三十人ヶ仙・天狗岩(さんじゅうにんがせん・てんぐいわ)岡山県鏡野町

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2009年9月21日

林道入口 →0:20→ 林道分岐 →0:40→ 林道終点 →0:25→ 稜線分岐

 →0:10→ 三十人ヶ仙 →0:10→ 稜線分岐 →0:15→ 遠藤越

 →0:20→ 天狗岩 →0:30→ 林道出合 →0:45→ 林道分岐 →0:20→ 林道入口

全歩行時間 3時間55分

 岡山県の山歩き、昨日で中国百名山(山と渓谷社)に選定された山歩きが終了。次は中国地方の山100選(中国新聞社)に選定された残りの3山へ。本日は鏡野町の三十人ヶ仙・天狗岩の縦走をする。登山の起点は中国自動車道の津山インターチェンジ。津山インターから国道53号に入り、鳥取市を目指して北東方面へ向かう。

野村交差点でJR因美線に沿って県道6号に入る JRみまさかかも駅先を左折し県道68号を進む

 間もなく現れる野村交差点ではJR因美線沿いに県道6号を北上、しばらくは黒木キャンプ場を目指して進む。加茂町に入ればJRみまさかかも駅先でJR因美線と分かれ、黒木キャンプ場の標識に従い県道68号に入る。

黒木ダムを通過 黒木キャンプ場を通過

 やがて県道336号に入り、黒木ダム・黒木キャンプ場を通過。更に道なりに進み、前方を眺めると山頂部に露岩を持った山が見えてきた。遠くからでも一目で分かるこの岩が、縦走先にある天狗岩のようだ。空は良く晴れており、今日の展望も期待出来そうなので嬉しくなる。

麓から一目で分かる天狗岩 倉見温泉

 道の側に倉見温泉を過ごし、更に進めば右手に校舎のような建物が見えてくる。この建物が登山口の目印である岡山県立勝間田高校の倉見演習林宿舎である。建物から少し南に戻ると駐車スペースがあり、右には一般車両進入禁止と書かれた注意書きの下に三十人ヶ仙・天狗岩の案内が書いてある。

 岡山県立勝間田高校の倉見演習林宿舎 少し戻って登山口へ向かう

 道路脇に車を置きすぐに登山を開始。この未舗装道周囲は既に岡山県立勝間田高等学校の演習林、木漏れ日の射す美しい植林帯を眺めながら歩きやすい道を進むと、間もなく林道の分岐点に到着した。

未舗装林道を進む 分岐を直進すれば天狗岩、右は三十人ヶ仙

 分岐の中央に設置された三十人ヶ仙の標識に従い、右の林道へ進路を採る。鎖の渡された場所を抜け、最初のコンクリートの橋を通過、この先で左右に分岐が現れるので、案内に従い左の道へ向かう。再び鎖の渡された場所を抜け、左右に小学校の演習林を過ごせば、この先には休憩舎のような建物が設置されている。

林道には鎖が渡されている 休憩舎のような建物

 この先も緩やかな坂道の続く林道を進むが、分岐には登山道の標識が必ず立っており、道に迷う心配は全くない。林道歩きは距離が長そうなので、歩くペースを少し早めにする。周囲には相変わらず植林帯が続くので、植生も単調である。

分岐には登山道の標識が立つ 植林帯が続く

 東方面の展望を眺めていると、木の間越しに雲が発生しているのが少々気になる。周囲に木の実や珍しい花などを探しながら高度を上げて行くと、林道分岐からは40分で林道終点に到着した。

明るい日射しの林道 林道終点に到着

 登山道に入れば、横木の渡された長い階段が続き、木漏れ日がとても美しい。周囲に自然林が目立ってくると同時に、左右にはネマガリタケが増えてきた。背の高いネマガリタケに囲まれながら高度を上げ、ようやく背後に展望が開けてきたかと思えば、霧が広がっており、展望を得ることは出来なかった。

長い階段が続く 背後には霧が発生している

 頭上に日射しを感じながら、更に高度を上げ、再び背後を振り返れば、笹原の先には霞みながらも展望が広がってきた。進行方向には青空が広がり、明るい日射しを浴びながらの登山が続く。足下には横木の渡された階段状の道が続き、左右にはネマガリタケが視界を遮っている。

ネマガリタケの間を進む 雲に霞む展望

 再び背後を振り返れば、なんと雲がこちらに向かっているようだ。ますます急がねばと歩くペースが速くなる。間もなく稜線の分岐点に到着、林道終点から25分の行程である。まずは三十人ヶ仙の山頂を目指すため進路を右に採る。

稜線の分岐に到着 三十人ヶ仙へ向かって右折

 少し坂を下り、左右を笹に覆われた道を進む。背の高い笹に周囲の視界を遮られながら進むと、左右に大岩を過ごす。足下に石杭を過ごし、少しずつ高度を上げて行けば、倒木が現れ、倒木を越えた先には三十人ヶ仙の山頂が現れた。

大岩を過ごす 山頂は倒木の先

山頂風景

 山頂には四等三角点が置かれ、その奥には立派な山頂標識が立っている。山頂からは木の間越しながら東方面を見晴らすことが出来そうだが、あいにく霧が視界を遮っている。山頂到着時にはっきり見えていた北の山は、霧に包まれ霞んでいる。周囲を見回せば、三十人ヶ仙の稜線を境に雲が滞留し、西には青空が広がっている。

