発心山(ほっしんやま)福岡県久留米市

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2014年6月14日

発心公園 →0:45→ 蔵跡 →0:50→ 山頂 →0:10→ 林道分岐

 →0:20→ 横道コース石仏 →0:15→ 城址コース合流点 →0:30→ 発心公園

全歩行時間 2時間50分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 6月に入り福岡県の山歩きを再開する。本日最初に向かうは久留米市の発心山で、登山口は発心公園。登山の起点を久留米市のJR筑後草野駅とすれば、駅前から北へ向かって進み、丁字路を右折する。

登山口へ向かう起点のJR筑後草野駅 駅前を右折、前方にそびえる発心山

 その後しばらく東へ進み、左に須佐能哀(すさのお)神社を過ごす。この神社は、建久8年(1197)平家討伐に軍功のあった竹井城主、草野永平が勧請したと言われ、草野家が豊臣秀吉の九州征伐の折、滅亡した後も、町の氏神様として祀られあがめられてきたそうだ。なお、祭神は当然素戔嗚尊である。

須佐能哀神社 分岐を左折(クリックで別角度)

 この先で発心公園の案内に従い分岐を左折すれば、すぐに登山口の発心公園へ着く。駐車場に車を置いて登山を開始、夏目漱石句碑の案内を過ごして少し坂を下り、石橋を渡って右折する。正面には発心三社大権現の大鳥居が立っており、案内によるとこの神社は、昔は豊前国彦山大権現、紀伊国熊野権現と並び称される「権現さん」だったそうだ。

登山口の発心公園入口 石橋を渡って右折
発心三社大権現の大鳥居 登山口の案内

 この右に発心山登山口の案内が立っているが、一部に危険箇所があるため、現在は自然歩道としての運用は中止されていると注意されている。登山であれば大丈夫と思い、登山口を出発する。すぐに自然歩道発心城コースに入るが、いったん沢に下りて登り返す。

遊歩道の先で沢を渡る(クリックで方向) 遊歩道は荒れている

 沢を左に見ながら高度を上げれば、植林帯の下につけられた自然歩道に出る。従って、現時点では夏目漱石句碑の地点から、東側を通る作業道を少し北へ進み、左へ分岐する自然歩道に入って登山を開始した方が、安全と思われる。

作業道に出る お地蔵様が並ぶ(クリックで別角度)

 そのまま植林帯の下に続く自然歩道を辿れば、右の広場にお地蔵様がたくさん祀られていた。発心城址の案内に従い自然歩道を少し進むと、左右の分岐の前に着く。ここで案内に従い直進方向へ進むと、折り返すようなカーブの基部で、蔵跡まで800mの案内を眺める。

交差点を直進 階段を登る

 発心山への登山道は総じて急な箇所が多く、足下は不安定な岩場がしばらく続く。急な坂を乗り越え、少し平坦な場所へ着けば、ここが3合目と案内されている。なお、この地点から蔵跡までは448mと案内されている。

三合目を通過 丁字路を左折

 自然林を眺めながら進むと、すぐに周囲は植林帯に変わり植生の変化を楽しみながら少しずつ高度を上げる。やがて丁字路へ着き、右下方向へは横岩コースが分岐する。この案内にはこのコースは現在閉鎖中と書かれていた。後でわかったことだが、この横岩コースは平成24年7月の「九州北部豪雨」によりかなり被害を受けており、コースの修復が終わるまで立入が禁止されているそうだ。

平坦な蔵跡 五合目を通過

 ここでは左へ進路を取り、発心城址コースへ向かう。坂を登ると進路は右を向くが、この先の平坦地が蔵跡とのこと。足下に木の根の張り出す場所を通過すれば五合目へ到着、ようやく行程の半分まで来たことになる。これから先は植林帯の下の急登がしばらく続く。

急登が続く 「発心山尾根コース」の案内

 最近の運動不足がたたっているのか、高度を上げるのに苦労する。それでも着実に高度は上がっているようで、立派な「発心山尾根コース」の案内標識を過ごし、相変わらずの植林帯の下に続く急登へ立ち向かう。

