伊崎山と旧日本軍の遺構見学 山口県周防大島町

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2021年5月4日
地家室港 →0:20→ 鼻城の若山 →0:15→ 四等三角点 →0:15→ 伊崎山

→0:10→ 分岐点 →0:25→ 峠 →0:25→ 地家室港

軍事遺構散策の目安

伊崎山 →0:04→ 波形海軍標石 →0:03→ 探照灯基礎 →0:05→

発電所遺構 →0:05→ 円形基礎石 →0:13→ 伊崎山

全歩行時間 2時間20分(遺構等の見学時間は除く)
登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 周防大島町地家室にそびえる伊崎山へ登る。道の駅サザンセトとうわから少し西に戻り、県道108号地家室白木港線を通って地家室港へ向かう。途中で東和病院、白木郵便局を過ごし一旦海沿いに出るが、三下バス停の分岐を左折して海から離れる。夕日の丘展望台の先から坂を下り、再び海が見えてくれば防長バス地家室バス停手前の地家室港に着く。
地家室港 丸山を眺める
港を出発 県道標識手前で左折

 港の駐車場に車を置いて登山を開始、県道108号地家室白木港線を北上し250m進み、県道標識手前で左に分岐する道に入る。そのまま道なりに200m程度進むと右上へ白い手摺りの施された道が続いている。なお、向かいには中電電柱の「イザキ6−3右右」が立っている。

分岐に入る 折り返すように右折(クリックで別角度)
更に左折(クリックで別角度) ミカン畑の横を進む

 この分岐に入ってすぐに左に折り返し、ミカン畑の横につけられた道を辿り高度を上げる。途中には石組が多く、耕作地用なのか住居用なのか不明だが生活の跡がしっかり残っている。

石組みが残っている モノレール沿いを進む
作業小屋を過ごす 作業小屋の手前を左折

 みかん畑のためのモノレールが残っているが、周囲にみかん畑はなく荒れており、当然最近モノレールが使われた形跡も残っていなかった。やがて左に作業小屋を過ごし、進行方向にも作業小屋を見て、作業小屋の手前から左上へ続く道を登る。

登山道に変わる 踏み跡が続く
鼻城の若山

 この先からは山道となり、岩の多い場所の先で左方向へ進むと鼻城の若山に着いた。標識には119mと掲示されており、 祠が4基祀られていた。素焼きの駒犬、駒犬に乗った神様も祀られ、信仰の象徴のような気がした。

神様が祀られている
目印が続く 岩の多い場所を通過
 正月4日にこの場所でお餅を食べる習慣があるそうで、周防大島には嵩山下の岩屋権現と同様このような風習があるのだろう。鼻城の若山を見学した後、更に高度を上げて北西方向に続く尾根道を辿る。
平坦な道が続く 伊崎山と三角点の分岐

 進行方向にはピンクテープが続き、このテープに従い進めば何の心配も要らない。坂の傾斜も緩く散歩気分で自然林の下を進む。しばらく進むと周囲の植生に竹が混じり始める。この付近が下山時に使う予定の北へ続く分岐点である。

四等三角点(点名 立場東)へ着く

 分岐点を過ごし、そのまま西へ向かって高度を上げれば、四等三角点(点名 立場東)の置かれた場所へ着くが、周囲の樹林の背が高く、三角点周辺から展望を得ることはできない。なお、本日のコース途中からの展望は全くない。

尾根道を辿る ギンリョウソウ
祠跡のような石組み 広く平坦な道

 三角点を出発し進路を南にとる。次のピークの右下で祠らしきものを見つけた。昔は祠が祀られていたのかも知れない。まむし草などを眺めながら高度を上げれば間もなく伊崎山の山頂に着いた。山頂プレートが置かれているのがありがたい。

伊崎山山頂 海軍標石
海軍標石の案内と波印海軍標石

 山中付近には探索用なのかいくつかピンクテープを見つけるが、うかつに入り込まない方が無難である。さて、広い尾根道を南西に進むと、まず見えてきたのがイノシシのヌタ場で水がたっぷりたまっていた。この手前に波印海軍標石が埋め込まれていた。

