烏ヶ山 新小屋峠周回コース(からすがせん)鳥取県江府町

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2008年11月2日 紅葉の烏ヶ山登山記を見る

2010年8月29日

鏡ヶ成国民休暇村 →0:10→ 涸沢 →1:10→ ロープの渡された岩場

 →0:05→ 崩落場所  →0:05→ 南峰 →0:05→ 烏ヶ山山頂

 →0:10→ 崩落場所(新小屋峠分岐)  →0:40→ 1230mピーク手前

 →0:35→ 新小屋峠登山口 →0:15→ 鏡ヶ成国民休暇村

全歩行時間 3時間15分

 烏ヶ山の登山口である鏡ヶ成休暇村まで行き、烏ヶ山を眺めると深い雲に包まれていた。今日は特に雲が低いようだ。それでも昨日までの状況であれば、昼になったら雲も飛ばされ、烏ヶ山山頂から美しい大山の姿を眺めることができると信じて登山開始。併せて下界では連日35度以上の酷暑が続いており、霧の中を歩くことにより涼しい登山をすることも期待出来そうだ。

烏ヶ山は雲の中 鏡ヶ成にも雲がかかっている

 今回はキャンプ場の中を歩き、管理棟の前を通り抜け、舗装路を右折。キャンプ場の案内の横に烏ヶ山登山道の案内も標識も立っている。舗装路を渡り、約2年ぶりに烏ヶ山登山道に入る。入口には平成12年10月6日に発生した鳥取県西部地震により、烏ヶ山頂上付近の登山道が崩落していること、登頂は非常に危険なので登山禁止となっていること等の説明が書かれている。従って、自己責任の下に登山を開始。

キャンプ場の管理棟前を進む 烏ヶ山登山口

烏ヶ山登山口の登山禁止標識と崩落箇所の案内板

 草の茂る階段を進むと、すぐに自然林の美しい場所に着く。この付近は地震の影響も無く、快適に歩くことが出来る。今回は地図無しで歩いているが、要所に赤いテープが張られているので、主路を外さなければ道に迷う心配はない。青空は見えないものの、周囲に広がる緑が美しい。

入口は草に覆われている 中に入ると自然林が続く

 平坦な登山道をのんびり進むと、涸沢に下る。ここでは苔むした岩がとても美しく、心が癒される。笹の道を進み、鏡ヶ成国有林の朽ちた案内を過ごす。前回は紅葉を楽しみながら登ったが、今回は緑の樹林を楽しみながら登っている。少しずつ坂の傾斜がきつくなり、左右に笹が目立ってくる。

涸沢を抜ける 左右には笹が被る

 頭上に展望が開けるが、もう雲の中にすっぽり入ってしまったようだ。樹林の先は白い雲の世界が続いている。時折雲が飛ばされて青空が顔を見せているので、快晴への期待感がますますふくらむ。進行方向には、尖峰の烏ヶ山のシルエットが見えており、ますます元気が出てくる。とにかく今日の目的は山頂から大山を見ることなので、山頂にて長時間待つつもりである。

雲の中に入る 笹の道が続く

 登山道はますます傾斜を増し、左右に笹が迫ってくる。霧により濡れた笹が、服やズボンにまとわりつき、いつの間にかズボンはずぶ濡れ状態となっている。でも今日は快晴になるはずなので、山頂にて雲の晴れるのを待っていれば、すぐに乾くと思う。笹のヤブコギは更に続き、目の前には更なる急登が現れた。

ピークが見えてくる ロープの渡された岩斜面

 いよいよロープの渡された岩斜面に取りつく。ロープの強度を確認、全体重をロープに掛けるのではなく、片手で岩や木の根をつかみながら少しずつ高度を上げる。最後の難所は大岩越え、この場所は木の根をつかんでひと登り。岩が濡れているので少々滑るが、何とか岩の上に出ることが出来た。

