三俣山(みまたやま)大分県九重町

2008年7月21日

長者原登山口 →1:40→ すがもり越(三俣山登山口) →0:20→ 西峰 →0:20→ 本峰

 →0:05→ 四峰  →0:15→ 南峰 →1:10→ 法華院山荘 →0:10→ 坊がつる

 →0:50→ 雨ヶ池  →1:10→ 長者原登山口

全歩行時間 6時間 0分

 朝5時に起床、今日も暑くなりそうだ。朝食後に長者原駐車場に移動、登山準備をして駐車場を出発、今日はご飯がたっぷりなのでカップヌードルはやめて缶詰をリュックに入れた。駐車場から眺める三俣山は確かに山の形をしている。

九重登山口を出発 三俣山は山の形をしている

 九重地蔵を左手に見て九重登山口を出発、橋を渡り舗装路を登る。先程までくっきりと見えていた三俣山山頂はもう霧に包まれている。この付近は霧が発生しやすい場所のようだ。左手に坊がつるへの分岐を過ごし整備された遊歩道を進む。周囲にはノリウツギの花が沢山咲いており、白い花を眺めながら散歩気分で進むことが出来る。

九重地蔵 ノリウツギ

 再び左手に指山自然観察路を過ごし、正面を眺めると少しずつ霧が晴れていることが分かる。右手に砂防堰堤を過ごし、少し進むと左手にすがもり越の分岐が現れる。但し、このコースは荒れているそうなのでそのまま硫黄山道路の標識に従い整備された遊歩道を進むことにした。

指山自然観察路を過ごす 分岐標識を過ごす

 眼下には長者原の展望が広がり、朝の爽快な景色を眺める。進行方面にはまだ霧が掛かっており、硫黄山方面はまだ見えない。間もなく「大曲ヘアピンカーブ」からの合流点に到着、すぐ下にはヘアピンカーブが見えており、このルートがこの場所までの最短コースであることを実感する。

進行方向には霧が掛かっている 眼下に大曲の駐車場を見下ろす

 更に8分で先程分岐したすがもり越のルートと合流、これから先300mは落石が発生しやすく休憩等禁止区間となる。三俣山は目の前なのだが山頂付近は霧に隠れて見えない。コンクリートの舗装道は休憩禁止区間を過ぎると未舗装道に変わり、足下には小石が目立ってきた。

すがもり越のルートと合流 休憩禁止区間

 硫黄山道路は緩やかに右へとカーブし、霧が晴れてくると正面には硫黄の噴煙を上げた硫黄山が現れた。硫黄山が現れると同時に周囲に掛かっていた霧が晴れてきたので急に暑くなる。ここで硫黄山道路と別れ左の鞍部に向かい小休止、向かう道には黄色のペンキが続いている。このころになると三俣山方面の霧も晴れてきて山頂付近を見晴らすことが出来た。

硫黄山道路と別れる 鞍部から三俣山を眺める

 眼下の長者原はとても美しく、草原が遠くまで続いている。さあ、すがもり越えに向かって出発、岩の点在する道を慎重に登る。緑の続く三俣山方面から岩の道を挟んだ硫黄山へと続く展望はとても対照的な風景で素晴らしい。こんな対照的な展望を眺めるのはもちろん初めてだ。

長者原を見下ろす 岩の点在する登山道
緑の続く三俣山 岩山の硫黄山

 硫黄の煙によって植物の生育が出来ない場所との区分がこの付近にあるようだ。もうすっかり三俣山に掛かっていた霧は晴れ、美しい緑の三俣山が現れてきた。まもなくすがもり越の休憩所に到着、手前に設置してある鐘を鳴らし小休止を取る。設置された温度計によれば現在の温度は21度、とても涼しく感じる。この場所からそのまま東に進めば久住山・法華院・坊がつる・大船山・平治岳などへ向かうことが出来るようだ。

すがもり越へ到着

 休憩所にて小休止の後、三俣山登山口の標識に従い、正面に見える三俣山に向かう。掘れた登山道をゆっくりと登り、背後を振り返れば休憩所と岩山が広がってきた。緑の広がる久住の山並みと岩のゴツゴツした硫黄山、対照的な風景を再び眺める。

