富士山 富士宮口〜富士スバルラインへ縦走1 富士宮口から富士山頂上浅間神社まで

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富士宮口新五合目 →0:25→ 六合目 →0:45→ 新七合目 →0:40→ 元祖七合目

 →0:35→ 八合目 →0:35→ 九合目 →0:30→ 九合五勺 →0:45→ 富士館

 →0:15→ 剣ヶ峰 →0:35→ 金明水 →0:15→ 山口屋本店

登山時間 5時間20分

山口屋本店 →0:25→ 九合目久須志神社 →0:25→ 八合五勺御来光館

 →0:35→ 元祖室(富士山天拝宮) →0:15→ 下山専用ブルドーザー道出合

 →0:35→ 緊急避難小屋 →0:20→ 七合目公衆トイレ

 →0:25→ 富士山安全指導センター →0:40→ 富士スバルライン五合目

下山時間 3時間40分

全歩行時間 9時間 0分

2011年8月2日

 昨年に引き続きの富士山登山。今回は山口県の山(山と渓谷社)の著者、中島先生と一緒に山頂を目指す。JR山陽新幹線の新岩国駅を午後12時12分に出発、広島駅でのぞみ号に乗り換え名古屋駅へ。名古屋駅からはこだま号に乗り換え、静岡駅で東海道本線へ乗り換える。更に東海道本線の富士駅で身延線へ乗り換え、17時27分に富士宮駅へ到着。結局新岩国駅からは、5時間以上の行程だった。

富士山本宮浅間大社へ参拝

 まず富士宮駅前のホテルにチェックインし、富士山本宮浅間大社へ向かった。全国一千三百余社に及ぶ浅間神社の総本宮の由緒ある神社へ参拝、御祭神は木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやひめのみこと)、配祀は瓊々杵尊(ににぎのみこと)と大山祇神(おおやまつみのかみ)、とても豪華な神社で安産祈願などをした。

拝殿 信玄桜

 神社横からは、富士山の雪解け水が伏流水となり毎秒3.6kl湧出、水温は一年を通して13℃でほぼ一定と案内されている。ホテルに歩いて戻る間にB級グルメで有名な富士宮焼きそばの店を探し、「お食事処岩市」という店の中に入ると先客が3人いた。早速富士宮焼きそばを注文、何が名物なのかよく解らないままに食べた。

湧玉池

湧玉池の風景

 後で調べると、富士宮焼きそば専用の麺で、油かすを使用し、仕上げに削り節をふりかけたものである。定食なのでおむすびが1個ついており、これにトンカツを追加したら食べきれなかった。コンビニで明日持って行く材料などを購入。水分はお茶等合計3リッターである。

富士宮焼きそば

2011年8月4日

 翌日午前5時半にタクシーに乗り込み、富士宮駅前のホテルを出発、天候については、前日まで雨模様と言うことで、全く諦めていた。また、JR富士宮駅付近は曇りで、やはり今日は雨かも知れないと、諦めながら外を眺めていたら、富士宮口五合目に着く頃には、天候回復、前回同様山頂に設置された施設までしっかりと登山口から眺めることができた。

富士宮口五合目 五合目から山頂の施設が見える

富士宮口五合目から眺める展望

 富士宮口五合目にて周囲を見晴らす。今回も快晴の空の下を歩けることに感謝、1960年9月、外国人として初めて富士山表口登山道より登山をした、ラザフォード・オールコックの富士登山記念碑を眺めて登山開始、私にとっては二度目の富士山登山である。

富士登山記念碑 標高2400m

 標高2400mの案内を眺めて階段を登る。すぐ富士山富士宮口五合目公衆トイレを過ごす。前回も感じたことだが、富士山登山では要所にトイレが配置されており、山小屋には水分や食事も用意されている。服装さえ注意すれば、大した用意も必要なしに登山をすることができる素晴らしい環境である。

いよいよ登山開始 緩やかな坂道を進む

 足下に溶岩特有のごつごつした岩道を登れば、背後に富士宮口五合目登山口、その先には澄んだ青空が広がっている。眼下には富士宮の市街地までも見えており、前回に比べても格段に視界が開けているように感じる。丁度朝日に向かうように進むので、少々逆光気味の道を進む。

