白滝山(しらたきやま) 山口県下関市

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2002年 8月18日の登山記を読む

2009年 2月 1日

中山神社 →0:20→ 四恩寺跡 →0:25→ 林道登山口1 →0:20→ ゴルジュ入口

 →0:15→ 白滝 →0:10→ 林道登山口2 →0:25→ 白滝山山頂

 →0:20→ 林道登山口2 →0:15→ ぬたが迫コース入口 →1:00→ 中山神社

全歩行時間  3時間30分

 新・分県登山ガイド34「山口県の山」(山と渓谷社 中島篤巳著)に掲載されているゴルジュで有名な下関市の白滝山へ。著者の中島先生と熊毛インターから高速道路を走り、中国自動車道美祢インターで下り、国道435号を北西に走って白滝山の登山口へ向かう。田耕地区に着き、粟野川に架かる松崎橋に着いたが、この橋は工事中なので少し西に架かる橋を渡る。松崎橋付近にて柳井のTさん、下関のNさん、山口のSさん、今回初めてご一緒する山口のYさんと合流、登山口である中山神社に向かう。

松崎橋の先の田耕神社 風力発電施設の支柱が置いてある

 まず中山神社に参拝。明治天皇の母方の叔父に当たる中山忠光氏が、この地で暗殺された経緯を説明板で確認、系図を見て周囲に植樹されている木は三笠宮殿下・妃殿下、嵯峨公元夫妻、愛新覚羅夫妻による事が理解出来た。神社の横手には中山忠光卿朝臣之遭難處と刻まれた石碑が建立されている。

中山神社 中山忠光卿朝臣之遭難處と刻まれた石碑

 神社を出発し、舗装路を北へ進むと分岐が現れるので、民家に向かって右の道を採る。以前藁葺き屋根だったこの家はトタン屋根に変わっていた。たった6年半の歳月により、周囲の展望は激変、前方に見える白滝山付近には風力発電用施設が建っており、登山口の説明に寄れば、最終的にはこの付近に20基の風車が建つそうだ。

民家に向かって右の道を採る 藁葺き屋根はトタン屋根へ

 ほとんど平坦な道をゆっくり進み、足下の水たまりを避けて行く。前方の白滝山方面には青空が広がり、とても美しい展望だ。ぬたが迫コースへの分岐先には車両通行禁止のような工事標識が立ち、この標識を過ごせば、道路工事用の重機が置いてあるので、重機の横を通過。

周囲には水が多い 白滝山方面には風車が見える

 右に最後の民家を過ごし、心地よい沢の音を聞きながらもう少し進む。鉄板の橋を渡れば、左手に中山忠光氏がしばらく潜居されていた四恩寺跡が見えてきた。左には宝篋印塔、右には地蔵尊が立ち、石碑には中山忠光卿故蹟と刻まれている。苔むした木の下から、四恩寺跡へ向かって石段が続いている。この寂れた雰囲気が素晴らしく、説明板を眺めながら小休止。

四恩寺跡へ続く石段 四恩寺跡

 四恩寺跡へ向かって滑りやすい石段を登れば、平坦な場所に着き、正面には四恩寺古蹟と刻まれた石盤が建っている。この石盤には先程眺めた説明板と同じ内容が書いてあるようだ。四恩寺跡を過ぎ、左手から上に向かうと、歴代和尚の墓石が建てられていた。周辺を散策の後、四恩寺跡を出発、右に沢の音を聞きながら、緩やかな坂道の未舗装林道を進む。

四恩寺跡の先から白滝山を眺める 沢が美しい
コンクリートの橋を渡る 美しい滝を観賞

 四恩寺跡から歩くこと8分でコンクリートの橋を渡る。橋から美しい滝を観賞、堰堤の右に向かって登る。杉の植林帯を抜け、岩の点在する場所を進めば間もなく沢を渡る。沢を渡り右上に向かって急な岩斜面を登れば間もなく林道白滝線に到着、古堂橋手前にて小休止を取る。

岩の点在する場所 沢を渡る
ロープの渡された場所 せんたく岩

 眼下に広がる展望を眺め、登山口右手の「せんたく岩」を観賞後、登山口に向かう。頭上には麓から見えていた岩肌が美しく聳えている。岩の点在する歩きにくい道を少し進み、地蔵様の鎮座される右下の岩屋広場に向かう。

白滝山登山道に入る 頭上には岩肌が見えている
滑り易い急な坂道を登る 岩屋の広場

 時刻は昼を過ぎているので右手に滝を観賞しながら昼食タイム。本日も中島先生の持参されたぜんざいを暖めて頂く。お餅も美味しく、熱いぜんざいを食べると体がポカポカしてきた。曇っていた空が晴れると、岩屋のお地蔵様にも日が差し、とても綺麗だ。昼食を終えたので広場を出発、岩を乗り越えて登山道に戻る。

