猿王岳(さるおうだけ) 山口県美祢市・下関市

平成19年3月4日

猿王岳

ガイド本 金光康資著 防長山野へのいざない 改訂版第1集

参考コースタイム

防火水槽 →0:20→ 祀石 →0:05→ 猿王岳山頂 →0:05→ 北ピーク →0:07→ 祀石

 →0:13→ 南峰ピーク →0:10→ 祀石 →0:15→ 防火水槽

全コースタイム 1時間15分

猿王岳の登山口への道順

 下関市小月方面から猿王岳に向かうには、山口ニュージーランド村を目指して進むのが一番分かり易い。いずれにしても途中から中国自動車道沿いに県道33号を走り、湯谷温泉郷を過ごした先で山口ニュージーランド村の標識を見て左折する。左手に山口ニュージーランド入口を過ごし、そのまま道なりに北方面に進んで中岳地区に入る。

 T字路の左手に防火水槽を見つけたら正面の石垣の先の左に立っている中電電柱「平沼田44」が登山口の目印となる。車は、右に100m程度進んだ左手の民家手前に、広い駐車場所があるのでここに置くことが出来る。

 豊ヶ岳登山口の駐車地を出発し、途中の中山恵の水を頂くことにした。ぺットボトルに沢山の水を汲み中山渓を出発、木屋川に架かる中山橋を渡り、県道34号を右折し北上、手洗交差点を右折し県道65号に入る。背後には華山が美しく、暫し車を停めて眺める。周囲には菜の花が咲き乱れ、とても美しい光景である。

菜の花と華山

 県道65号を南下し、旧美祢サーキットを過ぎた先で右折して県道233号入る。県道233号に入り1.8km程度進んだ先の交差点を左折し、中岳地区に向かう。500m程度南方向に進むと正面に防火用水のある分岐を見るので、分岐の100m程度手前の道路脇に車を置いて出発する。

県道65号から県道233号に入る 左に防火用水

 防火水槽の先の電柱「平沼田44」を左に見て石垣を右折する。この先石垣沿いに進むと地積図根三角点を右に見て、その先では鹿除けネットが渡されているので、ネットを跨いで越えて行く。更に沢沿いを進むことになるが、この時期は冬枯れておりとても歩きやすい。但し、この先草の茂る時期には少し苦労するかも知れない。

中岳地区の石垣を右折する 地積図根三角点

 正面左手には猿王岳中嶽(西ヶ迫山)が見えているのだが、この段階では中嶽の位置は当然わかっていない。少し荒れた道を登り始める頃から踏み跡が怪しくなり、間もなく右手に迂回路を見つける。そのまま踏み跡を辿って行くと右手に明確なる道が現れる。

猿王岳中嶽方面 右手に迂回路

 この先倒木が目立ってくるが、木の上を越えたり下を潜ったりのアスレチック状態を楽しみながら進むことになる。少し坂を上り始めたなと感じると、突然整備された祀石が現れた。石垣の組まれた立派な祀石を眺めてびっくりした。ガイド本によると、このまま真っ直ぐ進めば轡井方面に向かうことが出来るそうだ。

倒木帯を進む 祀石に到着

 猿王岳の山頂へは右(北)に向かうことになり、倒木を踏み越えながら進んでいると背後には中嶽を垣間見ることが出来た。祀石からは5分程度で猿王岳の山頂(南ピーク)に到着したのだが、山頂は倒木の中にあり、周囲の展望も無い場所である。

祀石から東方面の展望 猿王岳山頂

 更に北方面に進んで行くと正面に鹿除けネットの張り巡らされた中ピークに到着、この場所でも展望を得ることは出来ない。中ピークからは鹿除けネットに沿って右方向(北東方面)に進むことになり、この先でも倒木を迂回しながら進むことになる。間もなく正面が明るくなり、東から南にかけての展望が広がる北ピークに到着した。

中ピークから北ピークへ向かう 北ピークへ到着

 いままで展望が無かった分素晴らしい展望に感激、更に少し下に降りることにより展望が一段と開けている。東方面には草場山、南に向かうと山口ニュージーランド村に至る展望が素晴らしい。ただし、北方面の展望は樹林に遮られておりすべてを眺める事は出来なかった。眼下には登山口の中岳地区の集落が広がっており、出発場所を確認することが出来る。

北ピークからの展望

北ピークから山口ニュージーランド村の展望

 時刻は午後1時を過ぎ、そろそろ昼食を取る時間なのだが、風が強くなってきたので吹きさらしの北ピークを離れ、猿王岳(南ピーク)まで戻ることにした。鹿除けネットに沿って戻り、中ピークを経由して猿王岳に到着、一応?山頂なので記念写真を撮り、遅い昼食を取る。

 周囲には全く展望がなく山頂標識もなく、ただ風を除けての昼食タイムをこのピークで過ごす。早々に昼食・休憩タイムを切り上げ祀石まで引き返した。

 そのまま南方面に進むと三角点があるそうなので斜面を登って行くと、目の前にシダが立ちふさがってきた。すごいシダの道に一瞬ひるんでしまったが、この時期足下には蛇が居ないので安心して登ることが出来る。

シダの繁る斜面に向かう 背後には猿王岳(南ピーク)が美しい

 足下を確かめながら急な斜面に取り付くと、だんだん角度がきつくなり、左右の木々を掴みながら高度を上げて行くことになる。背後を振り返れば猿王岳の美しい山容を眺めることができる。斜面の角度がきつい分、すぐに高度が上がるため苦労が報われる気がする。間もなく斜面が緩みシダの道を越えると周囲に大きな岩の立つ猿王岳中嶽(西ヶ迫山)に到着した。

斜面を登る 猿王岳山頂標識

 山頂には立派な山頂標識が立ち、記念写真には欠かせない小道具となっている。大きな岩の上に立つと北方面に美しい華山と豊ヶ岳を眺めることが出来た。少し山頂から下りると素晴らしい展望地となっており、北から南方面に向けて180度の展望が広がっている。藪を苦労した分素晴らしい展望に恵まれてとても報われた気分である。

中嶽の大岩 展望岩から眺める華山と豊ヶ岳

 しばらく美しい展望を眺めた後、下山を開始することにした。シダの道を迂回しながら下りて行き、正面に眺める猿王岳の展望にうっとりしながら下りて行く。この山は美しい形をしていることがわかった。

中嶽下の展望地から東の展望

中嶽下の展望地から草場山と山口ニュージーランド村の展望

 祀石まで下り、登山の無事を祀石に報告して登山口へ引き返す。倒木帯を慎重に迂回し、アスレチックを繰り返しながら進むのだが、やはり山を下りる時間は早いようだ。中岳集落に下り立ち、振り返ると猿王岳の中嶽(西ヶ迫山)はしっかりと場所を確認することができた。やはり山頂に登らないと正確な山頂の位置はわからない気がした。

 猿王岳は倒木やシダに悩まされる山ではあるが、山頂に立ち素晴らしい展望を眺めることにより、その苦労が報われる気がした。

中岳地区の庚申塚

中岳地区から眺める猿王岳中嶽(西ヶ迫山)

祀石

猿王岳(南ピーク)

華山と豊ヶ岳

草場山

山口ニュージーランド村

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県美祢市・下関市 猿王岳 登山口付近のMAP

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