雨に濡れて滑る岩 崩落地

 この先が地震で崩落した場所であり、崩落地から先は、当然登山禁止である。前回同様崩落場所では強風が吹き、雲が早く動いている。鏡ヶ成から烏ヶ山を眺めると、すっぽり雲の中に入っていることだろう。崩落場所の上に人影が動いたので向かってみると、東広島から来られたご夫婦が休憩されていた。

崩落地から更に岩道を進む 崩落地を見下ろす

 このご夫婦は、新小屋峠を登山口とし、この場所にて小休止を取られていた。この先一緒に山頂を目指すことになり、崩落場所を難なく通過、崩落場所の上にロープも渡されていたが、このロープを使うほどの傾斜ではない。岩場を通過し、左右に木々の枝を払いながら緩やかな傾斜を進む。右側には切れ落ちた場所もあるので足の運びは慎重に。最近登山者が救助される場面をテレビなどで多く見るので、気を引き締めて難所を通過。

右側が切れ落ちた登山道 主峰は雲の中

 南岳の先端に立ち、烏ヶ山を眺める。なんと主峰は雲の中だ。一旦鞍部に下るが、ここが最後の難所となる。登山道の右側が切れ落ち、前回はとても怖かった場所だが、今回は左側に手摺りのような木が延びており、慎重に渡れば難なく通過することが出来た。足下が踏み固められたおかげで、とても歩きやすくなっている。

最後の難所の鞍部を通過

 さて、この先から主峰に向かって登り返す。ロープの渡された岩場を慎重に登り、山頂手前の岩場は左側のロープを使えば、難なく岩を越えることが出来る。そして烏ヶ山山頂1448mに登頂、懐かしい大岩に対面することが出来た。周囲を見まわせば、やはり雲の中で展望は全くない。

山頂手前の大岩 烏ヶ山山頂の岩

 そこで、山頂の岩に登る方法を考える。岩の周囲を一周すると大山側の岩場から登ることが出来た。そこで、東広島のご夫婦に、岩の上にいる写真を撮って頂くことが出来た。と、急に雲が流され、大山方面の展望が開けた。青空をバックにした大山、これは素晴らしい景色である。と・・・・、すぐに周囲は雲の中に覆われた。

雲の先に大山

 再び展望の開けることを期待して岩の上で待つ。やがて、南側の雲が飛ばされ再び青空が広がり始めた。でも今回は雲の切れ間が狭いので、大山の半分以上が隠れている。今日は、大山の展望を眺めるため、長丁場になりそうだ。

昼食は雑炊 雲の切れた風景

 岩の上に寝転がり、雲の晴れるのを待つ。ところが何時まで経っても雲は取れない。そのうち11時を過ぎたので昼食を摂り、その後コーヒーを飲みながら大山方向を眺める。岩の上で待つこと2時間半、ようやく雲が動き始めた。まず眼下の展望が開けてきたが、相変わらず雲の位置が低く、ピーク付近は雲に覆われている。それでも白い雲のベールが取れて、初めて眺める緑の稜線に感激。日本海手前には風力発電施設を眺めることが出来た。

白い雲のベールが・・・・

 

烏ヶ山の山頂風景(動画)

 そして肝心の大山は・・・、なんと大山はいつの間にか厚い雲に覆われていた。もうこれ以上粘ってもスッキリした大山を眺めることはできないと諦めた。次回、大山が見渡せる日に再度この場所に来たいものだ。山頂から南岳を眺めて下山を開始、さらば烏ヶ山。

山頂を出発 南岳の展望

 急な岩場を下り、鞍部を越えて主峰を振り返る。天狗の鼻のように特徴的な岩が中央部に突出している。でもやはり雲は激しく動いている。南岳から眺める主峰はもうすっかり雲の中、少しの位置の違いで、展望はすっかり変わることを実感した。南岳を下り、崩落場所に到着。山頂からの展望を得ることが出来なかったので、地図は持っていないが、新小屋峠へ向かって下りることにした。