地蔵尊 右には豪快な滝
岩屋の広場から登山道に戻る 岩を乗り越え進む

の崩れやすい急斜面

 すぐに観音岩コースの分岐を過ごし、岩を乗り越えて行く。岩の崩れやすい急斜面なので、落石を起こさないよう慎重に登る。背後を振り返れば、その角度に思わずニンマリ、なんと急な坂を登ってきたものだ。再び観音岩コースの分岐を過ごせば、登山道は右へ向かい、ゴルジュへの入口に到着した。

登山道は右へ向く ゴルジュ帯
岩場を乗り越える 沢を進めば再び岩場

 目の前に広がる背丈以上の大岩、これから向かう岩場に感激する。危険箇所にはロープが設置してあるので慎重に岩を乗り越えれば大丈夫。但し、本日は水量が多く、岩が雨に濡れて滑りやすくなっているので、細心の注意が必要だ。

大岩

ゴルジュ帯(動画)

 いくつかの岩場を越えると待望の白滝に到着、本日は水量が多く、以前の可憐な白滝は、豪快な白滝に変わっていた。暫く美しい白滝を観賞、小休止の後白滝を出発する。

白滝 植林帯を進む

白滝山の白滝(動画)

林道を進む 「周南山の会」の皆さんと

 滝上に向かいそのまま沢沿いに進めば舗装された林道に着く。林道先には風車が建ち、風車を眺めながら進んでいると、先行の登山者3名に出会った。この方達は「周南山の会」の皆さんで、中島先生もよくご存じだった。但し、私のことをご存じなのには恐縮、一緒に記念撮影をする。

林道登山口 最初から急な坂道

 山頂付近の情報を頂き林道を出発、いよいよ登山道へ向かう。足下のぬかるんだ場所もあり、滑り易く急な坂道を慎重に進む。道が平坦になったと感じたら、特徴ある風車の音が聞こえてきた。もうすぐ尾根に着くと思ったら、風車建設作業場所を迂回しながら進むよう、登山道が変更されていた。

登山道は変更されている 建設中の風車

作業道を横切り再び登山道に入る

 間もなく作業道を横切り、左右にロープの渡された急な坂道に向かう。坂道が少し緩やかになると、山頂標識の立つ白滝山に到着した。白滝山山頂から西には、沢山の風車が建ち並び、日本海には角島が浮かんでいる。北にはやはり風車の建ち並ぶ妙見山、東には美しい山容の一位ヶ岳、南にはアンテナの立つ華山と少し立つ位置を変えれば素晴らしい展望が広がっている。

ロープの渡された急坂 白滝山山頂
沢山の風車 一位ヶ岳
妙見山 記念写真

 山頂からの展望を楽しみ、記念撮影の後、下山を開始。林道まで下りて中島先生より、「もう一度ゴルジュを見て帰るかね?・・・・」、との問いかけに賛同の声無く、一周回りのぬたが迫コースを採ることになった。

林道を下る 林道から華山

 舗装道を少し下り、白滝への分岐を通過、もう少し下れば左に三味線滝への分岐を過ごす。一位ヶ岳の山頂付近を眺めながら舗装林道を下れば、左手にぬたが迫コースの標識が立っている。標識に従い、林道を離れて分岐に入る。緩やかな坂道を下れば、途中で左右の分岐らしき場所に着くが、右手に下って行けば大丈夫。

ぬたが迫コース入口 林道を離れる
標識を確認しながら下りる 左右の分岐らしき場所は右に下る

 この先から杉の植林帯につけられた、急な坂道をジグザグに下りて行く。沢沿いに下り、岩の点在する場所を通過、杉の倒木帯を過ごせば、昔の民家跡と思われる石垣の整備された場所に着く。この付近から周囲に滝が目立ち、美しい風景にしばしば足が止まる。苔むした大木、美しい滑滝に大滝、沢沿いを快適に下りて行けば、間もなく最後の民家が右手に見えてきた。

急な坂をジグザグに下りる 気持ちの良い場所

滝や滑滝を眺めながら下りる

 増水により渡り難い川を慎重に越え、四恩寺下の登山道に合流。平坦な舗装道をゆっくり歩けば、登山口の中山神社に無事到着した。時刻は午後4時半、疲れた体をほぐすため近くの温泉へ向かう。本日の温泉は一ノ俣温泉、ヌルヌルの温泉に浸かり、ゆっくり汗を流せば疲れも取れる。

渡った川を振り返る 白滝山を振り返る
帰りに庚申塚を眺める 一ノ俣温泉

 夕食は中島先生の紹介により、狗留孫山の麓にある重兵衛茶屋へ。旧版「山口県の山」で中島先生がこの重兵衛茶屋について「優しい主人とチャーミングな奥さん、そして美人三姉妹が400年の味を伝えている」と書かれていた事を思い出した。

