神ノ上山・和気富士周回(こうのうえやま・わけふじ)岡山県和気町 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
トップに戻る 2013年に登った山リストへ戻る 山名アイウエオ順 2013年12月28日 和気中学校 →0:15→ 分岐 →0:20→ 馬の背 →0:15→ 神ノ上山 →0:30→ 奥の峰 →0:20→ 涸沢峰 →0:50→ 和気富士 →0:15→ 和気富士登山口 →0:30→ 和気中学校 全歩行時間 3時間15分 2013年最後の登山は、岡山県百名山の著者、中島先生のご案内により、岡山県和気町の神ノ上山から和気富士への縦走をする。岩国市を午前7時過ぎに出発し、岩国インターへから和気インターへ。結局途中で一度も休むことなく和気インターまで進み、山陽自動車道を下りる。
今回の登山口は、岡山県百名山に記載の和気中学校。当日は冬休みの日曜日で、学校行事のないことを確認し、校門の手前にある駐車場へ車を置かせて頂いた。登山準備の後、校門左に続く道に入り、道なりに舗装道を進むと未舗装道に変わる。
すぐに現れる分岐は左の道を採り、右に墓地を過ごすと六地蔵が迎えてくれる。更に未舗装道を進むと、イノシシ除けの柵が現れるので鍵を開けて入る。この奥にも同様の柵があるので再度鍵を開けて中に入る。頭上を覆う樹林は自然林に変わり、青空が覗いているのでとてもさわやかな気分である。但し、年末の登山なので吹く風はとても冷たい。
間もなく左右の分岐が現れ、右はエボシ岩・鷲ノ巣岩(白岩様)、左は山の学校経由で七曲・頂上と案内されている。もう少し先の案内には鷲ノ巣岩700m、和気富士4.8kmと具体的な距離数が書いてある。そこで今回は、分岐を左折するコースを採ることにした。
案内には神ノ上山の山頂を踏んで竜王山経由の安養寺へ下るコースが2.5時間、和気鵜飼谷温泉へ3時間、和気富士まで縦走すると4.5時間と書かれている。従って、今回は一周回りで4.5時間コースを採ることになる。落ち葉の堆積する緩やかな道を進むと間もなく七曲と案内される場所へ着く。
この先から急な傾斜の岩場が始まり、足場を確認しながら慎重に登る。急な斜面はジグザグを描きながら高度を上げる。途中には大岩なども観賞、石組みの跡も見つけることができた。背後に少しずつ展望が広がり始めると、左右に背の低いシダが茂ってくる。
間もなく尾根へ着くが、更に岩場歩きは続く。背後には端正な山容の竜王山がそびえ、周囲を見回せば、雪が降り始めている。やがて馬の背と案内される場所を通過、ミニゴジラの背中のようなごつごつした岩場を進むと鷲ノ巣岩クライミング場(白岩様)と書かれた案内が木に掛けられている。案内に従い主路から右へ続く分岐に入ると岩場に出る。眼下には急傾斜が続いており、クライミングの練習場となっているのだろう。
鷹の巣ロッククライミング場 鷲ノ巣岩から登山道に戻り、樹林の下を進むと右に金剛寺跡の石組みが見えてくる。この先で菖蒲池方面を散策した。そのまま平坦な道を進んでいると、石組みが多くびっくりする。そのまま山頂へ向かう場合には、高みを目指して進むと良いが、次第にシダが目立ち始めるので、左方向へ迂回しないと難渋するはずである。
そこで、菖蒲池の分岐からは、案内に従い左折する。そのまま明確な登山道を進むと左に竜王山・和気富士への縦走路が見えてくる。こちらの方面には、神ノ上山の山頂を踏んだ後、向かうことにする。そのまま緩やかな傾斜の道を辿ればまもなく三等三角点の置かれた神ノ上山の山頂へ到着、 山頂の右には荒廃した小屋が建っていた。 神ノ上山山頂 神ノ上山から眺める風景 さて、広く平坦な山頂からは、東に吉田駅方面、その先に兵庫県赤穂市の山脈が広がっている。北に目をやれば、眼下に集落が並び、遠く中国山地には那岐山がそびえている。真冬の山頂には冷たい風が吹いており、恒例の記念撮影の後、服を着て周囲を散策。山頂手前には登山ノートがあったので、名前のみを記入しておいた。時刻は丁度12時だが、風のないところまで移動して昼食を摂ることにした。 眼下に広がる展望 山頂を出発、先ほどの 縦走路の分岐まで引き返し、竜王山・和気富士方面へ向かって分岐を右折する。少し坂を下って沢を越えると間もなく進路は右方向へ変わる。頭上を樹林が覆っている場所まで移動し、風の弱い所を選んで昼食を摂る。用意した昼食は、おむすび2個にカップヌードルだが、本日はとても寒く、全くからだが温まらない。そこで昼食後は服を着たまま歩くことにした。