主峰はやはり雲の中 切れ落ちた崩落地
新小屋峠への分岐 急な岩斜面を下る

 崩落場所への入口付近から折り返すように左方向へ向かえば、急な岩斜面が待っている。ここには太いロープが渡されているが、ロープに全体重を掛けるのは怖いので周りの木々をつかみながら慎重に下る。足下の岩は苔むしており、本日は岩が濡れているのでとても滑り易い。足場を選びながら慎重に下り、ようやく一息つくことが出来た。

下山途中に眺める山頂 日本海方面には青空

 烏ヶ山の山頂を見上げると、このルートからは山頂がよく見える。特に大山を眺めていた岩の下にあった、そそり立つような岩がはっきりと見えている。但し、山頂部にはまだ雲が残っている。こうしてみると、雲が懸かっているのは烏ヶ山だけのようだ。日本海方面には低い雲が広がっているが、その上には青空が覗いている。

雲は低いが遠くは晴れている

鏡ヶ成の展望

 

新小屋峠コース下山途中の展望(動画)

 また、登山口の鏡ヶ成方面にも明るい日射しを見つけることが出来た。わざわざ雲を選んで、烏ヶ山の中にずぅーっと居たみたいだ。周囲に広がる青空と低い雲を眺めながら小休止、本日の登山に烏ヶ山を選択したことは間違っていたようだ。

小ピークへ向かって進む 左右に草の被る道

 左右に笹が繁っているので、笹を分けながら進む。もう坂の傾斜は大した事はなく、足下に注意をしながら下る。木の間越しながら、烏ヶ山を眺めながら下りるので、疲労感も少ない。間もなく小ピークに着き、烏ヶ山や日本海の展望を眺める。この付近でようやく笹藪は終了、この先からはとても歩きやすい登山道となる。

山頂を眺めながら下る 登山道は少しずつ広くなる

 ピークを下ると自然林の中に入り、紅葉の季節にはとても美しい景色となりそうだ。もうこの先は木の間越しの展望となり、時折眺める景色がとても新鮮である。間もなく笹の広場のような場所に到着、登山道はこの手前を右折し、急降下する。

自然林が続く 山頂付近は再び雲の中

 少し下りていると1名の登山者と出会い、道を間違えていないことを確信した。この先からは美しい自然林と木漏れ日を楽しみながら緩やかな坂を下る。やはり木漏れ日の中を歩くのは気持ちがよい。サルノコシカケの群生地を眺めながら下れば、舗装路に到着。着いたところは新小屋峠登山口である。

笹の広場の手前を右折 坂を下る

美しい自然林を眺める

 登山口は丁度倉吉市と江府町の境界線上にあるようだ。登山口の対面には1〜2台程度の駐車スペースがあった。そのまま何の心配もない舗装路を下り、明るい鏡ヶ成の駐車場に到着、無事一周回りの烏ヶ山登山は終了した。駐車場にて山頂を眺めていると、見る間に雲が飛ばされ、山頂部がはっきりと顔を出した。これも前回と全く同じ状況である。でも今回雲が取れたのは午後3時半、下山時間と山口県まで帰る時間を考えると、この時間まで山頂で粘るのは困難である。

新小屋峠の登山口へ到着

鏡ヶ成へ着くと烏ヶ山の雲は無くなっていた

 鏡ヶ成を出発、大山蒜山スカイラインの鬼女平展望台にて烏ヶ山と大山を眺める。烏ヶ山はスッキリとした姿を眺めることができたが、大山の山頂部は大きな雲に覆われていた。従って、この時間まで烏ヶ山の山頂で粘っていても、大山は見ることが出来なかったものと思われる。次回こそ烏ヶ山の山頂から大山を眺めたいものである。

鬼女平展望台から眺める大山と烏ヶ山

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 鳥取県江府町 烏ヶ山 登山口付近のMAP

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