トップに戻る 2023年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順
フェリーくにがは9時半に出港だが船内での休憩用スペースを確保するため、早めに乗船口に並び、窓側のスペースを確保。しかしながら島に着くまでしっかり晴れていたのでほとんど展望デッキに座っていた。デッキからは特徴的な形をしたメテオプラザが目の前に見えていた。青空の下、定刻にフェリーくにがは七類港を出港、いよいよ隠岐へ向かう旅が始まる。風波により浸食されたリアス式海岸を眺めることができるのは、この船に乗ったときだけで、旅の最初から贅沢な風景に出会うことができた。
デッキに座り北を眺めていたら左前方に島が見えてきた。この島が最初に上陸する予定の知夫村知夫里島で、奥にそびえている山がアカハゲ山だろう。島の前を通っているのは隠岐汽船のフェリーで、境港へ向かうしらしまだ。次第に来居港が近くなり、アカハゲ山の展望台もはっきりしていた。ここで北西に見えている西ノ島の山に雲が懸かっていた。この山は標高452mの焼火山で、やはり高い山である事が分かる。
11時半に来居港に下り立ち、レンタカーの事務所の場所について観光協会に聞くと、隣というので隣の建物を探すが何も無い。観光協会まで引き返すとなんと観光協会の横だった。11時半に来居港に到着し、レンタカーを借りて出発しようとすると12時前になっていた。えらいロスタイムである。知夫里島を反時計回りに進み、古海集落を通過しウグイガ崎展望所まで行こうとしたが、展望所へ向かう途中から草が茂っており、放牧地なので足を踏み入れる勇気が無くなった。
さて、いよいよ最初の登山開始でアカハゲ山へ向かう。山頂まで鋪装道歩きなので牛の糞さえ踏まなければ何も問題は無い。すぐに来居港への分岐を左に見送り緩やかな傾斜の坂を進む。道の横には放牧された牛が寝転んでおり、牛を刺激しないよう淡々と進む。牛はみんな私の方を向いており、予期せぬ珍客に戸惑っているように見える。
西ノ島方面は奥に行くほど雲に霞みがちで、幻想的な展望が素晴らしい。少しずつ高度が上がり、島の風景がはっきりしてくると、実に多くの牛が放牧されていることに気づく。道の横には牛の水場も用意されており、自由に歩くことのできる放牧地で美味しい肉牛になるのだろう。
風の強い場所に差し掛かると烏が周囲を飛び回っており、なかなか騒がしい。牛の大群に出会い、進行を妨げられるかと思ったが、自然に牛が道を空けてくれるのでなにも心配はいらなかった。6月最初なので卯の花が満開で美しい。
分岐を左折しアカハゲ山へ向かう。左右に木の柵を眺めながらのんびり坂を登ればすぐに二階建ての展望台の建つアカハゲ山の山頂に着いた。山頂手前には大きな一等三角点が置かれていた。
少し西へ移動し、ベンチに腰掛けて周囲の展望を眺めてみる。左と中央に西ノ島、右に中ノ島の海士町が見えている。後ほど登る予定の中ノ島の家督山は少し霞んでいた。このアカハゲ山にも雲が迫っており、島の最高峰は雲の中に包み込まれそうだ。
二階建ての展望所へ移動し周囲の展望を眺めてみた。やはり周囲に雲が迫っており、西ノ島も中ノ島も雲の中に包まれそうになっていた、山頂を踏んだので元来た道を引き返しウグイガ展望所手前の駐車地まで戻る。
明るい道を戻る途中に雲に包まれた焼火山、その右にそびえる家督山を眺めることができた。無事駐車地まで引き返し次に向かうのは国の名勝、天然記念物に指定されている隠岐知夫赤壁(おきちぶせきへき)である。
アカハゲ山の分岐を直進し、次の分岐を赤壁の案内に従い右折する。そのまま案内に従い進むと、突き当たりが赤壁の駐車場である。駐車場から遊歩道を進むと目の前に赤壁が現れた。青い海に青い空、緑の草原の下に切り取られたような赤い断崖、これが赤壁である。青と緑と赤のコントラストが美しい。しばらく絶景を眺めて次の目的地へ向かう。
隠岐知夫赤壁
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