可也山(かやさん)福岡県糸島市

トップに戻る           2014年に登った山リストへ戻る        山名アイウエオ順

2014年4月7日

登山口→0:55→尾根道→0:10→展望所→0:35→登山口

全歩行時間 1時間40分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 久しぶりの遠征で、福岡県糸島市の山々へ向かっている。午前中に二丈岳、女岳、浮岳へ登り、浮岳登山口の草原広場まで着いたところで時刻は午前11時半、まだまだ山口県へ帰るには時間が残されているので、糸島市の志摩小富士にそびえる可也山へ向かうことにした。

船越湾越しに眺める可也山 加布里神社前交差点を左折

 糸島市のJR筑前深江駅を登山口の小富士交差点へ向かう起点とすれば、駅前を走る国道202号を北から北東方向へ移動する。やがて加布里地区へ着けば、加布里神社前交差点を左折し、北へ向かう。前方にはこれから登る可也山が美しい山容を見せている。

弁天橋を渡り、小富士交差点へ 小富士交差点を左折

 間もなく弁天橋を渡り、小富士交差点へ着くので分岐を左折、小富士交差点から約250m進むと、右に北山神社が見えてくる。北山神社を右に過ごし、この先の分岐入口に可也山の案内が立っており、案内に従い北へ進む。なお、このコースは海抜0mから山頂へ至る魅力的なコースであるが、このコースは総じて坂の傾斜がきついと言うことを念頭に置かなければならない。

登山口横に祀られた北山神社 可也山入口
防火水槽の交差点を右折 周囲に梅林を見る

 さて、左にゴミステーションが見えてくれば、丁字路を左方向に採り、緩やかな傾斜の坂を進むと、左に防火水槽のある交差点へ着く。可也山へはこの交差点を右折、北方向へ向かって進む。コンクリート舗装の道をのんびり進んでいると、周囲には梅林の多いことに気づく。2月から3月にかけては梅の花が満開で、花好きには堪えられないコースと思われる。

車道終点登山口 途中には案内が掲示されている

 やがて車道終点までくれば、小富士・可也山1.5kmの案内が立ち、いよいよ登山道に入る。落ち葉の堆積した道を進み、前方に竹林が見えてくれば、竹林手前に可也山の案内標識が置かれている。岩を横に過ごし、奥へ向かうと進路は右方向へ変わり、沢を越えて奥へ向かうと右下に滝を見る。

落ち葉の堆積した道 山腹につけられた道

 進路は緩やかに左方向へ変わり、山腹につけられた道となる。このあたり、谷側への傾斜がきついので慎重な歩行が要求され、特に雨上がりなどでは、スリップしないような歩き方が必要となる。間もなく急な坂へ取り付き、補助のロープを伝って一気に高度を上げると、支尾根へ着く。なお、この地点は小富士から1.1km、山頂まで0.9kmと案内されている。

急傾斜には補助のロープあり 支尾根に着く

 傾斜の緩やかな尾根道なので安心していると、すぐに落ち葉の堆積した急登へ変わり、補助のロープを伝って一気に高度を上げる。周囲は自然林で明るい登山道が続いているが、坂の傾斜はとても急である。頭上に咲く椿の花を観賞しながら急傾斜をのんびり登る。滑り易い場所には二重のロープが渡され、とても登山道は整備されている。

左右に岩を過ごす 急な傾斜はゆっくり歩き

 急傾斜を楽しみながら登っていると、前方に平坦な尾根道が現れた。これは田舎の未舗装道から突然高速道路に飛び出たくらいの衝撃がある。小富士梅林へ2500mの案内を過ごし、今までの苦労が報われたわような快適な登山道を西へ進む。

びっくりするほど平坦な尾根道

 間もなく右に小屋が見えてくるので何かと思い立ち寄ると、ここにはお堂が建っていた。お堂の向かいには「このしろ池・ワシ池」と書かれた案内標識が立ち、反対側のお堂横には、「小金丸親山へ」と書かれた案内が置かれていた。ここではお堂へ参拝して更に西へ向かう。

大師堂 小金丸親山への分岐

 間もなく一段高い場所が見えてくれば、可也神社が祀られていた。横に立つ案内によれば、可也山はコニーデ式(円錐形)の独立峰で、万葉集に「草枕 旅を苦しみ恋ひ居れば 可也の山辺にさ雄鹿鳴くも」と詠われており、富士山に似た優美な姿から、糸島富士、小富士などと呼ばれて古くから崇敬を集め、親しまれてきた。神武天皇が、日向の国から東征に向かう際、国見をするために、この山頂に立ち寄られたとの伝承も残っている。

可也神社へ参拝

 山麓一帯には古くから仏教寺院が営まれ、江戸時代の文献には、古来可也山に所在していた寺院として、金峰山華厳寺や往生山明星寺などの山号・寺名が見られる。これらはすでに廃寺となり、伽藍は残っていないが、現在、中腹の親山虚空蔵堂に安置されている、平安時代後期の作とされる、木造十一面観音立像(福岡市指定有形文化財)などは、明星寺にあったと伝わるもので、この地に培われた古い歴史の一端を物語っているそうだ。

アンテナの立つ広場 道の横に三角点

 苔むした歴史ある社へ参拝し、奥へ向かうとテレビやFMなどのアンテナが立っていた。このアンテナは麓から見えているものである。アンテナ付近から展望所までは約300mで、左自然林、右植林帯と区分された道を進むと、広い登山道の左側に三等三角点が置かれていた。更にもう少し進むと、右側に可也山山頂365mの案内が置かれ、展望所まで100mと記されている。

道の途中が可也山山頂 伐採地を過ごす

 平坦な道を北西方向へ進むと、周囲は綺麗に伐採されており、間もなく北から西方面を見晴らす可也山の展望所へ着いた。北には火山の先に彦山がそびえ、長い海岸線を持つ虹ノ松原が続いている。いわゆる白砂青松の素晴らしい風景である。

展望の広場(クリックで拡大)

 西にはこの後に登る予定の立石山がそびえ、いつまで眺めていても見飽きない風景である。展望所には「一字一石法華経塔」が立ち、可也山展望台の案内も置かれている。展望所に立つ木の横を見ていると、可也幼稚園の登山記念の木柱が立っている。この園児達は多分師吉コースを採り登ってきたのだろう。ここでようやく師吉コースの方が快適な登山だったかも知れないという疑念が湧いてきたが、山頂まで来れば展望は一緒である。

眼下に広がる展望(クリックで拡大)

 眼下に広がる美しい展望を堪能して下山を開始する。快適な登山道を引き返し、小富士梅林へ2500mの案内に従い分岐を右折、元来た道を引き返す。登山時に急斜面だった分、下山はあっという間。すぐに小富士梅林を抜けて海の側まで帰り着いた。

可也神社

可也山山頂

山頂から眺める風景

志摩小金丸地区から眺める可也山

 前の山 浮岳 を見る

 次の山 立石山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 福岡県糸島市 可也山 登山口付近のMAP

登山リスト(あいうえお順)に戻る

2014年に登った山のリストへ戻る

トップに戻る