真山(しんやま) 島根県松江市

2007年9月6日

真山

登山口 →0:15→ 鉄塔下 →0:20→ 真山山頂 →0:20→ 持田越し →0:15→ 鳥の子山

 →0:15→ 寺床 →0:10→ 本谷林道終点 →0:15→ 沼 →0:05→ 登山口

全歩行時間 1時間55分

 尼子氏と毛利氏の攻防戦の史跡を巡っての山歩き、今回は尼子氏十旗の筆頭松田氏が城主であった白鹿城(白鹿山)を眼下に見下ろす真山(しんやま)である。月山(富田城)であればすぐに尼子氏の本拠としてすぐに理解が出来るのだが、白鹿山・真山ではどのような攻防戦があったのか。

 それぞれの登山口の案内板には以下の通り説明されており、山歩きの前に、これから登る山の歴史的背景を頭に入れておくことにする。

 白鹿城址

 白鹿山は城髪山とも書かれ、標高154メートル、尼子氏十旗の筆頭で、永禄年間は尼子晴久の義兄、松田左近誠保が城主であった。

 永禄5年(1562)毛利元就が出雲に侵攻し、尼子の本拠富田城の攻略に先立って洗合(松江市国屋町)に本営を築き、白鹿城も包囲した。松田左近誠保は、弟の常福寺住僧普門西堂らと力を合わせ防戦に努めた。

 毛利軍は石見銀山の坑夫を動員して井戸の水源の切断を計れば、尼子軍は城内から坑道を掘り、地中でこれを迎撃したり、矢文を射て戦意をそぐなど激しい攻防戦が行われた。

 永禄6年(1563)籠城1年の後、兵糧も水も断たれ、毛利軍の総攻撃に矢玉も盡きて落城した。左近の妻(晴久の姉)は自害、一族郎党多数が討死、左近は脱出して、のち元亀2年(1571)の尼子復興軍の戦いに加わったが、その後の動静は不明である。

 真山城址

 真山は新山とも書かれ、標高256メートルで、頂上から一の床。二の床、三の床と階段上に区画され、野面積みの石垣が残っている。

 永禄6年(1563)毛利軍の将、吉川元春が真山に陣を布き、尼子軍が拠る白鹿城を攻めた。この戦いに尼子軍は敗れ、白鹿城は落城する。以後毛利氏は真山城を拠点として、多賀左京亮元信を入城させた。

 永禄12年(1569)尼子勝久、山中鹿助幸盛らは京都で挙兵し隠岐に渡り、ついで島根半島に上陸して真山城を占拠した。以後尼子軍は真山城を本拠として広瀬の富田城に迫ったが、尼子軍は敗れ、尼子勝久は元亀2年(1571)新山城を去った。勝久退去まで2年余の歳月であった。以後毛利氏が城を修理し家臣を置いた。真山城の廃止時期は明らかでない。

 

 松江周辺の山歩き、午後の部は松江市街の北に聳えている真山に向かうことにした。時刻は少し遅いので、途中で引き返すことも視野に入れながら、登山口に向かう。まずは登山口の目印である常福寺に行くと、寺の前に白鹿城跡・真山城跡の案内図が立っており、この標識に従って北に向かって進んで行くと、左手に白鹿城の登山口と説明板を過ごす。

常福寺 常福寺前を進む、左手に案内図

 そのまま舗装路を突き当たりまで行くと、真山城跡登山口と白鹿・西ノ谷登山口の案内板が立っており、右へ180m先の真山登山口に向かう。登山口を過ごした先はソフトビジネスパーク島根の敷地内であり、ソフトビジネスパーク島根を通って登山口に向かうルートは末尾にて説明する。

正面に立つ登山口標識 登山口手前には林道真山線の標識が立つ

 空き地に車を置きいよいよ真山への登山を開始する。登山口は林道真山線の横にあり、真山城址の説明板も立っているので、登山口にて知識を仕入れて山道に向かう。この道は赤土のような土質であり、とても滑りやすいので慎重に進む。

真山登山口 滑りやすい道を進む

 左右にシダの茂る道だがとても歩きやすく、真夏でも夏草に苦労することはない。すぐに一合目の標識(頂上まであと1015m)を過ごすが、この先この標識が一合目ごとに続くのでとても励みになる。

踏み跡はしっかりしている 標識が導く

 木の間越しにソフトパーク島根の企業群を眺めながら進んで行くとすぐに二合目を通過、尾根道を快適に歩いて行き、三合目を過ごすと夏の花がいくつか咲いているので観賞する。間もなく四合目を過ぎ、少し進むと鉄塔の下に着く。

ソフトパーク島根の企業群 快適な尾根道を進む

 鉄塔の下からは南東方面に嵩山を確認、昨年登った懐かしい山である。この奥に大山が広がってるはずなのだが、本日は少し霞んでいるので遠くまで見晴らすことができない。南西方面には宍道湖が墨絵のように広がっており、とても素晴らしい。ただ、私がこの地方に来るときの宍道湖にはたいてい霞が掛かっているようだ。

鉄塔下から眺める嵩山(左手の山)方面

鉄塔下から眺める松江市街・宍道湖方面

 しばらく鉄塔の下から周囲の展望を楽しんだ後、鉄塔下を出発する。この先滑りやすい坂に向かうことになるのだが、左手にはロープが渡してあるのでロープの助けを借りて難なく登って行くことができる。すぐ左手に更科姫の墓を過ごし、緩やかな坂を進んで行くと五合目を通過、頂上まではあと563mである。

