山寺 宝珠山立石寺(やまでら ほうじゅさんりっしゃくじ)山形県山形市

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2012年8月6日

JR山寺駅 →0:15→ 山寺登山口 →0:25→ 奥の院

 →0:10→ 五大堂 →0:30→ JR山寺駅

全歩行時間 1時間20分

 湯殿山の次は山寺宝珠山立石寺を目指す。山形市まで戻り山寺への案内に従い県道を進む。ほとんど予備知識無しの山旅なのでとても楽しい山歩きである。とりあえず最初に向かうのはJR山寺駅。この駅は、以前NHKで放映されていた関口知宏氏の「列島縦断鉄道20000km乗りつくしの旅」で初めて見た。その際に、いつか行ってみたいと思っていた駅のひとつである。駅前の駐車場に車を置き、駐車料金を尋ねると食事をすれば無料とのこと。時刻は11時13分なので早めに昼食を摂ることにした。

JR山寺駅 駅の2階に見晴台がある 食事場所

 食堂に入った途端に雷雨。すごい雷の音と強烈な雨に、今日の山寺は入口を手前に断念した。昼食は、この地区で有名な蕎麦を楽しむためそば定食を注文。しばらく雷雨を眺める。それにしてもすごい雨、久しぶりに眺める雨である。

そば定食 外は雷雨

麓のJR山寺駅から眺める山寺の風景

 その間に注文の定食がきた。内容はざるそば・天ぷら・混ぜご飯・酢の物・漬け物・みそ汁・そば湯と、欲しい物は全てある。いつもよりゆっくり頂き、美味しい昼食が頂けることに感謝。今日までまともな昼食があっただろうか。そういえば朝食も今日が初めてまともだった。

雨の中 橋を渡る 山寺日枝神社登山口

 昼食が終わる頃には青空が見えてきたので山寺に感謝、山寺へ向かって歩き始めるともう一度雨が降ってきた。そこで、荷物を軽量化し、傘を差して参拝することにした。赤い橋を渡りながら前方を眺めると、やはり雨。今日はずぶぬれになることを覚悟する。

少し先の山寺入口 立石寺の根本中堂

 赤い橋の先を右折、少し進むが山寺への登山口が分からない。ふと左手を眺めると山寺日枝神社登山口」とある。しかし、この入口は山寺の正規の入口ではなく、もう少し進むと立派な石段の続く山寺の入口へ着く。石段を登り、重要文化財に指定されている立石寺の根本中堂へ参拝。いやいやすごい人出である。今日は月曜日なのに人の多さにびっくりした。夏休みなので子供達の姿も多いが、それ以上に目立つのは高齢者。みんな元気である。根本中堂を出発し、山寺の登山口へ向かう。

根本中堂へ参拝 ころり阿弥陀如来

 途中で芭蕉の句碑と清和天皇の御宝塔を眺める。右に日枝神社を過ごし、左には芭蕉と芭蕉に付き添って立石寺に来た曽良の像が建立されている。右に宝物館を過ごせば、この先には念仏堂がある。念仏堂に祀られている阿弥陀如来は「ころり阿弥陀如来」と言われており、案内にはそれぞれの人の寿命が来ると、長患いすることなく、苦しむことなく極楽浄土にお迎えくださる阿弥陀如来として昔から信仰されているそうだ。もうこんな事を考えなければならない年齢になっていることに愕然とするが、熱心にお祈りをする。ころりとゆきますように。

山寺登山口 石段

 もう少し進むと登山口の山門に到着。いよいよ山寺への参拝を始める。山門を潜って入山料の300円を支払い、石段へ向かう。この石段は奥の院まで合計1015段あり、昔から一段、二段と登る事により、私たちの煩悩が消滅すると信仰されている。私も一歩一歩煩悩を落としながら石段へ向かう。

岩壁 平安期の磨崖仏

 頭上を見上げれば、すごい岩壁が迫っておりとても荒々しい感じがする。間もなく左に平安期の磨崖仏を過ごし、もう少し進むと最初の見所のせみ塚へ着く。有名な「閑かさや岩にしみ入る蝉の声」の句をしたためた短冊を、この地に埋めて石の塚をたてたものである。空を見れば雷雨は収まり、青空が顔を出している。

