トップに戻る 2025年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
山口県百名山の2周目、今回は周南市の千石岳を目指しました。千石岳登山の起点は、周南市高瀬にある島地川ダムです。ダムの上から北西方向を眺めると、ダム湖越しにこれから登る千石岳の全景が望めます。ダムから国道376号を高瀬方面へ進むと、すぐに犬鳴の滝に到着します。
小さな滝を眺め、さらに国道を進みます。「串」への案内を確認して分岐を右折し、県道180号串夜市線に入ります。頭上に「串 4km・鹿野 16km」の表示を確認したら、すぐ先の右側にある出合橋の上に「千石岳」の案内が見えてくるので、分岐を右折します。しばらく道なりに進むと、高瀬茶の茶園や金剛水の水汲み場を通り過ぎ、熊坂峠に到着します。
峠で分岐を左折し、県道9号徳山徳地線を約500m進んだ先を再び左折。そこから約1km弱で千石岳の登山口に到着します。広い駐車場に車を停め、トイレの横を進むと、右手には石仏が祀られています。これは高瀬八十八:ヶ所霊場の札所です。すぐ先に立つ「千石岳登山口」の案内に従って、いよいよ登山開始です。
登山口から山頂までの地形図を見てもわかる通り、山頂まで急登の連続です。梅雨は明けたとはいえ、まだ湿気が多い時期なので、熱中症に気をつけながらの登山となりました。登山道に入るとすぐに石仏が祀られており、この先は頭を下げながら参道を辿ります。山頂への案内が要所に置かれ、参道も歩きやすく踏み固められています。足元には擬木階段が整備され、急登ですが歩きやすさに配慮されています。
植林帯を抜けると、頭上は自然林に変わり、足元はワイルドな石の目立つ道が続きます。多くの石仏が急登にもかかわらず配置されているのは、信仰の力なのでしょう。高度が上がり、坂の傾斜が緩やかになると、参道も快適になります。
尾根を吹く風はとても涼しく、樹林の下なので木漏れ日が心地よいです。頭上が開けると、足元に夏草が目立ちますが、歩くのに支障はありません。突然目の前に電柱が現れると、山頂が近いことがわかります。電柱の下に続く参道を辿り、わずかに高度を上げると、アンテナ施設が特徴的な千石岳の山頂です。アンテナ施設を見学し、少し坂を下ると休憩用の東屋が建っています。ダムから見えていた白い建物は、消防無線施設でした。
山頂からの展望は霞がかった状態で見えにくいのが残念でしたが、西には大平山、嶽山、四熊岳と法師ヶ岳、高瀬湖と島地川ダム、緑山と金峰山まではなんとか確認できました。二等三角点が置かれた山頂には、高瀬弘法大師安置記念の石柱が3基建ち、その左右にはアンテナ施設が高くそびえています。このほか、高瀬八十八ヶ所霊場第58番札所の千手観音像や祠なども祀られていました。
山頂で小休止を取った後、西へ続く縦走路に入り、周回を開始します。八十八ヶ所霊場の札所は続いており、石仏に頭を下げながら霊場巡りを続けます。参拝道は相変わらず明確で、尾根道を快適に進むことができます。
周囲を樹林が覆っているため展望は望めませんが、尾根を吹く風は涼しく、木漏れ日が心地よいです。わずかなアップダウンを繰り返しながら進み、標高574m地点を過ぎると、この先から高度を下げていきます。坂の途中に祀られた札所に参拝を続け、やがて舗装道に合流しました。
何ら心配なく舗装道を辿り、駐車地まで引き返して千石岳登山を無事に終えることができました。高瀬八十八ヶ所霊場と山頂からの展望が印象的で、あちこちから眺めていた千石岳の山頂に立つことができたのが、一番の喜びでした。
緑山と四熊岳
高瀬八十八:ヶ所霊場第75番札所
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