唐松岳・五竜岳(からまつだけ・ごりゅうだけ)長野県白馬村

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2015年9月12日

唐松頂上山荘 →0:15→ 唐松岳山頂 →0:10→ 唐松頂上山荘 →1:10→ 最低鞍部

 →0:50→ 五竜山荘 →1:00→ 五竜岳 →0:45→ 五竜山荘 →1:15→ 西遠見池

 →0:50→ 中遠見山 →0:50→ リフト

全歩行時間 7時間 5分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)


 前日に白馬村からゴンドラリフト等を乗り継ぎ、八方池山荘へ着き、登山を開始。八方ケルン、八方池、丸山ケルンなどを通過し、雷鳥の幼鳥を眺め、最後は雨の中を歩いて唐松岳頂上山荘へ着いた。

八方ケルン 雷鳥
早朝の立山連峰 雲海

 午前5時過ぎに山荘前へ出ると朝日の昇る前だった。山荘前から北西に、本日登る唐松岳、南西に立山連峰、剱岳に立山を眺める。山荘から東側へ向かい、南東を眺めると真っ先に富士山が見えてきた。その右には北岳を始めとする赤石山脈、左手前には八ヶ岳と続いている。

右に富士山(クリックで拡大) ご来光

朝日を浴びた唐松岳 唐松岳頂上山荘の朝食

 しばらく展望を楽しんでいると、朝日が登り始め、美しい山脈と雲海等を朝日が染めて行く。立山連峰や唐松岳を眺めていたら朝食の時間になったので食堂へ向かった。朝食はタマゴ巻きにシャケ、タケノコなどやはり多種類のおかずでとても美味しかった。

唐松岳へ向かう(クリックで拡大) 五竜岳

 朝食後すぐに唐松岳へ向かう。山頂部には朝日が差し込み、その背後には青空が顔を見せている。南西に立山連峰、南に五竜岳、五竜岳の右には穂高岳と槍ヶ岳、北には白馬鑓ヶ岳を眺めながら足下の白い道を唐松岳へ向かう。

石段状の登山道 白馬鑓ヶ岳(クリックで拡大)

 やがて足下は階段状に整備された道に変わり、一登りで唐松岳の山頂へ着いた。山頂からは周囲360度のパノラマが広がり、北には昨年登った白馬鑓ヶ岳、白馬岳、南西に立山連峰の剱岳や立山、南に鑓ヶ岳、奥穂高岳、五竜岳、更に富士山、赤石山脈、八ヶ岳連峰など、立ち去りがたい景色が続いている。

五竜岳の背後に奧穂高岳と鑓ヶ岳(クリックで拡大) 唐松岳山頂 背後に立山連峰(クリックで拡大)

 これからの予定は、五竜岳へ登り、遠見尾根を歩いて下山。白馬五竜テレキャビンの下り最終時間は16時30分なので、この時間を過ごせば徒歩での下山になってしまう。さて、山荘まで引き返し、荷物をリュックに入れて午前7時に山荘を出発した。

唐松岳頂上山荘を出発 岩場へ向かう

鎖の渡された難所を通過

 すぐに岩場に取り付き、鎖を補助に絶壁を通過。最初から危険箇所が現れるので慎重に進む。岩場を乗り越えれば急な下りが待っている。やはり鎖を伝って慎重に高度を下げる。このあたりではストックが邪魔になるのでリュックに仕舞っておく。

振り返れば急な岩場 岩場は続く
五竜岳が姿を現す 眼下に白馬村

 鎖の難所を過ごせば五竜岳がその山容を現し、これから向かう尾根道がなかなか厳しい道であることがわかる。東に白馬村の街並み、遠くには雲海広がる山脈を眺めながらしばらく高度を下げる。足下の狭い難所に設けられた鎖を補助に、少しずつ進む。

足下の狭い難所

ハイマツの茂る地点 ガレ場を下る

 背後を振り返れば、かなり高度を下げている。間もなく左右にハイマツの茂る地点を過ごしてガレ場を下る。もろい岩が多いので、落石を起こさないよう慎重に下る。この岩場の下の鞍部には白馬村を見下ろす展望地があり、展望を眺めた後、岩場を登り返す。

一気に急坂を下る 岩場を登り返す
再び高度を下げる 草木のない裸地

 再び高度を下げ、草木のない裸地を過ごす。ハイマツ帯の中を進み、足下不安定な道を下れば、最低鞍部へ着く。鞍部からは東に白馬村の街並み、南西に立山連峰、北に唐松岳を眺め、少しずつ高度を上げる。

滑りやすい道を辿る 最低鞍部を通過

白馬村の街並み ハイマツの先に五竜岳

 間もなくハイマツとしゃくなげの混在した道に入り、ハイマツ帯を抜ければ砂利状のジグザグな道を辿る。やがて前方にはこれまで見えなかった白岳が顔を出し、これから向かう道が山腹に一本の線のように刻まれている。背後を振り返れば、唐松岳からここまで長い距離を歩いてきたことが分かる。