市街地が見えそう 雲海荘

 やがて標高2500mの六合目に到着、登山口からは約20分の行程である。ここには雲海荘と宝永山荘の山小屋が置かれている。この山小屋には自動販売機があり、ペットボトルのジュースは300円で販売されていた。この先の案内にはこの六合目から山頂までは3.8km、240分と案内されており、ここから4時間で山頂に着くようだ。

岩の道を進む 宝永山荘の屋根

 右にトイレを過ごし、岩の道を登る。少し登って背後を振り返れば、宝永山荘の屋根が白くまぶしい。滑りやすい岩の道を進み、東を眺めれば宝永山が目線よりも高いことがわかる。進行方向を見上げれば、次の新七合目御来光山荘が見えているが、まだまだ先は長い。ごつごつした岩の道を進み、足下に注意すればかわいい花も咲いている。但し、昨年眺めた美しいピンクの花は全く咲いていないことに気づく。

宝永山 ただいま休憩中

 眼下を見下ろせば、雲が少しずつ広がり、麓を見晴らすと視界は遮られている。雲は少しずつ上昇しているような気もする。平日なので登山者は分散されているみたいで、それぞれ思い思いの場所にて小休止を取っている。この自由な感じがとても富士山に似合っているように感じるのは私だけだろうか。

雲は眼下に広がる 溶岩の壁を眺めながら進む

 既に雲は視線の下に広がり、まるで飛行機から眺めているのと同じように見える。登山道に渡されたロープを進むと、赤茶けた溶岩の壁が現れる。ガレた岩道を用心しながら進んでいると、次の山小屋が見えてきた。背後は青空でとても気持ちの良い風景が広がり、東の宝永山は丁度目線の高さと同じに見えてきた。岩道を踏ん張り、階段を登れば新七合目の御来光山荘へ到着。標高は2780m、登山口からは380mの高度を稼いでおり、六合目からは時間にして約50分の行程である。

岩の点在する道が続く 御来光山荘

御来光山荘から眺める展望

 小休止の後、新七合目を出発、眼下を見下ろせば、大きな雲が上昇気流に乗って我々の方へ向かっている。進行方向には、やはりごつごつした岩が足下に続き、滑りやすいので歩き難いことこの上ない。次の元祖七合目小屋が近くに見えてくると、残り300mの案内が足下に置かれていることに気がついた。しかし元祖七合目にはまだまだ時間が掛かりそうだ。

雲が上昇している 白く大きな岩

 登山道の壁面に溶岩が無造作に配置され、その周囲には赤茶けた溶岩道が青い空に映えている。目の前には当然のごとく赤茶けた火山岩が転がっているのだが、その中にひときわ大きな白い岩が横たわっている。この付近だけ岩の種類が違うのかも知れない。再び溶岩の点在する歩きにくい道を迂回しながら高度を上げ、赤茶けた溶岩壁を眺めながらジグザグな道を進む。

溶岩の壁と岩道が続く 元祖七合目

 やがて標高3000m地点を通過、自身通算4回目の3000m超えであるが、高山病にも悩まされず、これほど快適な登山は初めてである。急な坂を踏ん張り、ブルドーザー道を通過、階段を登れば表口七合目、標高3010mの山口山荘へ到着した。頭上を見上げれば次の山荘が見えており、その横には鳥居も確認、あそこまで行けば浅間大社奥宮の境内である。

岩の点在する道 溶岩の露出した道

 山口山荘を出発、天候不安定は依然続いており、青空が出たと思ったら、すぐに霧の中に入る。丁度雲の間を縫って歩いているようだ。登山道はやや単調となり、最初に感激していた岩道は、歩きにくいので苦痛にも感じ始めた。ただし、ゆっくり歩いていれば少しずつ高度は上がって行くものである。やがて溶岩の露出した道が現れた。登山道にはロープが張ってあるので、疲れた際にはロープを伝って登ることもできる。

