羊蹄山・後方羊蹄山(ようていざん・しりべしやま)北海道真狩村

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2019年7月31日
駐車地 →0:15→ 登山口 →0:15→ 1合目 →0:45→ 3合目 →1:10→ 5合目

 →1:00→ 7合目 →1:00→ 9合目 →0:30→ お鉢出合 →0:50→ 山頂

 →0:50→ お鉢出合 →0:30→ 9合目 →0:45→ 7合目 →0:50→ 5合目

 →0:50→ 3合目 →0:45→ 1合目 →0:15→ 登山口 →0:15 →駐車地

全歩行時間 6時間45分
登山行程図(地図をクリックすると拡大)
 北海道での登山最終日は真狩村の羊蹄山へ向かう。羊蹄山の真狩登山口へ着くと前方に見えるはずの羊蹄山は雲の中に隠れていた。今日は雨の中の登山を覚悟し、最初からカッパを着て登山をする。登山者専用駐車場に車を置き4時50分に登山開始、前には二人の登山者が登山口へ向かっていた。
羊蹄山真狩ルート案内図 羊蹄山登山口

 真狩ルートの案内を確認し、登山口へ到着。登山道脇にはあじさいが咲いており、その先には整備された登山道が続いている。横木の渡された道を辿り一気に高度を上げる。この先には左右に笹が茂り少し進むと1合目に到着した。羊蹄山登山ではこのように合目毎に案内が置かれているのでとても励みになる。

登山口に咲くあじさい 笹と樹林の道
1合目 南の展望所分岐

 足下は滑り易いので注意しながら進み、間もなく南の展望所への分岐を過ごす。左右に笹を見ながら進むと2合目を通過、更に進むと2合目半の案内も置かれていた。この辺りは登山最初なので案内を通過するだけで安心感が広がる。更に笹を左右に見ながら進むと眼下を見晴らす位置に立つが、周囲は霧に覆われ何も見えない。

2合目 霧で展望は無い

 3合目を通過し 足下に黄色い花を多く見る。周囲の状況が解らないまま順調に高度を上げていると4合目を通過、いっそう霧が深まった感じである。木の根の張り出す道を辿り、足下に岩が増えてくると5合目に着いた。霧により周囲に状況はさっぱり解らない。登山開始からこの地点までは2時間20分、時刻は7時10分である。

3合目 黄色の花
4合目 5合目

 アザミ、白や黄色の花などを眺めながら登山道を辿る。旭岳や十勝岳など急登の山に比べると格段に歩きやすい登山道である。間もなく6合目を通過、この辺りではもう全行程の半分以上の位置に居ると思い込んでいた。周囲には同じような風景が続き、淡々と歩いていればすぐに7合目を通過、相変わらず周囲には霧が立ちこめている。

足下に咲く花 6合目
7合目 溶岩のような道
 足下には火山特有の赤茶けた道が続き、折からの霧に濡れて滑り易くなっている。溶岩のような岩を踏みしめ更に高度を上げる。山腹につけられた道の上で8合目を通過、時刻は8時45分、登山開始からまだ3時間足らずである。すぐに大岩の右側を通過、この辺りから登山道に沢山の花を眺める。いわゆる花畑状態である。
8合目 花畑
8合目からは花が多く咲いている

 周囲に展望が得られない分、足下に咲く花が美しい。霧に濡れる花を観賞しながらゆっくり進む。実に多くの種類の花を観賞しながらゆっくり進むと、山小屋分岐の9合目へ着いた。もう山頂が手前なのだとこの付近で安堵感が広がった。背後から追ってきた登山者達がここで追いついたが、このグループは山小屋へ向かった。

9合目 山小屋分岐 山頂への案内
コオニユリ チングルマ

 さて、頂上へ向かってもうひとがんばりと思い九合目を出発。すぐに展望の広がりそうな場所に出たが、何も見えなかった。山頂への案内に従い尾根のような道を進む。コオニユリ、チングルマなどを眺め、ガレ場を滑らないよう歩いていると、女性二人のグループと出会った。ここで二人より「頑張ってください」と言われた。ん、九合目を過ごしてもう山頂はわずかの位置と思っていたのでこの言葉は謎の言葉に聞こえた。