イノシシのヌタ場 探照灯の基礎部遠望
探照灯基礎と案内標識

 海軍標石を過ごし少し進むと下の段に円形の基礎部が残っていた。これは探照灯の基礎部と案内されており、円形の基礎の回りに鉄製のボルトが残っていた。

コンクリートの基礎 分岐に着く
 探照灯の基礎を過ごし少し進むと左側にはコンクリートの基礎が残っていた。ここにも何かの施設があったのだろう。コンクリートの基礎部から坂を下ると進路は左右に分かれていた。そこで最初に右へ向かってみた。
石組みを越える 発電所遺構の案内
レンガ造りの発電所遺構

 少し高度を上げ加減に進むとまず石組みが現れ、更に高度を上げると発電所遺構の案内とレンガ造りの施設が左に残っていた。以前の佐連山で見た遺構より朽ちており、四辺の二辺しか残っておらず、レンガ造りの遺構は手前側と左側のみで残りの二辺は倒壊していた。

発電所遺構を反対側から眺める 竈跡かも知れない
ため升のような貯水施設が二つ

 周囲にはため升のような貯水施設が二つ残っており、竈のような施設は朽ちていた。施設内を時間を掛けて観察、このような施設は朽ちてゆく一方なので、観察できるときにしっかり観察しておく。また、周囲は竹林なので施設内のコンクリートがはがれた部分にタケノコも生えていた。こうして少しずつ荒廃が進む。

長方形のコンクリート基礎を眺める(角度を変えて撮影)
円形の基礎へ向かう 円形広場 中央は溝になっている

 先ほどの分岐まで引き返し今度は南西に向かう。左にコンクリートで長方形に区切られた遺構を過ごし、更に進むと広場に出た。周囲は石組みにより囲まれ円形の基礎石が残っている。中央部には溝がつけられており、何かの役割をしていたのだろう。

周囲は石組みで円形に囲まれている 中央の溝
シュロの木 三角点との分岐

 しばらく円形の基礎を眺めた後伊崎山の山頂まで引き返した。これで伊崎山の遺構の探訪が終了したので元来た道を引き返す。四等三角点手前で右下に続くショートカットコースをとり分岐点を直進、下山は北の峠へ続く道に入る。

下山は峠へ向かう 竹林を進む
コンクリート製の貯水施設 中央が掘られた道

 竹林の中に続く道を進むとコンクリート製の貯水施設を過ごす。更に進めば登山道は中央が掘られた道に変わる。途中で倒木などを迂回しながら登山道は続き、絶えずピンクテープが進路を示す。

歩きやすい道が続く 白井パイプ製の施設の前を左折
ロープを伝って下りる 県道に下り立った
 道は狭くなったり広くなったりするが総じて歩きやすく、やがて正面に白いパイプ製の施設が見えてくれば左下に補助のロープが続いていた。このロープに従い坂を下ると県道108号に下り立った。下りたところの先にはカープミラーと電柱は「家室支69次3」である。
県道に下りた場所 地家室港へ向かう
展望台などの案内 近道をとる

 この先県道を辿れば登山口で、旧往還道・展望台・女郎の腰掛けなどの案内を眺めて舗装道を下る。しばらく歩いていると左に中電電柱「家室支71次5」を見て、右に「地家室川砂防指定地」の案内を確認し黄色のガードレールを跨ぐ。ここでロープを確認して慎重に下る。

ガードレールを跨ぐ 補助のロープを伝って下りる
石風呂不動尊を過ごす 地家室の石風呂の案内の所に出た

地図でも分かるとおり県道は大きく遠回りをしているのでここでショートカット、石風呂不動尊、滝などを眺め、下りたところは地家室の石風呂。この先から再び舗装道を歩けば登山口の地家室港に着いた。時刻は11時20分で無事伊崎山の登山と旧日本軍の遺構見学は終わった。

鼻城の若山
四等三角点(点名 立場東)
伊崎山山頂
波形海軍標石
探照灯基礎
発電所遺構
↑風化の進むレンガ造りの発電所遺構↓
↑円形基礎石↓

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歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら 山口県周防大島町 伊崎山 登山口付近のMAP
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