溶岩の間を縫って進む 八合目

 大岩の下に清水の湧き出る場所を見つけた。とても冷たい水を感じて少し元気を取り戻し、足下に咲く花を眺める余裕も出てきた。大きな岩の間を縫うように進めば、八合目まで200mの案内を通過、頭上を見上げれば八合目小屋が晴れた空の下に見えてきた。小屋下からは溶岩道をジグザグに進み、間もなく富士山診療所の併設された表口八合目宿泊所、御来光拝観所の池田館へ到着した。標高は3250m、この場所からは奥宮境内地であり、大きな鳥居が立っている。

御来光拝観所の池田館 朽ちた木の間を通る

 相変わらず滑りやすい道を進むと、朽ちた木が登山道の左右に立っており、この木には、お賽銭のように硬貨が埋め込まれている。もしかすると古い鳥居のなごりなのかも知れない。標高3300mを過ぎたこの付近で、私の身体に異変が現れた。突然めまいがし、頭が痛くなり気が遠くなり掛けた。一瞬にして高山病にかかったみたいだ。

万年雪山荘 九合目を出発

 やがて九合目まで200mの案内を通過、岩のごろごろする道を進み、階段を登れば富士山表口九合目、標高3460mの万年雪山荘へ到着した。ここまで来れば缶コーヒーも400円、この高さで飲むコーヒーは最高だろうが、頭がいたい。この地点の温度は17℃、前回九合五勺で19℃だったので、今日は少し寒いようだ。小屋の先に立つ大きな鳥居の下で小休止、周囲に広がる風景を楽しんだ。目線の先には大きな雲が青空の下に映えている。

大きな白い岩 雪渓

 表口九合目を過ぎると高山病のため、歩く速度が極端に遅くなってきた。赤茶けた岩の上に大きな白い岩が横たわり、とても印象的な風景である。もう少し高度を上げて右方向を見下ろせば、雪渓が広がっている。豪快な雪渓に感激、しばらく眼下を見下ろす。登山道は岩の間に続き、九合五勺までは残り200mと案内されている。

胸突山荘 標高3000m超で起きる現象

 やがて周囲はガスに包まれ、ガスの晴れないまま歩き続ければ、標高3590mの表口九合五勺の胸突山荘へ到着、ここでは金剛杖の焼印を待つ人が列をなしている。もう山頂までは残り550m、約30分の行程と案内されているが、大勢の女子高生のグループが出発したので山頂方面は渋滞気味となっている。そこで食事も兼ねて大休止を取ることにした。持ってきた行動食や飴を広げてみるとぱんぱんに膨らんでいる。これが標高3000m超で起きる現象である。

登山ツアー 霧に包まれた山頂

 約30分の休憩の後、山腹につけられた登山道を進む。ごつごつした岩の道を進み、進行方向を眺めれば、山頂は霧に包まれている。やがて坂の傾斜がきつくなり、足を上げるのもおっくうになる。登山道自体も狭くなるので小規模ながら渋滞が発生、しかしこの渋滞はすぐに終わり、山頂まで残り200mを過ぎると、右に大きな岩壁が見えてくる。最後の坂を踏ん張ると木製の鳥居を通過、すぐに平坦な富士山山頂に到着した。

頂上浅間大社奥宮

 山頂にはやはりたくさんの登山者がおり、多くの人が頂上浅間大社奥宮の鳥居の前で記念撮影をしている。すぐに奥宮へ参拝、安産祈願をし、安産と福寿と長寿のお守り、しゃもじと御朱印を頂いた。奥宮から外に出ると、強い雨が降り始めていたので、カッパを着用し万全の体勢を取る。

富士山登山 後半へ続く

湧玉池

八合目

九合目手前

万年雪山荘

万年雪

九合五勺先

 前の山 女亀山 を見る

 次の山 富士山 剣ヶ峰〜御来光など を見る

歩いた足跡  富士宮口五合目〜山頂 
         山頂〜富士スバルライン五合目 

登山口周辺の地図はこちら 静岡県富士宮市・山梨県富士吉田市 登山口付近のMAP

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