せみ塚 阿弥陀様に見える弥陀洞

 新緑の中にたたずむせみ塚を過ごし、更に石段を登る。この先には弥陀洞があり、下から眺めると阿弥陀様に見えるから不思議だ。弥陀洞を過ごすと山寺での見所のひとつ、仁王門が待っている。下から眺めると仁王門の左右の樹木はまるで紅葉したかのような色に染まっている。なんと素晴らしい風景であり、雨上がりの本日の美しさは例えようもない。

仁王門 晴れてきた

 仁王門を越える付近から夏の日差しが戻ってきた。とても暑い。上には観明院が建ち、左に向かえば、納経堂への近道だが、まずは奥の院へと向かって直進する。上の段には性相院、更に金乗院と続くようだが、売店のジュースが気になる。中性院を過ごせばもう奥の院まではわずか。少し石段を登ると平坦地に着き、この上の右側が奥の院。

奥の院手前 鐘楼

 石段を登り、右に鐘楼堂を過ごせば、立石寺奥の院である。由緒ある奥の院へ参拝、ここで御朱印を頂こうとしたが、奥の院では御朱印帳のみへの記帳と言うことなので断念。社務所から眼下を見下ろせば素晴らしい展望が広がっている。この展望だけでも奥の院へ来た価値がある。しばらく展望を楽しんだ後、国宝の三重の塔のある華蔵院へ向かう。

山寺 奥の院 華蔵院

 下の広場へ下りて右方向へ向かえば、すぐに華蔵院へ着く。本堂から背後を振り向けば、自然岩の展示館の中に納められた三重の塔を眺めることができた。華蔵院にて御朱印を頂き、立石寺の散策も一段落。この先は納経堂・開山堂へ向かって性相院の分岐を右に採る。

国宝三重の塔の安置された岩窟 修行の岩場

 足下には石畳が整然と敷かれ、気持ちの良い参道である。修行の岩場の案内に従い、正面の岩を眺める。釈迦ヶ峰と言う岩場はとてもすごい場所で、その横には釈迦堂と呼ばれるお堂が建立されている。いったいどのようにしてお堂を建てたのだろうか。

左 納経堂 右 開山堂 五大堂へ向かう石段

 さて、そのまま平坦な道を進むと、正面左に納経堂と開山堂が見えてきた。開山堂は立石寺を開いた慈覚大師のお堂で、大師の木造の尊像が安置されている。左側の岩の上に建つ赤い小さなお堂がお経を納める納経堂で、この山内で最も古い建物とのこと。この真下には慈覚大師が眠る入定窟があるそうだ。

五大堂内部 五大堂から境内を眺める

五大堂から眺める展望

 開山堂の右へ続く急階段を登ると階段上の右には、五大明王を祀って天下太平を祈る道場の五大堂が建っている。この五大堂は山寺随一の展望台との説明の通り、山寺の境内から眼下に広がる街並みまでをぐるりと見回すことができる。素晴らしいという言葉以外に言葉が見つからない。眼下にはJR山寺駅を確認、その横には食事をしたお店、借りている車まで眺めることができた。

眼下に広がる展望 開山堂と五大堂

 五大堂より周囲に広がる展望を眺めたので、もう坂を下るだけ。登山口まで引き返して周辺散策をする。おみやげ物屋で目立ったのはやはりこんにゃくである。駐車場まで戻る間に山寺の五大堂を下から確認、なんと高い場所にあるものだ。また、JR山寺駅の展望台からも五大堂はよく見える。展望台にて周囲に広がる風景を眺めた後、JR山寺駅前を出発、山形駅前にてレンタカーを返却し17時5分のやまびこに乗りこむ。

麓から眺める山寺の風景 山形駅前へ

 指定の時間に1時間程度余裕があったので、駅の食堂にて山かけそばを頂いた。暑い時期に暑いそば、山形新幹線に乗っても汗は噴き出る。ビールを3本飲みながら、山形滞在中の出来事を思い出す。初めての東北山形旅行は、楽しいことばかりだった。

山形最後は山かけそば 山形新幹線へ

 

麓から眺める山寺

岩壁

せみ塚

仁王門

納経堂 開山堂 五大堂

山寺の境内

JR山寺駅の風景

山寺 奥の院

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登山口周辺の地図はこちら 山形県山形市 山寺 宝珠山立石寺 登山口付近のMAP

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