トップに戻る 2019年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
→0:15→ 八方岳 →0:10→ 股覗き岩 →0:25→ 熊野磨崖仏分岐 →0:25→ 駐車場
最初は途中の分岐を左側へ行こうと思っていたが、案内には右回りが紹介されていた。そこで掲示されている案内に従い右回りのコースをとることにした。道路を横切り登山道に入る。入口の注意事項にはこのコースがアップダウンのとても厳しいコースであることが記されていた。また、この先には滑落死亡事故発生注意と立て看板が置かれていた。
看板を過ごし緩やかな傾斜の道を進む。右側には先程通過した舗装道が見えている。足下は狭くなっているが歩くのに支障は無い。すぐに最初の分岐へ着き、左は見返り岩・大観望、右は大観望と案内されていた。そこで駐車場の案内通り右回りのコースをとる。
左に岩峰を眺めながら西へ続く道を進む。間もなく分岐へ着き左は囲観音へ170m、直進は大観望へ590m、登山口へは610mと案内されていた。そのまま直進方向へ進むが、ここで1組のご夫婦が休憩されていた。もう一周回って休憩しているのだろう。
前方には岩峰、その手前には植林が見えている。石の多い不安定な道を更に進む。左右はススキの原なのだろうが、現在は枯れススキの状態である。少しずつ岩峰が迫ってくるので高度が上がっていることを自覚する。
雫石が現れると大観望まで280m、周囲には杉の植林が目立っている。やがて岩峰の山腹につけられた道を折り返すように高度を上げると南尾根・大観望の案内が置かれていた。この付近でようやく尾根に着いたようで、不安定な岩道を登る。
次に足下の狭い道を辿れば大観望まで150mの地点に着いた。後で確認するとこの地点から左上へ向かえばわずかで八方岳に着いたのだが、登山中に地図はほとんど見ないので大観望の方しか考えていなかった。また、南尾根(行止り)の案内も置かれていたので南へ行きかけたが、行き止まりなので行くのは辞めて大観望を目指す。
大観望は目の前にそびえ、りりしい姿を見せているが、登山道はとても狭く見える。また南尾根も登山道自体はとても狭いようだ。前後の展望をしばらく眺めて大観望へ向かう。立っている場所からロープを伝って高度を下げ、樹林の中を進んでやがて少し高度を上げる。
大観望へ向かうには手前側と尾根側があり、尾根側の方が少し高度差が少ないと思い向かう。尾根へ着くと左は八方岳へ80m、右は大観望へ70mと案内されていた。すぐに岩壁へとりつくのだが、ここでは岩壁をほぼ垂直に登る事になる。
左手で鎖を持ち、右手で岩をつかんで一気に高度を上げればすぐに岩上に着いた。それにしてもハードな岩壁である。岩上からは背後に八方岳がそびえ、前方には大観望へ続く細い岩道が続いていた。
山頂からは周囲360度の展望が広がっているのだが、本日は霞気味なので遠くまで見晴らすことはできなかった。小休止をとりながら大観望からの展望を眺めた後、八方岳へ向かって移動する。元来た道を引き返すのだが、岩の尾根道を後ろ向きに帰るのには大変な神経を使う。
先程登った垂直の岩場まで戻り、今度はもう一つの左側のルートをとって下りた。こちらの方が角度も緩やかで安全な道であった。再度尾根へ戻り今度は八方岳へ向かって進む。大和尾根へつけられた道は厳しいが鎖が渡されているので安心して高度を上げる。
鎖を辿りながら少しずつ高度を上げれば、八方岳の山頂へ着いた。地積図混三角点の置かれた山頂からは南西に最高峰の大観望を見晴らし、最高点へ向かう細い岩道が登頂した満足感を更に押し上げる。これから向かう西へ続く岩峰も一望で、この岩峰からの展望がとても楽しみである。
八方岳から周囲を眺めていると、先程大観望へ向かった地点がすぐ下にあることが解った。登山道周遊コースの案内に従い右方向へ下る。少しずつ高度を下げれば、「足下注意、この箇所事故多発」の注意書きがあり、ロープを補助に急な岩場を下る。集塊岩の岩場は足の置き位置が明確なのでとても安心感がある。
明確な道をどんどん下っていると、岩に足場が打ち込まれた場所に着いた。ここで岩上からの登山者と遭遇したので、下山の間この方達の下り方を観察した。全員無事に下山されたので今度はこの岩場を登り返す。足場などが岩に打ち込まれているので鎖を伝って高度を上げるのは簡単である。
一登りで岩上に着き、周囲に広がる展望を眺め、もう少し進むと股覗き岩へ着く。ここからは八方岳へ向かって登る、先程すれ違った登山者達や西にはこれから向かう岩峰、更に遠く北にはそびえ立つような太陽石が目立っている。しばらく眺めていたら、先程の登山者は全員八方岳まで進んでいた。
股覗き岩を出発、岩峰歩きを再開する。狭い岩道を我ながら器用に進み、鋸山囲観音周辺地点間距離図の書かれた地点へ到着した。一旦岩場を下った後に登り返す。ゴツゴツした岩場を通過すれば無名岩の案内が置かれていた。今度はロープを補助に高度を上げて無名岩の横に出た。無名岩を眺めて更に岩上に出ると、眼下には出発した駐車場が見えてきた。
幅の細い岩峰歩きがとても楽しく、このまま何時までも続いて欲しいと思っていたら、熊野磨崖仏まで440mの分岐へ出た。ここで進路は南へ変わり登山口まで690mと案内されていた。分岐を左折し登山口へ向かう。
少し視界の開けた所からは八方岳が正面に見えている。歩いてきた岩峰を眺めていると、この岩峰を歩いてきたという満足が広がる。見返り岩で歩いてきた方向を眺めた後、急な岩場の下りに取かかる。この道は登山時であればとても楽しめる道で、下りでは滑らないようとても慎重さが要求される。
こんな登り道なら、登山時に使用すれば良かったと悔やまれた。高低差を楽しみながら下るのも楽しいものだが、一気に高度が上がる楽しさも格別である。一気に高度を下げていれば登山口まで510mの案内を通過、すぐに登山時に分岐した場所へ合流した。もう登山口までは370m、そのまま道なりに戻って登山口へ帰り着いた。
田原山へは途中の分岐を左折し、急な岩道を楽しんで岩峰へ着き、岩峰歩きを堪能した後八方岳へ登り、最後に最高峰の大観望へ着く、今回わたしがとったコースの逆の方がとても楽しそうだ。今回はコースの選択を誤った気がした。
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