重兵衛茶屋 名物の重兵衛うどん

 中島先生と重兵衛茶屋のご主人・奥さんとの会話を聞きながらビールを頂く。肴は刺身コンニャクと田楽味噌で味付けされたごま豆腐、これが本当に美味しい。三姉妹の内、上のお二人はもう結婚され、家を出られていたが、末の娘さんには会うことが出来た。なお、先生の書かれていた事はやはり間違いなかった。最後に名物の重兵衛うどんを頂き大満足、名残惜しいが重兵衛茶屋を後にした。

中山忠光卿

系図

白滝山

四恩寺跡

岩屋の石仏

ゴルジュ

白滝

風車

一位ヶ岳

角島

下山

 前の山 烏帽子岳 を見る

 次の山 大山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県下関市 白滝山 登山口付近のMAP

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2002年8月18日(日曜日)

豊田町 白滝山 23回目 26座 山口県の100山では16番目

ガイド本 中島篤巳著 山口県の山(発行所 山と渓谷社)

登山口 林道登山口

登山開始 8:59 山頂到着10:34 下山開始10:41 下山終了11:29

登山時間 1:35  山頂滞在時間 0:07 下山時間 0:48

所要時間数 2:30

 朝早くから豊北町の白滝山を目指して出発した。白滝山入口には8時過ぎに着き、中山神社を抜けて林道を進んで行くと道が砂利道になったので引き返し、中山神社に車を置き、車からバイクを取り出し出発した。この中山神社は明治天皇の母方の叔父にあたる中山忠光氏を祀った神社で長州藩が幕府の命により中山氏を暗殺した経緯が説明版に記載されていた。

 中山神社とバイク 中山神社説明(画像をクリックすると拡大します)

 中山神社に参拝して本日の登山の無事を祈願し登山を開始する。右に茅葺きの民家を見て林道を進んで行くと、林道入口から白滝山の雄岳と雌岳を確認することができた。

右に藁葺き屋根の民家を見る 白滝山の雄岳と雌岳は霞んでいる
広域基幹林道白滝線の説明版 白滝山登山口から下界を眺める

 白滝山への登山口を目指して砂利の林道をバイクで快調に走って行くと大きな岩の側に広域基幹林道白滝線の説明版があり、その奥に白滝山登山道の道標を見つけた。バイクを止めて下界を見てみると山が目の前で交差しているような景色が広がりしばらく眺めていた。踵を返し登山を開始する。

ゴロ石混じりの登山道 沢登りコースと観音岩コースの分岐

 登山道に入ると最初から急な坂を登ることになり、道はゴロ石混じりとなっており、期待した以上の景観・景色で感激した。ここで沢登りコースと観音岩コースの分岐となったが当然沢登りコースを取る。更に急な坂を登ると沢があり、沢の中にはハヤがたくさんいた。こんな高い所に魚がいるものかと思いながらしばらく観察した。沢を抜けて行くと待望のゴルジュ帯に着いた。

岩の上を歩く ロープの渡された急な坂を進む
大岩が続く 大岩を乗り越える
ゴルジュ帯
ゴルジュ帯を抜ける
もうすぐ白滝

 大きな岩を乗り越えて先に進む。だんだん楽しくなってカメラのシャッターを押す回数が増える。ところがゴルジュの写真をいっぱい撮るためにカメラを手で持ちながら歩いていると足を滑らせてしまい、沢に入ってしまった。この登山靴は防水構造になっていたので助かった。ゴルジュを抜けて到着した白滝は想像以上にきれいで初めてみる感激の世界であった。しばらくの間、細く可憐な白滝を眺めて休憩した。

白滝

 

穏やかな白滝(動画)

白滝をバックに記念写真 白滝山に向かう
白滝を上から見る 白滝山林道登山口

 幻想的な滝を後にして頂上に向かう。白滝を越えて滝の上に上がり林道に出た。林道から再び白滝山の道標に従い山道に入る。霧の檜林を山頂に向かってゆっくりと歩いて行くとようやく白滝山の頂上に到着した。

白滝山山頂と山頂標識

 山頂には山頂標識と三等三角点が立っていた。山頂自体は霧が深く雨も降っていたため展望を望むことはできなかった。山頂からすぐに下山を開始し、白滝とゴルジュを再び感激しながら通過した。下山の際もゴルジュはすばらしい世界だった。白滝以外にも滝がありゆっくりと見ていっても楽しいところだ。

ゴルジュ帯を下りる ハヤのいる沢

 林道まで無事に降り、中山神社までの帰りにバイクのスピードを上げて走っていたら途中で滑り、進行方向の右側に転倒してしまった。転倒の際にヘルメットが石に当たってガリッと音がしたのでヘルメットをよく見てみると大きな傷が付いていた。それ以外はうまく転んだので体に異常は無かったが、バイクの右のエンジンのところが少しゆがんでしまった。幸いバイクも運転には支障がなく、なんとか中山神社まで帰ることができた。

 

 

 前の山 竜ヶ岳 を見る

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登山口周辺の地図はこちら 豊北町 白滝山 登山口付近のMAP

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