早池峰山(はやちねさん)岩手県花巻市

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22014年8月4日

河原坊登山口 →1:15→ 頭垢離 →0:45→ 御座走り →0:20→ 打石

 →0:15→ 千丈ヶ岩 →0:30→ 山頂 →0:10→ 小田越分岐 →0:10→

 ハシゴ →0:20→ 5合目 →0:35→ 1合目 →0:25→ 小田越登山口

全歩行時間 4時間45分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 岩手県の登山の3日目は、道の駅「はやちね」で午前5時過ぎに起床、早池峰山へ向けて出発する。本日は8月4日月曜日なので早池峰山の登山口まで車で行くことが出来るが、今年の6月8日〜8月3日までの土日祝日は、時間制限による車両通行止めで、シャトルバスが走っていた。

道の駅「はやちね」を出発 早池峰総合休憩所

 道の駅からは約20分で早池峰山の登山口へ到着、すでに数台の車両が駐車している。トイレ棟を過ごし舗装道に出ると、正面には早池峰総合休憩所があり、ここにもトイレが用意されている。さて、早池峰シャトルバスのバス停「河原の坊」を過ごし、早池峰山の登山口へ着く。昨日の岩手山で登山口を間違えたので、今回はしっかり確認する。

早池峰山登山口 岩上を歩いて沢を渡る

 登山口を出発、山頂までは2.6kmと案内されている。すぐに岩上を歩いて沢を渡り、小石混じりの登山道を進む。足下には早速いろいろな花が咲いており、この山が花の美しい山であることがわかる。左右に背の高い樹林を眺めながら緩やかな坂を登る。堰堤を二つ過ごし、岩の多い道を進み、少し坂を下って沢を渡る。

岩の多い登山道 補助のロープの渡された岩場

 沢渡りの際には、しっかり補助のロープが渡してあるため、滑りやすい岩の上を移動しても、転倒する不安感は無い。それにしても美しい沢が続いており、真夏の登山にもかかわらず、清流沿いに登るため涼しく感じる。

岩場が続く 山頂方面はゴツゴツしている

岩の目立つ登山道

 進行方向の山並みはでこぼこしており、早池峰山の予備知識は皆無だが、火山なのかも知れない。何度か沢を渡っていると、前を歩いていた登山者を追い抜いてしまった。少しずつ歩くペースが上がっているのかも知れない。相変わらず沢沿いに高度を上げ、前方に広がる山頂を眺める。やはり山頂部がでこぼこしているのは間違いないようだ。

岩海 ウスユキソウ?

 やがて前方は岩海状態となり、大岩を超えながら高度を上げる。こんな時には三点確保で登る方が効率的なので、ストックを仕舞って手と足の共同作業で登る。足下にウスユキソウを眺めるが、何度か見たことのある品種なので固有種のハヤチネウスユキソウではないのだろう。はたして本物のハヤチネウスユキソウに出会うことはできるだろうか。それにしても沢沿いにはいろいろな花が咲いている。

水場で給水 頭垢離

中間地点の頭垢離の風景 

 岩海状態はしばらく続き、沢に近いところでペットボトルに水分補給をしておく。この付近が最後の水場の頭垢離(こうべごおのり)と言われる付近で、間もなく進路は沢から離れて右方向へ変わり、岩の多い坂を登ると、踊り場のような尾根へ着いた。山頂部には雲がかかり始め、昨日同様雲の中の山頂を予想する。

山頂には雲がかかり始めた 向かいにそびえる薬師岳(クリックで拡大)

岩だらけの登山道と背後に薬師岳 

 進行方向には岩・岩・岩の岩だらけ、背後を振り向けば、優しい山容の薬師岳が広い裾野を見せている。さあ、山頂目指して尾根道を進む。この先はまさにお花畑で、いろいろな花が咲いている。足下には岩や石が点在しており、ずるっと滑らないように進むのだが、重心が安定せずふらふらしている。

最後の水場から急斜面を登ってきた 岩の急斜面が続く

登山道の周囲はお花畑

 進行方向を眺めている時には感じなかったことだが、登ってきた方向を見下ろすと、坂の傾斜のきついことを今更ながらに思い知らされる。本日はとにかくゆっくり歩きを心がけているため、疲労感なく登っている。一本調子で坂を登っているが、足場を選び、歩きやすい場所を確認しながらの登山はとても新鮮である。

滑りやすいガレ場 大岩下の御座走り

早池峰山登山 御座走りの急斜面と大岩登り 

 やがて大岩の下の御座走りと言われる場所へ到着。登山口から1.8km、山頂までは800mの位置である。この上には大岩があり、岩の上を歩くためのロープも用意されていた。ローブを補助に岩の上を進み、展望のきくところから眼下に広がる風景を見下ろす。ここでは展望よりもこの岩の大きさの方に圧倒されそうだ。

大きな岩の上に向かう(クリックで拡大) 岩上から歩いてきた道を眺める

御座走り上の大岩の風景

 大岩の先から進路は右方向へ変わり、岩場を登っていると、前方に犬の顔のような岩がそびえている。この大岩が打岩(ぶついし)で岩の下へ向かうこともできる。岩の下から大岩を見上げると、やはり大きいことがわかる。打石から山頂迄は700m、打石の場所から元の登山道に戻り高度を上げる。