相変わらず霧が深い 山頂へ岩場経由をとる

 間もなくお鉢の端にようなところへ着き、ここが山頂かとも思っていると、右が岩場経由、左は旧山小屋跡経由で山頂まで続いているようだ。時刻は丁度10時で登山開始から5時間10分、標準登山時間はここまで4時間20分なので50分遅い状況である。強風吹き荒れる尾根なので右コースか左コースか迷ったが、山頂まで近いコースをとるため右の岩場コースをとる。

リンドウ 強風の中、山頂へ向かう

 登山途中の合目表示は一体何だったのだろうかと、疑問がわく。山頂まで時間がかかることが解ったので、ここで体勢を整えて水分補給、本日も水分は4.5リッターを用意している。

ケルン 霧が深い

 さて登山を再開、途中でケルンを過ごすが周囲は霧に包まれて視界不良、帰り道を確認しながら慎重に進む。とにかく周りが見えないため、自分がどこに居るのかさっぱり解らない。足下に続く踏み跡を辿り、時折現れる白い目印に安心感が広がる。

目印が頼り 足場のない岩場へ向かう
 やがて岩場に入ると目印だけが頼りとなる。前方がほとんど見えない状況で、絶壁を越える場所に着いた。本当は巻き道があり、帰りは正しい道を採ったのだが、ここではまっすぐ行かないと、霧のため道を外しそうな予感がしたため、絶壁上部の岩に手を掛けて強引に両手だけの力で岩場を通過した。
岩場を振り返る 正しい道を歩む

 この先で夫婦の登山者と出会い、山頂まで道の状況を尋ねると、この先は安全に進むことができると話された。これで少々安心して進むが、やはり巻き道を無視して進んでいた。次に出会った登山者より、岩場の下に絶対に安全な巻き道があるので、慎重に探しながら進むと良いと教えられた。この言葉通り、落ち着いて下を眺めれば、なんと安全な巻き道を見つけることができた。

岩場が続く

そのまま進むがいつまで経っても山頂が現れない。山頂を過ごしてしまったのかと不安になり、GPSを確認するともう間近になっていた。ここで尾根に出たときに見たのと同じような標識が立っており、右は真狩下山で岩場経由、左は京極下山とひらふ下山、下には喜茂別下山と案内されていた。周囲は霧に包まれ何も見えない状況で、山頂への案内もない。

下山案内に出会う かすかに棒のような物が見えた

 そこで周囲に目をこらして上を見ると、霧の中にかすかに棒が見えた。なんとこれが山頂のようだ。岩場を登れば強風吹き荒れる羊蹄山の山頂へ到着。山頂で記念撮影をしたいところだが、強風のため一脚も三脚も使えない。あきらめて帰ろうとしたとき、登山者が山頂に着いたので、写真を撮っていただいた。山頂到着時間は丁度11時、なんと6時間10分を掛けての山頂到着である。

苦労して着いた羊蹄山山頂 写真を撮っていただいた

 下山は巻き道をしっかり確認しながら落ち着いて引き返す。この途中でかなり下から登ってくる女性二人に出会った。お話を聞くと、この二人はすでに羊蹄山の山頂に着いており、下山の最中とのこと。下から登ってきたので、他のルートから合流したのかと思った。この二人は変な道を選びながら進むので、心配になり、この先道案内をしながら下山を続けた。

帰りは花を楽しむ余裕ができた
霧は相変わらず深い 目印のケルンに到着

 目印を確認しながらケルンの所まで案内してこの二人と別れ、この先からは故障している足をかばい、牛歩の如くゆっくり下山。登山口に着いたのは16時、山頂から5時間近くをかけて下りることができた。近くの真狩温泉に入り暖まっていると、目の前に羊蹄山が見えた。ところがいつまで経っても山頂部は隠れたままだった。

登山口に着く頃には晴れていた 羊蹄山は雲の中
羊蹄山山頂
羊蹄山に咲く花

 前の山 十勝岳 を見る

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歩いた足跡  
登山口周辺の地図はこちら 北海道真狩村 羊蹄山   登山口付近のMAP
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