二上山(にじょうざん)と大仏殿万燈会など 奈良県葛城市・大阪府太子町 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2013年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2013年8月15日 大龍寺 →0:10→ 祐泉寺 →0:30→ 馬の背 →0:15→ 大津皇子墓所 →0:10→ 馬の背 →0:05→ 雌岳山頂 →0:15→ 岩屋 →0:10→ 祐泉寺 →0:10→ 大龍寺 全歩行時間 1時間45分 お盆に奈良へ行き、二上山へ登山をする。この二上山は金剛山地北部の奈良県葛城市と大阪府南河内郡太子町にそびえており、北に雄岳(517m)、南に雌岳(474m)の山頂を持つ双耳峰である。また、雄岳山頂には葛木坐二上神社(かつらぎにいますふたかみのじんじゃ)があり、祭神として豊布都霊(とよふつのみたま)神と大国魂(おおくにたま)神が祀られている。また、山頂付近には、聖武天皇の皇子の大津皇子の墓所もある。 大和路快速でJR奈良まで行き、登山前に奈良見学を始める。最初に古事記の編纂者の一人稗田阿礼(ひえだのあれ)を祀る賣太(ぬた)神社へ向かう。周囲は環濠(かんごう)集落で周囲を堀で囲まれていた。この神社の主祭神は稗田阿礼命、副祭神が猿田彦神と雨鈿女命(アメノウズメノミコト)である。
なお、アメノウズメは天照大神の岩戸隠れの際、その踊りにより八百万の神を大笑いさせ、そのことを不審に思って、少し戸を開けた天照大神に「あなたより尊い神が生まれました」とアメノウズメは言い、天手力男神(アメノタヂカラヲ)に天照大神を引き出してもらい、再び世に光が戻った事は有名である。また、天孫ニニギノミコトの天下りの際、道案内を申し出た猿田彦神に最初に声を掛けたのもアメノウズメであり、後に猿田彦神の妻となったとされている。
賣太神社の風景 さて、稗田阿礼は記憶力が良く、古事記の編纂にも関わったことは有名である。境内にはかたりべの碑が建立され、更に奥へ向かうと本殿へ着く。本殿へ参拝して賣太神社を出発、次は奈良県葛城市の二上山へ向かう。
傘堂の風景 JR當麻寺駅を起点とすれば、駅前から西へ続く道を約300m進み、當麻寺交差点を右折、国道165号に入る。国道を北へ300m進み、熊谷川橋南詰交差点を左折、二上山への案内に従い道なりに進むと左甚五郎作とも言われる傘堂、当麻山口神社を過ごす。
更に進み、大龍寺の手前に駐車地を見つけたので車を置いて登山を開始する。この先舗装道は続いており、途中で三地蔵、裏向不動明王に参拝し、そのまま奥まで進むと祐泉寺へ到着した。
この分岐を左折すれば岩屋だが、我々は直進して二上山を目指し、下山寺に周回して岩屋を見学、最終的には現在地に戻る予定である。まずは祐泉寺に参拝、本尊の釋迦牟尼如来、脇侍の観世音菩薩、勢至菩薩へ参拝して登山の無事を祈願する。
休憩用のベンチの置かれた祐泉寺前を出発、お地蔵様に御挨拶をして馬の背へ向かう。登山道脇には沢が流れており、真夏でも涼しい風が吹いている。木漏れ日指す登山道に架かる整備された橋を渡る。
大津皇子の墓所に至る二上山への道は、張り出した木の根さえも神聖な雰囲気を醸し出している。二上山の源流水の流れる場所には水場があり、美味しい清水を頂くことができる。
整備された遊歩道を進む 冷たい水に元気を取り戻し、再び急な坂を登る。植林帯の下に続く道は、横木の階段が整備され、所々に水場が用意されているが、真夏には枯れている場所もあるので、水分補給を忘れてはいけない。要所に配置されている現在地の地図を確認しながら最後の坂へ向かう。登るほどに急になる階段には補助のロープが渡され、坂を折り返しながら登ればようやく馬の背へ到着した。
階段などが続く 馬の背にはトイレが設置されており、休憩するためのベンチなどもあるため家族連れでも心配なく登ることのできるハイキングコースである。二上山の案内には、二上山は雄岳と雌岳よりなるトロイデ型火山で、2000年前には噴火活動をしており石器の材料となるサヌカイト原石を噴出した。大阪府はもとより近畿各地で発掘される石器のほとんどが二上山産のサヌカイトで作られたものと推定されている。
二上山の南側には奈良飛鳥と難波を結ぶ古代の重要道路にあった竹ノ内街道が東西に走っている。また、付近には史跡も多く、雄岳の頂上には天武天皇の皇子、大津皇子の墓がある。と記されている。
馬の背を出発、雄岳へ0.6kmの案内に従い、歩道を進む。すぐに現れる横木の階段道を登れば、木の間越しに雌岳が見えてくる。更に急な坂を登れば間もなく二上山雄岳の山頂517mへ到着する。
山頂標識の置かれた広く平坦な場所を過ごし、更に進むと、左に二上白玉稲成大神が祀られており、その横には葛木坐二上神社(かつらぎにいますふたかみのじんじゃ)が祀られている。