 三俣山へ向かう道には大きな岩が点在しており、岩の間を縫いながら高度を上げる。山頂方面にはスッキリした青空が広がり、真夏の日射しはきついものの、適度な風が吹いているので快適に登ることが出来る。

三俣山へ向かう

硫黄山を振り返る

久住連山

岩の間を進む 青空に向かう

 背後に広がる美しい久住の山並み、進行方向には青空が広がる。とても贅沢な風景を楽しみながら進んでいると平坦な尾根に到着、この先からはゆっくり緩やかな傾斜の尾根道を進む。着いた先は三俣山の西峰1678m、眼下には硫黄山が美しく、白い噴煙を上げている。

久住の山並み

三俣山西峰

大船山

西峰から眺める硫黄山

 長者原方面の上空には霧も残っているが、平原を見渡すことは出来る。北を眺めれば九重“夢”大吊橋(ここのえゆめおおつりはし)が架かり、本峰へと続く稜線も素晴らしい。ぐるり周囲を見渡した後西峰を出発、次は本峰を目指す。足下に咲く美しい花を鑑賞しながらゆっくり進む。

三俣山本峰を目指す

長者原方面

九重“夢”大吊橋 花が多い

 縦走路は一旦北に向き、鞍部に下りた後で東へ向きを変える。緩やかな左カーブを描きながら高度を上げると、足下には岩が目立ってくるので躓かないよう慎重に進む。進行方向には四峰が見えてくるが、間もなくこの四峰は右手に移動、進路は北へと向かってゆく。

四峰方面

 少しずつ傾斜が緩やかになり、背後を振り返れば四峰が美しく硫黄山は相変わらず噴煙をはき出している。間もなく平坦な三俣山本峰1744.8mに到着、山頂には沢山の山頂標識が掛けてある。

三俣山本峰1744.8m

 山頂から東には平治岳、その右手には大船山が美しく、遠く北東に由布岳が聳え、北には九重夢大吊橋を眺めることが出来た。山頂にて記念写真を撮った後、四峰を目指して出発する。

山頂から周囲の展望 右に由布岳

本峰から南岳方面

 南に向かって草原を進めばすぐに四峰に到着、ゆっくりと周囲を眺めた後、今度は南峰を目指して鞍部に下りる。四峰から眺める南峰は美しく、三俣山の最後に登る山をしっかりと眺めておく。鞍部に下りると大きく左カーブを描くように歩いて行くのだが、この鞍部から眺める前後の風景は本日一番の景色、緑の草原と青い空のコントラストが素晴らしい。

四峰へと続く道 四峰

鞍部から四峰を振り返る

長者原方面

 

美しい展望をたっぷり時間を掛けて楽しんだ後、いよいよ南峰に向かう。よく掘れた道を慎重に登るとすぐに南峰1743mに到着、ここからも周囲に素晴らしい展望が広がっている。

 西には三俣山本峰、北には九重町の町並み、東には平治岳から大船山と続く稜線、その先には久住高原が広がり、南には久住連山と硫黄山、山頂から周囲を眺めていると時を忘れてしまいそうだ。

南峰へ向かう道 南峰

本峰方面

長者原

大船山

久住連山

 たっぷり時間を掛けて展望を眺めた後、今度は法華院温泉を目指す。南峰から四峰方面へと急降下、踏み跡を確認しながら一気に下りる。鞍部に下りたら今度は南へ向かって急降下。やはり踏み跡を選びながら下りる。坂の途中から法華院温泉を見下ろすと沢山の車両が入っており、現在堰堤の工事をしている最中だ。間もなくすがもり越から繋がる縦走路、北千里ヶ浜に合流、これから先は岩に塗られた黄色のペンキに従って下りる。

法華院温泉を目指す 北千里ヶ浜

眼下に法華院温泉

 砂地のような道からまもなく岩海に入り、岩に躓かないよう慎重に高度を下げる。周囲に岩を眺めながらこの難所を通過、眼下には平原が広がり始めた。少しずつ高度を下げると勢い良く流れる沢に着く。ここで小休止を取り、冷たい水を飲むと生き返ったように元気になった。更に堰堤を過ごし、坂を下りると法華院温泉山荘に到着、背後には三俣山が美しい。

