大江高山(おおえたかやま) 島根県大田市

2007年 4月 8日

大江高山

参考コースタイム

登山口 →0:50→ 六合目展望地 →0:30→ 779ピーク →0:30→ 大江高山山頂

 →0:25→ 大砲岩標識 →0:20→ 山辺神社(登山終了)

全歩行時間 2時間35分

 邑智郡邑南町の石見冠山を出発、皆井田地区を離れて国道261号を更に北上、断魚渓を道路から眺めて更に国道を進み、江の川を渡り県道32号に入る。更に県道46号に入り大代町大家地区に着くと目の前に雄大な二つのピークを持つ大江高山が現れてきた。

断魚渓を車道から眺める 大江高山を眺める

 県道を道なりに進むと左手のNTT施設手前に大江高山山田側登山道入口の標識を見つけたが、本日は山田側から飯谷側に縦走するコースを取るためバイクを下山口に予め配置する。

NTT施設手前の大江高山山田側登山道入口 山田側登山道入口の向かいのお堂

 更に県道を西方面に進むと飯谷側登山道入口の標識を左手に見るので、この標識に従って北に向かって進む。舗装道はコンクリートの道に変わり、急な坂道を登って行くと下山口の山辺神社に到着、右手の駐車場にバイクを配置した。

大江高山飯谷側登山道入口の標識 下山口の山辺神社参道

 すぐに山辺神社の駐車場を出発、山田側登山口に引き返す。左手に集会所を見て右折し、登山標識の看板横に設置してある「大江高山登山 自然観察のしおり」を1部頂き、舗装道を進んで行く。間もなく「A登山口入口」の標識の立つ場所に到着、周囲の邪魔にならない場所に車を置き登山を開始する。

「大江高山登山 自然観察のしおり」を頂く 大江高山登山道入口

 この登山口の上には民家があるので、駐車場所には細心の注意が必要である。コンクリートの道を進んで行くと右手に民家を過ごし、背後を振り返ると大江高山が美しい。いよいよ花の名山、大江高山へ向かっていることを実感する瞬間だ。

コンクリートの道を進む 背後に大江高山

 少し先に駐車場らしきところもあるが、駐車場所が狭いのでお勧めできない。周囲に黄色い菜の花を鑑賞し、この先で道は右に大きく折り返し自然道に入る。早速足下には黄色い花が現れ、スミレや白い花が沢山咲いている。ゆっくりと鑑賞しながら進んでいると、足下にイカリソウを見つけた。

菜の花 これより自然道

花見登山

 昨年鳥取県の二上山で初めてこの花を見た時には、カタクリの花と間違えていたことが懐かしい。この先で植林帯を通過し、足下にはミヤマカタバミを見ながら進んで行く。植林帯を抜けるとしばらくイカリソウの群生地が続き、ピンクの美しい花を観賞しながらゆっくりと坂道を登って行くことになる。

足下にミヤマカタバミ 気持ちの良い植林帯

 周囲の展望は木々に覆われて望むことはできないが、春の花を観賞しながら進むことができるのでとても嬉しい。しばらく急な斜面が続くのだが、花見登山ができるので、わくわくしながら高度を上げている。

花見登山は続く

 登山開始から50分程度で眼下を見下ろす6合目の展望地に到着、ようやく眼下の展望を得ることができたが、やはり本日の展望は霞がかかっている。但し、この展望地の付近にも沢山の花が咲いており、しばらく小休止を兼ねて花を観賞する。展望地には「今日はようこそ大江高山登山ご苦労さまでした」の歓迎文が設置されていた。

6合目の展望地から眼下を見下ろす

六合目の標識

 ゆっくりと展望を楽しんだ後、展望地を出発、この先には馬酔木の花が咲いており、まだまだ春の花の種類が増えている。登山道はジグザグな道となり、木の間からは山頂方向を少しずつ垣間見ることができる。途中ではイカリソウを始めとした花の群生地もあり、歩く速度は少しずつ遅くなっている。

ジグザグな道が続く 山頂を垣間見る

イカリソウ

 間もなく尾根道に到着、この付近で最後の下山者とすれ違うと、この山に登る途中に何度も繰り返された会話「え、これから登るんですか?」と聞かれ、「はい、少し遅いですけど」と答える。