二上山山頂と大津皇子の墓所の風景 神社の先には経塚が祀られており、二上山は神聖な聖域であることが窺われる。更に歩を進めると、大津皇子二上山墓があり、この地は宮内庁の管理となっている。 大津皇子(663年-686年)は第40代天武天皇の皇子で、幼い頃から学問を好み、書物をよく読み、博学にして武芸にも秀で、衆生の信望も厚かったが、政治的な後ろ盾が乏しく、天武天皇崩御の後、謀反の嫌疑により捕らえられ、自害するに至ったそうだ。当時の事を偲びながら墓所の周囲を一周回りで見学し、山頂まで引き返す。
大津皇子二上山墓所
更に馬の背まで引き返し、振り返って眺める二上山雄岳の稜線は、なだらかに見えている。次は雌岳へ向かって進む。やはり整備された遊歩道歩きだが、少々坂はきつい。背後の雄岳を眺めながら高度を上げればすぐに雌岳の山頂へ到着。公園化された山頂には日時計が置かれている。
二上山の雌岳山頂の風景 万葉の碑には「大阪をわが越え来れば 二上に紅黄葉流る 時雨ふりつつ」と書かれていた。474.2mの三等三角点を確認し、その先に雄岳を眺める。周囲に広がる風景を眺めようとするが、本日は霞があるため、遠くまで見晴らすことはできなかった。
下山は周回廻りで、岩屋へ向かう。遊歩道を下り、途中から目の前にそびえる金剛山・葛木山を眺める。この有名な山にいずれは登ってみたいものである。金剛山を双眼鏡で眺めてみると、山頂にはアンテナが建っていた。
さて、そのまま坂を下り、植林帯を抜けた先で、着いた分岐を左折する。すぐに岩屋の案内が現れるので右方向へ向かって坂を下る。大杉が倒れているので、迂回して進むと、この大杉は岩屋杉だった。回り5.8m、高さ28m、樹齢約千年の大木だが15年前の平成10年に倒れ、伐採されてしまったようだ。
史跡 岩屋 岩屋の風景 この先に岩屋があり、岩屋の中には石仏が祀られている。歴史ある岩屋を見学した後、祐泉寺へ向かって坂を下る。なお、この地点から竹ノ内峠へは700m、二上山雄岳へ1.2km、祐泉寺へは700mである。坂を下ればすぐに植林帯に入り、整備された遊歩道が続いている。
途中の水場で顔を洗い、喉を潤し、坂を下れば青葉の美しい祐泉寺へ戻った。この付近は紅葉の時期に来たいものである。祐泉寺を過ごし、舗装された道を下れば登山口の大龍寺へ戻った。帰路には奈良県指定史跡の鳥谷口古墳、左甚五郎作とも言われる笠堂、當麻山口神社、中将姫糸掛桜と糸の井旧跡の残る石光寺へ参拝した。これにて二上山登山は無事終了した。
奈良市内に戻りホテルに荷物を置いて、お盆の奈良見物をする。最初に向かったのは猿沢の池、池越しにライトアップされた興福寺五重塔を眺める。そのまま猿沢の池沿いに興福寺へ向かうと、大勢の人だかりが見えてきた。そこで、みんなの見ている方向を眺めてみると奈良の大文字送り火だった。
奈良大文字送り火の風景 これは高円山で、8月15日の終戦記念日である盂蘭盆(うらぼん)に、奈良県出身の戦没者を供養する為、有志の発願によって高円山に灯された火である。大の文字は宇宙を意味し人体に潜む七十五法という煩悩の焼却と諸霊に供養する清浄心をあらわすそうだ。
大文字の送り火を眺め、興福寺五重塔の横を抜け、次は東大寺大仏殿へ向かう。本日8月15日は万灯供養会(まんとうくようえ)が行われている。東大寺大仏殿では、盂蘭盆(うらぼん)の最終日の8月15日の夜、大仏さまにたくさんの灯籠をお供えして、万灯供養会を厳修している。大仏殿の万灯供養会は、お盆に帰省できない人にもせめて御先祖の供養できるようにという趣旨で、昭和60年から始められたそうだ。
東大寺 万灯供養会 また、大仏殿正面の観相窓(かんそうまど・(桟唐戸))が開き、大仏さまのお顔が灯火に浮かび上がるさまを参道から拝むこともできるそうだ。供えられた灯籠の数の多さにびっくりしながら、幻想的な風景を眺める。大仏様のお顔を観相窓から眺め、明るく照らされた大仏殿の中を見学する。明るい大仏殿の中は大勢の人でにぎやかで、これもお盆の風物詩となっているそうだ。
春日大社 中元万燈籠 東大寺から春日大社へ移動、中元万燈籠を見学する。春日大社へ向かう最短コースは暗い道で、本当に万灯籠が行われているものか、疑問を抱くほどだったが、ちゃんと万灯籠は行われていた。もう閉門近くの時間だったが、無事中に入り、幻想的な中元万燈籠を観賞することができた。 賣太神社 大鳥居 賣太神社 本殿 二上山 葛木坐二上神社 天武天皇の皇子 大津皇子墓所 二上山雌岳山頂 葛木山と金剛山 岩屋の石仏
登山口周辺の地図はこちら 奈良県葛城市・大阪府太子町 登山口付近のMAP |
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