鉄塔下を出発する 更科姫の墓

 五合目を過ごした先では東方面の展望が広がり、宍道湖中海と嵩山方面の展望を楽しむ。すぐに六合目・七合目を過ぎ、その先の広い場所に真山城三の床跡の標識が立ち、少し段のある広場に向かって戻って行くと、木の間越しの先に松江市街の展望が広がっている。

東方面には宍道湖中海の展望が広がる

真山城三の床跡 真山城二の床跡

 再び登山道に戻り、八合目の標識を過ごすと真山二の床跡を過ごし、その先には真山城一の床跡が立っており、この場所にはコンクリートで固められた施設の跡が残っていた。

真山城一の床跡  山頂までもう少し

 この先一旦坂を少し下り、登り返すと九合目となり、その先には広く平らな真山山頂が待っていた。山頂には尼子勝久公の碑が立ち、山頂からは西方面の展望が広がっている。山頂から眺める宍道湖の展望は墨絵のようにとても素晴らしく、遠くには雲の間から日差しが漏れているようでとても幻想的な展望が広がっている。

真山山頂に立つ尼子勝久の塔

山頂から西方面の展望

 また、西方面にはやはり昨年夏に登った朝日山が美しい山容を見せており、少しずつこの方面の山の名前がわかり始めている。山頂にてゆっくりと涼んだ後、いよいよ周回ルートに向かうことにする。

鳥の子山 周回コースへ向かう

 真山から急な坂を下りて行くのだが、この方面も踏み跡はしっかりしており、快適に進むことができる。真山からは20分で真山・鳥の子山・寺床の分岐である「持田越し」に到着、そのまま鳥の子山に向かって進むことにした。

久しぶりに花を見る 持田越しの標識

 すぐに赤土の山である「あかはげやま」に到着、この付近はとてもツルツル滑るので慎重に進むことになる。正面にはいよいよ鳥の子山が近くなり、更に縦走を続けると間もなく朝日山方面の展望が開ける場所に着く。

ツルツル滑るあかはげ山 朝日山

 この場所が本縦走中最後の展望地なのでゆっくりと展望を楽しむ。展望地を過ごすとすぐに鳥の子山の山頂に着くのだが、朽ちた山頂標識が転がっているだけで、周囲の展望は木の間越しのみである。展望を楽しむのをあきらめて、尾根道を下ると左手には先程通過したあかはげやまを見ることが出来た。

鳥の子山に到着

 更に坂を下ると左手に「白鹿谷へ下る」の標識が立っているので、標識に従って下りて行くことにした。少しずつ周囲が暗くなり、谷に向かって下りていることを自覚しながら進んで行くと薄暗い谷に到着、これが寺床と呼ばれる場所のようだ。

白鹿谷へ下る 急な斜面を下る

 標識には左手に遍照寺谷、右手に真山本丸跡と書かれており、本丸跡へ向かうと、あかはげ山の手前に見た分岐に着くものと思われる。下山する道を探すのだが、沢に沿って下りて行く道が細く続いている他は見つからないので、沢に沿って下流に下りて行くことにした。

寺床 沢に沿って下る

 周囲は暗く、足下は滑りやすいので、緊張しながら下りて行くことになる。更に道案内の標識も未だに識別出来ていないので、不安な気持ちを持ちながら下りていると、清水谷大瀧の標識が左手に設置してあることがわかり、ようやく道を間違えていないことを確信した。

清水谷大瀧

 この後は、美しい沢を落ち着いて鑑賞し、沢に沿って川の流れを左右に横切りながら下りて行くと、間もなく本谷林道終点に到着、本谷渓谷を通過したことが分かった。この先で一部夏草の勢いが強い場所を通過し、林道を慎重に進むと明るい未舗装林道に到着、橋を渡ると法吉北部地区自然観察路・白鹿本谷コースの標識を過ごす。

本谷林道終点に到着 法吉北部地区自然観察路・白鹿本谷コースの標識

 この付近で雨が降ってきたので早足となり、正面には白鹿山が見えてきた。その先の舗装路に出ると左手には美しい沼が広がり、沼を挟んで真山方面を振り返ると、山頂付近で眺めた枯松を確認することが出来た。やはり一旦山頂に立つと自分の居た場所というものは、はっきりと分かるものである。沼を過ぎると、登山口まではわずかとなっており、舗装路を少し進むと真山登山口に到着、一周回りの山歩きは無事終了した。

正面に白鹿山 沼を挟んで真山方面を振り返る

 ソフトビジネスパーク島根方面より真山を目指す場合には、島根大学付近より県道21号を走り、ソフトビジネスパーク島根の標識に従い左折し、標識の「F」を探して進むと中国電力の施設の手前に標識の「F」が設置してあるので、この交差点を右折する。

ソフトビジネスパーク島根へ左折する 中国電力前の標識「F」を右折する

 次の分岐も右折すると林道真山線の標識が立っており、この先の右手に真山登山口の標識が設置してある。駐車場は林道真山線の標識手前付近に広い場所があるので、数台車を置くことが出来る。

最初の分岐を右折する 登山口の目印「林道真山線の標識」

 鳥の子山の先から白鹿谷に下りて渓谷美を楽しむためには、良く晴れた日の昼間を選んだ方が良いと思われる。今回の私の場合は、時間的な制約があり、雨の降りそうな夕方遅い時間であったため、薄暗い渓谷を楽しむことになり、少し不安な山歩きになってしまった。また、渓谷には滑りやすい場所が多いため、歩行には充分注意をして頂きたい。

鉄塔下から眺める嵩山

真山山頂から眺める宍道湖

柳井に帰り着くと、琴石山の西に位置する三ヶ岳付近では山火事が起きていた

 前の山 月山富田城 を見る

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県松江市 真山 登山口付近のMAP

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