法師崎との出会い |
法師崎との出会いはハゲの手づかみ 周防大島町の法師崎との出会いは今から25年程度前、まだ私が20代の頃である。真夏の8月、周防大島に住む友人が魚釣りに誘うので、総勢4名にて津海木海岸より友人所有の小さなボートで出発、法師崎近辺にて魚釣りを開始した。 法師岩 仕掛けはサビキにオキアミの初心者コースだったが当日はさっぱり釣れず、法師岩と上荷内島付近をうろうろし続けるもさっぱりの釣果だった。お昼頃になり、潮が完全に停まったのでもう引き返そうかとしたところ、ぽつぽつとハゲ(ウマヅラハギ)が釣れ始めた。 よしよし、これでなんとかおみやげができそうだと、安心していると、後ろの方でスーパーのレジ袋の中にオキアミを入れ、ハゲを待ち伏せしている友人がいた。何をしているのかと眺めていると、間抜けなハゲがレジ袋の中に入り、オキアミを食べ始めたので彼がレジ袋を持ち上げる。 と・・・、なんと・・・立派な型のハゲが捕れた。しかもスーパーのレジ袋で。レジ袋の小さな穴からは海水が漏れており、やがて袋の中にはカワハギだけが残った。この捕り方には全員恐れ入ってしまった。 そこで私がどれどれとオキアミを手につかみ、海の中で餌をまき始めると、指先にはハゲの口がツンツンつついている感触が・・・、ん・・・ハゲを手でつかむと・・・手づかみできた。 これから先は船上大騒ぎ、海に手を入れてハゲを掴んでは投げ、掴んでは投げとこれほど楽な魚の捕り方は初めてだった。しばらく夢のような時間が続いていたが、餌がなくなると同時にハゲも蜘蛛の子を散らすように引き揚げてしまった。 岸に戻り、ハゲの手づかみの話を友人の両親に説明するのだが、「そんな馬鹿なことは・・」と取り合ってもらえなかった。その後も、いろんな人にこの時の話をするのだが、誰にも信じてもらえず、我ら4人だけの真夏の思い出となっている 法師崎 右の山は源明山
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