更に急登が続く 七合目を通過

 しびれるような急登の先で七合目の案内を過ごし、更に高度を上げれば苔むす岩を越える。この付近で少し坂の傾斜が緩み一安心、足下に岩の続く道を辿れば、再び高度が上がる。やがて頭上に続いていた植林帯が切れ、周囲に緑の自然林が目立ち始めると、本日初めて眺める花はツツジだった。

頭上が自然林に変わる 山頂手前の緑の草原

 そのまま進むと周囲が明るくなり、緑の草原に出る。この付近は山頂手前の肩の部分で、眼下には久留米市内の展望が広がり、胸のすく展望を眺めようとしたら、本日は黄砂と霧とpm2.5の三重奏。展望を得ることはできなかった。

展望地からは黄砂と霧とpm2.5の影響により霞んだ展望が広がっていた

 展望をあきらめて南東方向へ道なりに進むと、二等三角点の置かれた発心山の山頂へ到着した。立っている付近は発心山の主郭(本丸)にあたる部分であると案内されている。下(北)を眺めると林道が続いており、この横には発心城址の案内が置かれている。この案内によれば、発心城は中世を通じて筑後の有力な土豪であった草野氏最後の当主家清(鎮永)が、天正5年(1577)それまでの竹井城にかわる拠点として築城した城である。

発心山山頂 山頂先には作業道が続いていた

 大友方の武将や高良山座主らの攻撃にも耐え、難攻不落を誇る城であったが、天正16年(1588)、家清が肥後国南関において豊臣秀吉の家臣によって謀殺されると、草野氏は滅亡し、この城も廃城となったそうだ。さて、発心山の山頂を踏んだので、一周回りで下山を開始することにした。

夏目漱石の句碑 横岩コース入口(クリックで別角度)

 林道を西へ進むと、すぐに夏目漱石の句碑の案内が立っている。なお、この分岐を引き返せば、先ほどの発心山の山頂へ続いている。更に作業道を西へ進むと、右側のガードレールの先に横岩コースの入口を見つけた。少し荒れ気味の入口であり、一部に危険箇所があるとの注意書きだが、登山道としては良くある感じの道なので、抵抗感はない。

植林帯の下に続く道 岩場を下る

 植林帯の下に続く道を辿り、ルート案内を確認しながら慎重に登山道を進む。岩の目立つ場所を通過すれば、ローブの渡された急な斜面も待っている。日当たりの良い場所では草の茂る所もあるが、元々は整備された自然歩道なので、少し荒れ加減とはいえ、総じて歩きやすい道が続いている。

横岩コースの案内 横岩と石仏

 やがて横岩コースの案内の立つ場所に着くと、ここには多くの石仏が祀られている。この大岩が横岩と呼ばれる場所かも知れないが、苔むす石仏が歴史を感じさせている。涼しげな沢音を聞きながら横岩で小休止を取った後、更に下山を続ける。

山あじさい 横岩打モドシ

 すぐに山あじさいの花を眺め、足下にはやまぶきの群生地を過ごす。少し進むと足下に「横岩打モドシ」と刻まれた石柱を過ごすが、昔からこの道が信仰の道であったという名残であろう。

ロープの渡された道 城跡コースへの分岐

 もうこの先には険しい場所は少なく、快適に歩を進めると、登山時に利用した城址コースへ向かって右上方向へ進路を採る。わずかに高度を上げれば城址コースと合流、この先からは元来た道を引き返す。

城跡コースへ向かう 城跡コース合流点

 足下にアリジゴクの巣が多いことにびっくりしながら下山を続け、登山口の公園まで引き返した。本日は黄砂煙る展望で、眼下に広がる久留米市街の風景を眺めることができなかったことが唯一の心残りである。公園を出発し、発心山の山頂方向を確認、やはり登った後は山頂の位置がよくわかるものである。

発心山山頂

横岩

石仏

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 次の山 鷹取山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 福岡県久留米市 発心山 登山口付近のMAP

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