて、もう山頂まではわずかで、少しの傾斜を踏ん張れば、平坦な矢筈山の山頂へ到着した。明るい山頂には四等三角点が置かれ、折しも馬酔木の花が満開である。周囲に広がる展望は素晴らしく、北に雪の残る大ヶ山、北西に角ヶ仙、西に泉山、南東に滝山、那岐山など名峰が広がっている。

大ヶ山(クリックで拡大) 加茂川沿いに並ぶ集落
那岐三山(クリックで拡大) 泉山・角ヶ仙

 広い山頂で地図を広げながら周囲の山々を確認するのは楽しい作業である。のんびり山頂で休憩した後、下山を開始。下山は元来た道を引き返し、無事に登山口まで下り立った。

登山途中に加茂町の風景

大岩

展望

矢筈山

三の丸

那岐三山

大ヶ山

矢筈山山頂

 前の山 竜ヶ岳 支尾根コース を見る

 次の山 山形仙 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県津山市 矢筈山 登山口付近のMAP

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