城山 仁多上三所(じょうやま)島根県奥出雲町

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2013年7月13日

作業道入口 →1:00→ 山頂 →0:45→ 作業道入口

全歩行時間 1時間45分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 安来市上山佐地区にそびえる天馬山の次は奥出雲町上三所地区にそびえる城山へ向かう。この途中奥出雲町佐白地区で長者の湯という温泉を見つけた。奥出雲多根自然博物館から県道25号を挟んで向かいに位置する温泉である。

県道沿いに建つ奥出雲多根自然博物館 恐竜のモニュメント

 さて、奥出雲町上三所の城山へ向かう。この山は、出雲風土記(西暦733年)に記されており、{三処郷(みところさと)即ち郡家に属(つ)けり、大穴持命(大国主命)詔りたまいしく(おっしゃった)「この地(ところ)の田好(よし)し、故(かれ)、吾が御地(みところ)の田」と詔りたまいき、故(かれ)、三処という}

 また、{菅火野(すがひの)、郡家の正西四里(2138km)なり、高さ、一百二十五丈(369m)周り十一里(5345km)あり、峯に神社あり}と記されているそうだ。

佐白温泉長者の湯 上三所地区から眺める城山

 築城は鎌倉時代(1185〜1330)で、三沢城の出城として、家臣石原氏が南麓に、尼子時代(1392〜1566)には斉藤熊三郎が北麓に居住して相当に大きな城郭に整備されたようで、馬乗場や刀研ぎ場(雨壷と呼ばれ年中水が絶えない まぜると雨が降ると言う)が残っている。今はテレビ塔が建ち中継所となっているそうだ。

案内の一つ先の分岐を左折し下三所農道に入る 下三所農道を進む

 登山の起点をJR木次線の出雲八代駅とすれば、駅前の交差点を左折、そのまま南へ進み県道25号に入る。この県道から上三所へ向かう県道156号への分岐を通過し、次の分岐を左折し、下三所農道に入る。

分岐を左折 分岐を右折し作業道に入る

 道なりに少し進むと右に圃場整備の記念碑を過ごす。この先で上三所(亀嵩)の案内を確認し、分岐を左折する。次に左側を注意しながら進むと、すぐに「菅日野 須我乃非社(現在なし)」の案内の置かれている場所が見えてくる。なお、城山へは山頂までこの舗装道を進む。この奥には城山公園入口、頂上まで3000mと案内されている。

作業道入口に置かれた案内

 少し元来た道方面へ戻り、少し広い場所へ車を置いて登山を開始する。民家の前を通過し、緩やかな傾斜の林道歩きを続ける。真夏の登山だが、頭上を樹林が覆っており、適度な風が吹いているのでとてもありがたい。

頭上を樹林が覆う 三成第二簡易水道施設

 やがて三成第二簡易水道の施設前を通過、植林帯の下は風が通るのでとても涼しく感じる。淡々と緩やかな傾斜の道を進んでいると、頂上まで2000mの案内を過ごす。もう1/3を過ぎたのか。と、いう気持ちと、まだ1/3なのか。と、いう気持ちが交錯する。

平坦な作業道歩き 山頂まで2000mの案内

 真夏の林道歩きは照り返しもきついものがあるため、水分をしっかり補給し、熱中症対策を取る。やがて頭上を走る送電線が見えてきた。空を眺めると良く晴れていることが分かる。右に中電の鉄塔巡視路を過ごすが、巡視路も夏草の勢いが強く、草の影に隠れているように見えた。

鉄塔先に見える山々 背後に建つアンテナ

 間もなく左側に鉄塔を見る。遠くに山が見えているが、地図が無いので名前を特定することはできなかった。そのまましばらく林道を進み、右に鎖の渡された作業道を見る。なお、この方面にはアンテナが建っており、この地点からわずかに進むと残り1000mの案内が見えてくる。従って、残りの距離の方が少なくなっている。

山頂まで残り1000mの案内 山頂手前に建つアンテナ

山頂手前に建つアンテナから眺める風景

 今までに比べると、少し坂の傾斜が増し、時折背後に現れる展望を眺めながら進むと、前方にようやくアンテナが見えてきた。やがて左右の分岐が現れ、右道を採るとアンテナ下へ到着。ところがここには山頂の標識灯がない。

作業道から眺める東の風景 山頂まで舗装道が続いている

 そこで、一旦分岐まで下り、更に道なりに林道を進む。前方に広がる展望が美しく、小休止を取りながら水分補給。更に林道を進むと、最初に登ったアンテナを右に巻くように林道が続き、左にアンテナを過ごすと、右上にアンテナの建つ山頂が見えてきた。

ブランコの置かれた山頂広場 三等三角点の置かれた山頂

 林道を折り返すように右折し、坂を登ると城山山頂へ到着。一番てっぺんの三角点へ行き記念撮影、これで城山の山頂に建つことができた。三角点の石がこすれており、残念ながら何等かを確認することはできなかったが、大きさから見ると三等だろう。

山頂から眺める北の風景

山頂から眺める風景

 ブランコの置かれた展望地からは、素晴らし風景が広がっている。案内板には要害山や三瓶山などの位置が説明されているが、遠くは霞がかかっており、ひとつ一つの山の確認はできなかった。山頂に置かれた案内には、この地が出雲風土記に記載されていることが案内されていた。山頂にて周囲に広がる展望を眺めた後、のんびりと下山を開始した。

亀嵩駅のそば 扇屋さん 駅舎内

 登山の後の楽しみは出雲そば、城山から最短距離の美味しいおそば屋さんはJR亀嵩駅の扇屋さんです。急いで亀嵩駅に着くと、幸運なことにまだ店は開いていた。そこで釜揚げそばを注文、懐かしく美味しい味がたまらない。これだから出雲そば街道にはリピーターが多いのだろう。

待合室には色紙がいっぱい 出雲そば特有の食べ方 釜揚げそば

 夕食の後は温泉へ。今回は奥出雲美肌温泉郷、佐白温泉長者の湯に向かう。この温泉は出雲神話スサノオ伝説のふる里、奥出雲町佐白地区にある。この地区は、素戔嗚尊(スサノオノミコト)と結ばれた櫛稲田姫(クシナダヒメ)と足名椎・手名椎(アシナヅチ・テナヅチ)の両親の住んだ長者屋敷や、この櫛稲田姫ゆかりの「鏡の池」や「元結掛松」、「八重垣神社」など数々の神話伝承地と説明されている。

佐白温泉 長者の湯

 温泉の線質は、肌に優しい高アルカリ単純温泉(PH9.8)で、ヌルヌルすべすべ。美肌効果や疲労回復に優れた温泉。のんびり温泉に浸かり、一日の疲れを取ることができた。なお、入浴料は大人300円だった。

奥出雲多根自然博物館

麓の上三所地区から眺める城山

ブランコとアンテナ

三沢要害山や三瓶山方面

山頂から北の展望

山頂のアンテナ

 前の山 天馬山 を見る

 次の山 比婆山周回 牛曳山〜蛇の目山往復

〜伊良谷山〜毛無山〜出雲峠まで を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県奥出雲町上三所 城山 登山口付近のMAP

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