砂利状のジグザグな道(クリックで拡大) 山腹に刻まれた一本の線(クリックで拡大)

 砂利状の道を辿り、緩やかに高度を上げる。ここで北西方向を眺めると富山湾が見えてきた。白馬村からは日本海の近いことよくわかる。間もなく遠見尾根分岐へ到着、この分岐は下山の際に使う道である。五竜山荘はすぐ下に見えており、今まで進行方向の死角に入っていたようだ。

富山湾 遠見尾根分岐点

 丁度ヘリコプターによる荷揚げ作業が行われており、ヘリコプターが到着するまで足止めとなる。間もなくヘリコプターが到着し、山荘を離れたので坂を下って山荘へ到着。入口には五竜遠見尾根下山コースの案内があり、テレキャビン営業時間は8:15〜16:00、下り最終は16:30と案内されていた。

眼下に五竜山荘 五竜山荘へ到着

 五竜岳往復には約2時間を要し、五竜山荘からテレキャビンアルプス平駅までは約4時間。現在時刻は9時20分なので、16時にアルプス平へ着くには40分程度の余裕時間がある。従ってこの時間内に山頂での記念撮影や昼食を摂れば大丈夫だ。

五竜岳へ向かう(クリックで拡大) 山荘へ荷揚げのヘリコプター

 さて、五竜山荘を出発し、五竜岳へ向かう。進行方向には五竜岳の山頂が見えており、そんなに遠くには見えない。尾根の右側の山腹につけられた道を辿り、緩やかに高度を上げる。背後でヘリコプターの音がしたので振り返るとヘリコプターによる荷揚げが続いていた。

砂利状の道 唐松岳と白馬鑓ヶ岳(クリックで拡大)

 山腹につけられたほとんどまっすぐ続く砂利状の道を進み、北を眺めると白馬鑓ヶ岳の背後に杓子岳が顔を出している。やがて足下は不安定な岩や石の目立つ道に変わるので、滑り落ちないよう慎重に進む。間もなく補助の鎖が打ち込まれた岩場にさしかかり、鎖を伝って岩場を乗り越える。

難所の岩場へ向かう

鎖の渡された岩場

 鎖場の先にも岩場の難所は続き、慎重に乗り越える。間もなくジグザグを描きながら滑り易い道を進むと、再び岩場に取りかかる。進路は黄ペンキが案内してくれるので○の印を確認しながら鎖を使用して高度を上げる。

五竜岳は間近 マーカーに従って登る

岩の間を登り高度を上げる 双耳峰の鹿島鑓ヶ岳(クリックで拡大)

 足下の狭い箇所もあり、鎖を伝って不安定な箇所をよじ登る。こんなときに背後を振り返れば、五竜山荘からここまで歩いた行程が一望である。急な岩場を乗り越えれば、南にそれまで尾根の死角に入って見えなかった鹿島鑓ヶ岳が顔を出した。

鹿島槍ヶ岳への分岐を通過 立山連峰
一段高い五竜岳の山頂 山頂へ到着(クリックで拡大)

 左右にハイマツの茂る砂利道を更に辿れば、鹿島槍ヶ岳への分岐を通過、いよいよ一段高い五竜岳のピークへ向かう。山頂に向かって岩尾根の左側をわずかに進み、最後に尾根道を辿れば今回の目的地、五竜岳の山頂へ到着した。

白馬岳と 白馬村(クリックで拡大)

 山頂からは正しく周囲360度のパノラマが広がっている。南西には立山連峰の剱岳、立山がとても近く、立山の後に見えているのは薬師岳だろうか。更に左側には遠く槍ヶ岳と奥穂高岳が並び、手前には鹿島槍ヶ岳の双耳峰が指呼の先にそびえている。

鹿島槍ヶ岳(クリックで拡大) バックに立山連峰

 鹿島槍ヶ岳の左には遠く赤石山脈、横には富士山、手前には八ヶ岳連峰だろうか。眼下には白馬村の街並みが雲の下に広がり、東にそびえる山脈は四阿山、本白根山あたりかも知れない。

登ってきた岩の道 白馬三山

 歩いてきた稜線を辿れば、北には後立山連峰の白馬槍ヶ岳、その先に白馬岳と思われる尖峰が顔を出し、富山湾の先には日本海が広がっている。素晴らしい以外の言葉が見つからないほどの展望を時を忘れて眺める。大星さんと一緒に記念撮影後、名残惜しいが下山を開始する。

五竜山荘を通過 遠見尾根分岐

 元来た道を引き返し、五竜山荘へ到着。水分が残り1.5リッターになったので、500mlのペットボトルを1本補充し山荘を出発。時刻は午前11時40分、これからテレキャビンまで標準歩行タイムは約4時間なので、タイムリミットの4時30分には充分余裕がある。

