高取城(たかとりじょう)奈良県高取町

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2018年4月28日
壷阪峠 →0:05→ 五百羅漢岩 →0:25→ 八幡神社 →0:05→ 高取城登山道入口

 →0:20→ 高取城 →0:20→ 猿石 →0:15→ 高取城分岐(丁字路)

 →0:10→ 高取城登山道入口 →0:30→ 壷阪峠

全歩行時間 2時間10分
登山行程図(地図をクリックすると拡大)
 奈良二日目は日本三大山城の一つ高取城へ向かう。登山口は南法華寺、通称壺坂寺と呼ばれ、本尊十一面千手観音菩薩は眼病に霊験があると言われている。お里と沢市の夫婦愛をうたった人形浄瑠璃の「壺坂霊験記」の舞台としても有名なので、登山前に壺坂寺を観光、足下にはシャガの花が満開である。
シャガの花 壷阪寺(クリックで拡大)

 壷阪寺は大宝3(703)年弁基上人により開かれた霊山で、正式には壷阪山南法華寺と言い、十一面千手観音信仰の一大道場で、西国霊場の第6番札所、古来より眼病に霊験あらたかな寺として信仰されている。説話「壺坂霊験記」におけるお里、沢市の話は有名である。また、日印合同でさまざまな浄行を行っており、境内にはインドで製作された大観音石像(全高20m)や仏伝図石造レリーフ(全長50m)、大涅槃石像(全長8m)などの大石造美術が安置されている。

天竺渡来の大釈迦如来石像(クリックで拡大) 多宝塔
 仁王門をくぐり天竺渡来の大釈迦如来石像、十一面観音菩薩石像、文殊菩薩石像、普賢菩薩石像へ参拝。多宝塔の横を抜けて石段を登り重要文化財の三重の塔の前へ着く。御朱印を頂き礼堂を見学、これで壷阪寺の観光は終了した。
天竺渡来の大観音石像 三重の塔
礼堂 お里、沢市の像

 壺坂寺から舗装道を車で移動、壺坂峠手前の空き地に車を置いて高取城への登山を開始する。すぐに登山口へ着き、登山道は左に分岐する。案内には五百羅漢岩まで0.2km、山頂の高取城までは2.8kmとある。すぐに高取町の展望が広がるも、霞んでいるため場所を特定することはできない。右に道案内の石塔、その上部に石仏を過ごし足下の彫られた道を辿れば二つの石塔を過ごす。

高取城登山口 道案内の石塔

 そのまま進むと左右の分岐となり、どちらを進んでも先で合流する。その分岐の起点には大岩があり、この岩には多くの石仏が彫られていた。これが五百羅漢岩で素朴な彫りの石仏が疲れを癒やしてくれる。

分岐の五百羅漢岩 五百羅漢岩(クリックで拡大)
 小休止の後、五百羅漢岩の分岐を右へ進み、トラロープの渡された急登へ向かう。足下の切れ落ちたところもあるので慎重に歩を進め、やがて五百羅漢岩から続くもう一方の道と合流した。
足下は狭い 登山道は右へ続く

 植林帯の下につけられた道を進むと進路は右へ向き、途中の案内には高取城跡の手前に八幡神社が祀られていることを示すものがあった。しばらく植林帯の下に続く明確な道を進んでいると、周囲に墓地をいくつか見つけた。登山道の上には車道も走っており、高取城へは車に乗ったまま、ある程度の場所まで行くことができそうだ。

案内標識が多いので安心 一旦車道に出る
車道から山道に戻る 石碑の先で右上へ向かう

 やがて車道に合流するが、少し進むと車道と別れて登山道に戻る。史跡高取城址の石碑を過ごせば、すぐに直進と右への分岐となる。ここでは右の道を採り八幡神社へ参拝する。急登をわずかに辛抱すると、平坦な広場へ飛び出る。この場所が八幡神社境内で、明るい神社へ参拝後、急な石段を下る。

広い八幡神社境内(クリックで拡大) 石段を下る
 下り着いたところが舗装道で、高取城址の案内を確認して登山道に入る。もう本丸までは550mとなっている。トイレを過ごせば右に立派な石垣が現れる。少しずつ高度が上がり、再び石垣が現れる。
車道から登山道に入る 本丸まで550m
立派な石垣が続く 木製階段を登る

 石垣の上で壷阪口門跡の案内を過ごし、急な木製階段を登る。この先で壷阪口中門跡を通過し、石垣の間を進むと丁字路へ着く。左は土佐街道(壺阪山駅方面)で、高取城へは右道となる。

壷阪口中門跡を通過 高取城跡へ向かって丁字路を右折

 高取城跡へ向かって丁字路を右折、左右に石垣、その先に緑のシャワーが美しい。本丸までは残り200m、城跡散策も最終段階で大手門跡を通過する。城跡周囲に立つ木々の若葉が美しく、まさに春爛漫という情景が広がる。

大手門跡を通過 緑のシャワー
 石垣の間を抜ければ明るい郭跡へ飛び出し、進行方向には一段高い本丸跡がそびえている。石垣手前の案内によれば、高取城は戦国時代豊臣秀長が大和郡山城の詰め城として大修築を行い、堅牢な城として完成した。城跡一帯に残る巨大な石垣は壮大でその威容を偲ぶことができるそうだ。
本丸跡(クリックで拡大) 太鼓櫓台と新御櫓台

 高取城以外の日本三大山城跡は岐阜県伊那市の美濃岩村城と備中松山城で、岩村城は戦国時代幾多の戦乱の舞台ともなり、城主遠山影任没後その妻が采配をする女城主の時代もあったそうだ。また、備中松山城は天守、二重櫓、土塀の一部が現存しており、現存する城の中でも最も高い所に建つ山城である。

本丸跡 三等三角点の置かれた山頂

 さて、案内に従い奥へ進み、わずかに高度を上げれば本丸跡へ着き、更に一段高い所へ上がれば三等三角点の置かれた高取城山頂である。山頂からは西に金剛山、葛城山が霞みながらもそびえていた。山頂の石垣に腰掛けて昼食を摂り、すぐに山頂を出発した。

金剛山、葛城山は霞んでいる 眼下を見下ろす
 次は土佐街道へ向かい、周囲に石垣を眺めながら緩やかに高度を下げて行く。最初に千早門跡を過ごし、石垣の崩落した場所を眺めながら進む。やがて現れる二の門跡を通過、もう少し進むと花崗岩に彫られた猿石が見えてきた。ユーモラスな顔をした猿石に疲れも飛んでしまった。
二の門跡 猿石(クリックで拡大)
高取城の二の門の移設された子嶋寺
キトラ古墳 於美阿志神社の多重塔

 猿石を眺めたので高取城での予定は終了、元来た道を引き返して登山口まで戻った。高取城からの下山後、高取城の二の門の移設された子嶋寺へ移動し門を確認した。近くにあるキトラ古墳や高松塚古墳も観光したが、埋め戻してあるため単なる丘にしか見えかった。次に於美阿志神社へ移動、多重塔を見て最後の観光は益田岩舟、とても大きな岩を眺めた。人工的に彫られた所もあったが、その大きさにはびっくりした。

高松塚古墳 益田岩舟
壷阪寺
五百羅漢岩
八幡神社
高取城
石垣
猿石

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歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら 奈良県高取町 高取城  登山口付近のMAP
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