山頂からの展望

霧の流れた瞬間に見えた北の山 山頂には霧が流れ込んでいる

三十人ヶ仙の山頂から眺める展望(動画)

 山頂にてしばらく雲の晴れるのを待ったが、一向に視界が戻らないので山頂を出発、稜線分岐まで引き返した。次は分岐を過ごし、天狗岩へ向かう。左右をネマガリタケに囲まれながら緩やかな傾斜の坂を下ると周囲には杉の植林帯が現れる。

天狗岩へ向かう 杉の植林帯を進む

 植林帯と自然林の混在した樹林の下につけられた登山道を進めば、やはり周囲にはネマガリタケが目立つ。やがて鞍部らしき場所に着くと、昔は峠越えの道だったと言うことが理解できた。但し、現在はネマガリタケが茂り、歩くことはできないようだ。この場所が多分遠藤越と呼ばれる場所と思われる。

ネマガリタケの目立つ道 遠藤越

 遠藤越を過ごせば、周囲に大岩が目立ち、自然林の下を歩くのがとても気持ちよい。岩に根ざす木などを観賞し、更に高度を上げる。背の高いネマガリタケに視界を遮られながらも、周囲に広がる樹林は美しく、苔むした岩でさえ、神聖な気がする。東に広がる木の間越しの展望は、霧のため白く見える。

岩に根ざす木 苔むした岩

 やがて左手に道が見えてきたので向かってみるとこれは下山道だった。更に高度を上げれば、すぐに大きな天狗岩に到着した。三等三角点の立つ天狗岩からは、南に角ヶ仙が見えるはずなのだが、山頂付近は霧に包まれている。

天狗岩

天狗岩先の三角点

 眼下に広がる景色は素晴らしく、高度感ある展望がとても印象的である。山頂にてしばらく周囲に広がる展望を眺めていたが、天狗岩を眺めていると、岩の上に登れるような気がしてきた。試しに登ってみると難なく岩の上に立つことができた。

天狗岩から眼下に広がる展望

 岩の上から眺める眼下の景色は素晴らしく、ますます高度感ある展望を眺めることができた。やはりこの尾根を境に西は快晴であり、東方面は雲が発生している。このため角ヶ仙の山頂部を覆っている雲はなかなか流されず、丸い雲に覆われたままだった。それでも天狗岩から眼下に広がる展望は素晴らしく、満足出来る場所である。

角ヶ仙の山頂部には雲がかかっている

天狗岩から眺める展望(動画)

 天狗岩からの展望を楽しんだので、いよいよ下山を始める。天狗岩からすこし引き返せば、先程確認した下山道が右に現れる。入口には少し草も茂っているが、踏み跡は確かなので安心して下りることが出来る。

下山道に入る 踏み跡は確か

 間もなく正面が開け、晴れていれば素晴らしい展望と思われる場所に出た。眼下に広がる展望に感動しながら下山を続ける。背後を振り返れば大岩が目立ち、とても美しい場所を下りていることに気がついた。下山は下に向かって一直線に下りるようだ。

眼下に広がる展望 背後に大岩

 こんな事は初めての経験、あまりに急な斜面なので、背中に背負ったリュックの重さを実感し、リュックが下に向かって引っ張られるような感じを受ける。それほど急な斜面を下りている。ストックで足下を確認しながらもう一方の手で笹などをつかみ、ブレーキをかけながら下りる。

急な坂を下る

 少し下りるのに余裕が出来たので、周囲を確認していたら、木の幹に登山道の案内が掲示してあった。ところが、矢印の方向は、下りてきた方向とも下山する方向とも違っている。この方面に向かえば本当に登山道があるのか少し疑問に思った。

右側から下りてきた 更に下る

 さて、下山道は依然下に向かって続いており、左右を笹に囲まれながら下りて行く、やがて真っ直ぐだった下山道は初めて折り返すことになるが、再び真っ直ぐな下山道に戻る。この辺りで急斜面を下ることは終わったようだ。木漏れ日の射す登山道を下りれば、間もなく周囲に人工林が現れる。人工林の中でも木漏れ日の射す風景はやはり美しい。更に樹林の下を快適に下りて行けば、突然林道に着いた。

美しい樹林の下を進む 道はよく踏まれている
林道に出た 入口に階段がある

 登山口へはこの林道を左折して下りるが、ここで右方向へ少し進むと広場があり、更に林道は上に向かって続いていた。さあ、林道を下りて行こう。明るい林道を歩きながら周囲に花をさがす。何の心配もない林道を快適に下りて行けば、林道右手に「巨木の森づくりモデル林」の標識を過ごす。更に林道歩きを続けていれば、先程までいた天狗岩を林道から眺めることができた。

林道先には広場がある 林道を下りる
「巨木の森づくりモデル林」の標識  天狗岩

 特徴的な大岩はどこから眺めても素晴らしい。やがて鎖の渡された場所を通過、少し先には天狗岩登山道の案内が立っていた。間もなく三十人ヶ仙の分岐に到着、道なりに元来た道を引き返せば登山口に帰り着いた。

鎖の渡された場所を通過 天狗岩登山道の案内

天狗岩

分岐

稜線分岐

三十人ヶ仙山頂

ブナ林

天狗岩

天狗岩から眼下に広がる展望

雲の中の角ヶ仙

木漏れ日

 前の山 三ヶ上 を見る

 次の山 花知ヶ仙 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県鏡野町 三十人ヶ仙 登山口付近のMAP

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