岩場を下りる 法華院温泉山荘に到着

法華院温泉から三俣山

 休憩所にて昼食を摂ろうとするが、なんと昨日購入しておいたご飯をリュックに入れるのを忘れており、ご飯があるからとカップヌードルまでも車に置いていた。持ってきたのは缶詰2個、大星さんのご好意によりご飯とカップヌードルを分けて頂き、昼食を摂る事が出来た。昼食後にはいつものコーヒーを飲む。今日は時間的な余裕もあるせいか一段と美味しいコーヒーを飲むことが出来た。

休憩所にて昼食を摂る

 ゆっくり休憩を取った後は本日一番の楽しみ、標高1303mの法華院温泉に入る。時間が早いので当然二人で貸し切り状態、外に広がる大船山の展望を眺めながら幸せなひとときを満喫する。風呂から上がり、汗が引いたのを見計らって山荘を出発、一周回りで長者原へ向かう。

法華院温泉 温泉から眺める景色

法華院温泉山荘を出発

 ここからは九州自然歩道を左に5.4kmで長者原、右へ1kmで鉾立峠だ。東に大船山、北東に平治岳を眺めながら平坦な遊歩道を進む。背後に久住連山が美しく、ようやくこのあたりの地形が分かってきた。そして美しい草原を眺めながら進んでいると坊がつるの標識、あきれた話だが有名な坊がつるが草原であることを初めて知った。

坊がつるへ向かう

法華院温泉山荘を振り返る

坊がつる

 標識の先から東に向かって木道が続いている。正面には平治岳から大船山へと続く稜線、南には久住連山、背後の西方面には三俣山、いずれも美しい展望だ。ラムサール条約湿地、くじゅう坊がつる・タデ原湿原などの説明板を眺めながら再び時間を掛けて周囲の展望を満喫した。

鳴子川と湿原

坊がつるから久住連山

 さあ、いよいよ坊がつるを出発する。鳴子川を右に過ごし、長者原の標識に従って北西方面へと緩やかな左カーブを描きながら進む。最後に坊がつると久住連山を眺めた後、岩の転がる樹林の中へと入る。ここから長者原までは4.4kmと標識に記載されている。

長者原へ向かう 樹林に向かう

最後に坊がつる

 足下は火山灰の滑り易い土質なので慎重に進む。さすが九州自然歩道、途中には長者原と法華院までの距離が親切に記載されており、とても励みになる。途中に岩の点在する箇所やミヤマキリシマの説明板等を過ごすと、平治岳・大船山の展望地に着く。久し振りの展望を眺めた後、再び樹林帯に入り、しばらく進むと雨ヶ池の手前に着く。この辺りには美しい花が咲いているので周囲に咲く花を観賞しながら歩く。

木漏れ日の下を進む 展望地

 間もなく雨ヶ池に到着するが、ここは池ではなく湿原のようだ。木道を通りアヤメを観賞、もう長者原へは2.6kmの行程だ。再び樹林の中に入り、途中の展望地から眼下に長者原、遠く西方面には涌蓋山が美しい。しばらく続いた平坦路はこの付近で終了、これから先は土石流の跡のような場所を通過、大岩の点在する登山道を下りると広く平坦な場所を通過、まもなく長者原に到着した。

雨ヶ池で花を観賞

雨ヶ池と木道

 長者原の木道に入ると周囲には美しい花が咲いており、自然と足が止まる。最後に美しい花を眺めながら登山口のビジターセンターに到着、一周回りの楽しい登山が終了した。荷物を車に積み込み、汗を流すため温泉に向かう。今回最後の温泉は星生温泉山恵の湯、硫黄泉や緑碧酸性泉・単純泉等5つの泉質が楽しめる温泉でゆっくり疲れを取った。

長者原に咲く花を観賞

長者原から三俣山を眺める

駐車場から三俣山 星生温泉 山恵の湯

 午後5時過ぎに長者原を出発、途中の峠の茶屋でお土産を購入、その後は九重インターから高速に乗り、宇佐経由で国道10号を走り、小倉東インターに入った。九州自動車道、中国自動車道、山陽自動車道を乗り継ぎ熊毛インターで高速道路を下りて柳井まで帰った。楽しい九州三日間の旅はあっという間に終了した。

三俣山山頂から

三俣山南峰から

坊がつるから

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 大分県九重町 三俣山 登山口付近のMAP

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