唐松岳(クリックで拡大) 五竜岳

 まずは遠見尾根分岐まで坂を登り、唐松岳と五竜岳の展望を眺める。そのまま道なりに進むと白岳へ到着、周囲に広がる展望を眺める。それまで五竜岳に隠れていた鹿島槍ヶ岳も姿を現し、この先しばらくは展望に不自由しない。

鹿島槍ヶ岳 これから下りる遠見尾根(クリックで拡大)

 これから歩く遠見尾根は眼下に一望で、最終目的地のテレキャビン付近までも見晴らすことができるが、なんと遠くに見えている事だろう。まずは白岳からの下山を始める。坂を一気に下っていると、鎖の渡された岩場に着く。ここは鎖を補助に難なく下る。更に鎖場は続き、足下は滑りやすい砂利状の道なので、足下を慎重に選びながら下る。

鎖場を下る 白岳を振り返る
遠見尾根は続く 西遠見山

 展望に満足しながら坂を下り、鞍部に着けば登り返す。下りてきた方向を見上げれば、高度が一気に下がったことを認識する。少し坂を上り返せば西遠見山を通過、更に緩やかな尾根道を下ると平坦な広場の西遠見池に着く。

西遠見池 西遠見池から五竜岳

 ここで池を眺め、背後を振り返れば西に五竜岳が美しい山容を見せ、その山脈の先には鹿島槍ヶ岳が双似峰を惜しげも無く見せている。足下に咲く花を観賞し、時折現れる木道を辿る。快適に下山を続けていると間もなく現れたのは大遠見の案内で、テレキャビン乗り場まで約5km2.5時間、運行時間は8:30〜16:15(下り最終は16:15)と案内されていた。

鹿島槍ヶ岳(クリックで拡大) 大遠見

 尾根上からは白馬村や鹿島槍ヶ岳を眺めながら少しずつ高度を下げる。間もなく前方には、これから向かう中遠見山が見えてきた。樹林の茂る小山へ向かいながら、鹿島槍ヶ岳方面を眺めていると。鹿島槍ヶ岳の左奥に雲のかかった山が見えてきた。これはたぶん爺ヶ岳と思われる山容をしており、いずれ鹿島槍ヶ岳と同時に登りたい山である。

中遠見山 雲の爺ヶ岳(クリックで拡大)

 さて、足下には横木の階段が現れ、急な坂を登れば白馬村を見下ろす展望地へ着いた。そのまま奥へ進むと中遠見へ到着、白馬村方面はまだ見えているが、白馬岳や五竜岳山頂部は雲に覆われており、わすかに鹿島槍ヶ岳のみ山頂部が見えている。

白馬村の展望 中遠見から鹿島槍ヶ岳

中遠見山 神城駅へ6.2km地点

 もう下山も最終段階で、前方には中遠見山が見えている。緩やかな傾斜を下れば小遠見山への分岐を左折、わずかに進むと神城駅へ6.2km地点へ着いた。ここの案内には、午後3時を過ぎてこの場所を通過すれば、ゴンドラの営業時間に間に合わないことがあるので、携帯電話で連絡するよう書かれている。

尾根道を下る 八方尾根は雲に覆われている(クリックで拡大)

 眼下に白馬村の街並みを眺めながら尾根道を下る。北には昨日歩いた八方尾根が見えており、その先の山脈は雲に覆われている。間もなく二ノ背髪と案内される場所を通過、アルプス平へは45分と書かれている。尾根を下り左右に笹の茂る道を辿れば、一ノ瀬髪の地点を過ごす。更に坂を下り見返り坂へ着くと、眼下に地蔵の頭やアルプス平駅が見えてきた。

眼下に地蔵の頭やアルプス平駅 白馬岳

地蔵の頭 リフトへ到着

 ここまで来ればもう時間に追われることはない。この先の分岐を地蔵の頭へ向かって居ると、北に白馬三山が見えてきた。すぐに地蔵の頭を通過、少し下れば展望リフトへ到着、リフトを下ってアルプス平駅まで行き、ゴンドラに乗り込んで山麓駅へ着いた。

JR神城駅 JR神城駅へ電車が到着

白馬駅前の絵夢 夕食はみそラーメン

 ここからJR神城駅まで徒歩で移動、電車に乗り込み白馬駅で下車、更に徒歩で八方第三駐車場まで戻った。これで周回登山は無事終了、昨年同様みみずくの湯の温泉で汗を流し、夕食は白馬駅前の絵夢に立ち寄りみそラーメンを頂いた。大盛りを注文したら食べきれないほどの量だった。

唐松岳から五竜岳

唐松岳から白馬岳

五竜山荘と五竜岳

五竜岳へ向かう岩場

五竜岳直下の岩場

鹿島槍ヶ岳

西遠見池から五竜岳

鹿島槍ヶ岳

 前の山 JR白馬駅から唐松岳頂上山荘まで を見る

 次の山 美ヶ原 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 長野県白馬村 五竜岳 登山口付近のMAP

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