打石の風景

天狗がぶつかった打石(クリックで別角度) ますます歩きにくくなる

打石とコース最大の急傾斜の風景

千丈ヶ岩(クリックで別角度) 緑がかった色の石

千丈ヶ岩の風景

 この先も岩の道を辿っていると、左方向にはおむすびのような岩がそびえている。この岩は千丈ヶ岩で、もう山頂までは400mに迫っている。周囲には青空が広がっているものの、風が吹いているため涼しく感じる。足下不安定な岩道を慎重に登り、ふと足下に転がる石を眺めてみると、この石は緑かがった色をしており、磨けばヒスイの様な美しい宝石になりそうな気がする。

花の種類が増えてきた

 長く続いた岩場の先には青空が見えており、山頂が近くなったことを感じる。それにしても山頂間近に立っているのに傾斜の急な事にびっくりする。ここで今まで眺めていたウスユキソウとはちがうようなウスユキソウを見つけたが、これは気のせいかも知れない。

急斜面を登ってきたことがわかる 山頂へ向かう急登

 右にハイマツを眺めながら急な坂へ向かっていると、ようやく坂の傾斜が緩み始め、突然という状態で平坦な山頂へ到着した。山頂先には避難小屋が建ち、避難小屋の手前左には早池峰山の祠が祀られ、その手前には一等三角点が埋め込まれている。更に左には朱の早池峰神社が祀られており、特徴的な剣状のモニュメントがあちこちに置かれている。

山頂へ到着(クリックで拡大)

早池峰山に祀られた祠と一等三角点 朱塗りの早池峰神社

早池峰山の山頂風景

 山頂には大岩が無造作に配置され、それ自体が磐座として祀られているかのような存在感である。避難小屋の横からはこれから向かう縦走路が続いており、木道が続いているので、この付近はお花畑かも知れない。のんびり休憩を取ったつもりだが、時刻はまだ午前10時半、昼食を摂るには早いので山頂を出発することにした。

避難小屋 避難小屋の先に続く風景

避難小屋付近から眺める風景

木道の途中から早池峰山を振り返る お花畑(クリックで拡大)

木道から眺めるお花畑の風景

 避難小屋の横から少し下り、鉄製ハシゴを使って木道まで下りる。早池峰山方面を振り返ると青空に映える山頂が美しい。足下に花を観賞しながら進むと、左に門馬コースの分岐を過ごす。案内には門馬へ5.4kmと書かれている。

お地蔵様が祀られている 下山分岐前から山頂方面を振り返る

お花畑

 更に木道を進むと何かが祀られたような場所に着く。岩の上にはお地蔵様が置かれていた。山頂方面は岩の塊のように見えており、手前には背の低いハイマツが群生している。間もなく小田越への分岐へ着き、いよいよ山頂の端から下山を開始する。それにしても早池峰山は岩の山である。

小田越登山口へ右道を撮る 岩道を下る

小田越への分岐付近の風景

踏み固められた道に見える 振り返れば岩峰

 さあ、岩の多い道を下る。眼下を見下ろせば岩だらけで、しかも滑りそうな岩である。足場を選びながら高度を下げていると、二段のハシゴを下る。最初は左右に二組のハシゴだが、下の方は長いハシゴが一組、大人数の登山では渋滞しそうな場所である。

見上げれば急な岩場(クリックで拡大) 二段ハシゴ(クリックで下段のハシゴ)
滑りやすい岩道 登るにしても下るにしても急斜面

 滑りやすい道を下っているが、見通しが良いので下山道が長く麓まで続いていることがわかる。そして反対側にそびえる薬師岳が美しい山容をしていることも間違いない。西には登山時に使用した河原坊コースが見えており、多くの登山者が登っている。

長く続く下山道 向かいに登山時の河原坊コースが見える
五合目の御金蔵 快晴の山頂と登山道

五合目の御金蔵の風景

 間もなく岩の上に四角い岩を積み上げたように見える場所へ到着。この場所は五合目で、小田越まで1.7km、山頂からは1kmの位置である。五合目を出発すると足下に今まで見てきたウスユキソウとは違うような花を見つけた。その後も岩場を慎重に下り、二合目を通過、まだまだ滑りやすい道は続く。

岩場 ウスユキソウ?
相変わらず滑りやすい道 休憩岩

 やがて左右にハイマツが増え、いつも眺めるウスユキソウの群生を過ごすと、ようやく1合目に着いた。モニュメントのような1合目の標識を過ごすと、すぐに頭上は樹林に覆われる。左に三里と掘られた石柱を眺め、わずかに下ると携帯トイレ用のブースを過ごす。

1合目のモニュメント 三里の石柱
木道を下る 小田越へ到着

 更に下れば足下は植生保護のための木道に変わり、やがてもう一方の登山口の小田越へ到着した。時刻は12時半で、当初予想していた下山時刻そのものである。登山口には国定公園早池峰山と小田越登山口と書かれた石碑が左右に建ち、シャトルバスのバス停も置かれていた。

記念写真を撮ってもらった 小田越登山口から眺める早池峰山

 休憩用のベンチに腰掛け、おむすびをほおばりながら薬師岳のガイドを眺めていたら、なんとこの小田越が、薬師岳の登山口であることがわかった。そこで目の前を見ると、確かに薬師岳登山口と書いてある。更に、この付近には駐車場がないこともわかったので、このまま引き続き薬師岳へ登ることにした。

御座走りの大岩

打石

千丈ヶ岩

河原坊コース

ウスユキソウ

早池峰山山頂

山頂から続く道

お花畑

小田越コース

小田越コース5合目付近

 前の山 岩手山 を見る

 次の山 薬師岳 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岩手県花巻市 早池峰山 登山口付近のMAP

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