縦走を再開すると、途中では20名以上の団体と出合い、このコースが地域の皆様に愛されていることが良く分かった。坂を下って平坦な鞍部を進む。背後を振り返れば、北に神ノ上山の双耳峰の岩山がそびえており、進行方向には奥の峰が一際高い山容を見せている。西にも岩場が見えており、こちらは午前中に歩いた稜線と思われる。
奥の峰の風景 間もなく奥の峰の手前ピークに立ち南を眺めると、眼下には宗堂池が美しい湖面を見せており、その先には和気の街並みが続いている。間もなく奥の峰を通過、この先の分岐を直進すれば和気鵜飼谷温泉方面だが、和気アルプス縦走路は分岐を左折である 。
和気アルプスジャンダルム(前衛峰)の下山風景 少し坂を下ると午前中に歩いた稜線が西へ続いており、険しい岩場が一望となっている。さて、足下を確認しながら急な岩場を下ると、一気に高度が下がるので とてもおもしろい。
竜王山分岐の涸沢峰から眺める風景 間もなく鞍部を通過し、登り返すと竜王山への分岐するピークへ着く。このピークは涸沢峰と案内されており、周囲を見回せば、南東に端正な竜王山が続き、南西には穂高山、北には先ほどまで立っていた奥ノ峰、更に奥には神ノ上山が三角錐の山容を見せている。
ここで竜王山を経由して由加神社へ下れば、早めに登山口へ着くが、ここでは一周回りで和気富士を目指すことにした。涸沢峰を出発、進路を南西方面へ採る。足下には柱状節理による波状の岩が続き、とても印象的な風景が続く。穂高山、間ノ峰と小ピークに名前の付けられた案内を過ごし、前ノ峰へ着くと西に清流吉井川が見えてくる。
吉井川は少し南へ下った後、大きく西へ向かって蛇行を始める。前ノ峰から進路は南へ変わり、岩山からは吉井川の流れと同じ方向へ進む。平坦な道が続くので安心していると、エビ山から急に高度を下げる。ここでは足下に注意しながら坂を下り、鞍部ではイノシシのヌタ場を過ごす。
やがて右方向が開けてくると毎年8月16日に「和」の字のかがり火が焚かれる火床が見えてくる。このピークの観音山を通過し、少し下ると「和」の字の中へ向かう道、和気地区へ下る道へそれぞれ分岐している。この先で岩が目立つ場所へ着くとエボシ岩の案内があり、眼下には吉井川が近く、和気富士がとても近くなっている。
神ノ上山を眺めてエボシ岩を出発、間もなく和気富士の肩へ着き、岩の展望所から眺める吉井川は大きく西へ向かって蛇行している。和気富士へ向かってジグザグを描きながら少し高度を上げると、すぐに山頂へ到着。平坦な山頂の中央部はコンクリートで固められており、その先にはアンテナが立っている。
和気富士の山頂風景 山頂の中央付近へ祀られた祠へ参拝、階段へ向う右手に四等三角点が置かれていた。石段を下ると北曽根城跡の案内と和気町指定史跡の標柱が立ち、この城は名黒山城とも呼ばれ、戦国末期に備前、美作、西播に権勢を誇った浦上宗景の家臣、明石景行が開いた城であること。その後、弟宣行が後を継ぎ、宇喜多氏の反乱に呼応して浦上氏を滅ぼし、4500石を与えられたが、朝鮮戦役で戦死、遺子九蔵も関ヶ原の戦で宇喜多氏に従って西軍につき敗北、この城は廃城となったこと。現在、この山は通称「和気富士」と呼ばれ、つつじの名所として親しまれていることなどが記されている。
城跡の石垣などを眺めて和気富士を出発、坂を下り、途中に祀られている荒熊神社、羽弥岬神社へ参拝し和気富士の登山口へ下り立った。この先は何も心配のない舗装道歩きが続く。途中には、大題目石などを観賞しながらのんびり40分歩き、登山口の和気中学校まで引き返した。
その後、近くの和気神社へ参拝、この地方出身の和気清麻呂公・浅虫姫の祀られた神社にて日本一の大絵馬を観賞。たくさんのお願いをして神社を出発した。帰りに山陽自動車道で事故渋滞があったため、福山で高速下りて夕食を摂り、今年最後の登山を無事修了した。 なお、和気清麻呂公と猪の関係については。北九州市の足立山登山の項に記載してあるので、興味のある方は参照して頂きたい。
和気神社の風景 神ノ上山山頂 神ノ上山から眺める風景 神ノ上山 竜王山 清流吉井川 和気富士山頂に祀られた祠 和気神社 和気清麻呂公像 前の山 丹沢大山 を見る 次の山 瑜伽山(由加山) を見る 登山口周辺の地図はこちら 岡山県和気町 神ノ上山 登山口付近のMAP |