最後の下山者とすれ違う 779ピーク手前

 高台の上に展望地の標識を確認、あと少しで展望地に到着する地点で恥ずかしながら足が動かなくなってしまった。こんな所で日頃の運動不足を露呈してしまったのだが、両足が攣ってしまったので、足に力を入れないよう早足にて779ピークにたどり着き、八岐大蛇のような木に腰掛けて小休止を取る。そう言えば最近登山記の編集に時間を取られ、日課の散歩もさぼりがちだったので当然の報いである。

779ピークに到着 八岐大蛇のような木

 さて、779ピークからは西から北に掛けての展望が広がっており、三子山から矢滝城山に向かう展望が素晴らしい。霞んでいても素晴らしいと感じる展望なので、すっきりと空気の澄んだ日には日本海までも見晴らす素晴らしい展望なのだろう。

779ピークからの展望

 しばらく779ピークにて休憩を取ったので足も軽くなってきた。次は大江高山に向かって出発する。なだらかな尾根道を緩やかにアップダウンを楽しみながら進んで行くと、またまた新しい花を見つけたが残念ながら花の名前はわからない。

779ピークを振り返る 残り1km標識

更に花見は続く

 この先でもミヤマカタバミなどの花を眺めながら鞍部に到着、正面に木の間越しながら大江高山の美しい姿を垣間見ながら、少し登り返すとまたまた眼下に展望の開けた場所を見る。小休止を兼ねて少し展望を眺めた後、更に大江高山に向かって進んで行く。

鞍部から大江高山を見上げる 眼下に展望が開ける

 背後には779ピークがとても美しく、あの山に少し前まで居たことが嬉しくなる。さあ、もう山頂は間近だ。山頂に近づくにつれて斜面がきつくなり、ロープの渡された道を登っていると正面にはなにか標識が見えてきた。

背後に779ピーク ロープの渡された道を進む

 「あと100m」と書いてある標識を過ごすと登山道は平坦となり、間もなく平坦で明るい大江高山の山頂に到着した。779ピークからは丁度30分の行程である。山頂からは北から東方向への展望が広がっており、北には矢滝城山、その向こうには日本海が広がり東方面には霞の中に有名な三瓶山が墨絵のように浮かんでいる。

広い大江高山山頂

 山頂にはこぶしの花や馬酔木が咲いており、しばらく座り込んで周囲を何も考えずに眺めている。登る最中に「今から登るんですか?」と聞かれた通り、この時間には誰も山頂にはおらず、いつもの山頂独り占めである。

北方面の展望

 しばらく山頂にてゆっくりしたので下山を開始することにした。そのまま飯谷側に向かって急な斜面を下りて行くのだが、登山道はよく踏まれており、安心して下りることができる。あと100m標識を過ごすとすぐに分岐が現れ、飯谷側には右下に下りて行くのだが、この下りはすごい斜面であり、木を掴みながら下りて行かないと、そのまま真下に滑り落ちそうな状態である。

飯谷側へ下山する 分岐を右へ、すごい斜面に向かう
木を掴みながら下りて行く 花を楽しむ余裕はある

 慎重に三点確保の要領でゆっくりと下りて行こうとするので腕にも力が入る。この付近でもイカリソウが美しく、しばらく立ち止まって鑑賞する。更に斜面はきつくなり、もろい岩のある場所を通り過ぎるとますます斜面がきつくなってきた。この付近では落石にも注意を払いながら下りて行くことになる。

もろい岩の場所は慎重に下りる 急斜面を見上げる

 幸いにして前にも後ろにも誰もいないため、万一落石を引き起こしても大した影響はないが、通常であれば最も気を遣う場所である。この場所も慎重に下りて行くのだが、改めて飯谷側からの登山は中級以上の技術が必要であることを痛感すると同時に、とても私には登ることができないと思った。とにかく急な斜面なので下りるのにも苦労するような登山道である。

急な斜面の連続

 間もなく岩の乱立する場所を通過し、その下で少し展望の開けた場所に出る。大砲岩の標識に従って少し進んでみたが、大砲岩の場所がわからず大きな岩の場所まで行き引き返した。少し平坦道になったので安心していると再び急な斜面を下りることになり、滑りやすい斜面に気をつけながら下りていたら、続けざまに二回も足を滑らせてしまった。この靴はもう古くなってしまったようだ。靴が古いのか自分の歩き方が悪いのか、やはり歩き方に問題があるのだろう。

岩の乱立する場所を過ごす 展望地に着く
大きな岩の近くまで行く 遠くにも大きな岩

 少し下りると水源かん養保安林の標識を左手に過ごし、植林帯の中に竹が見えてくると枯れ沢を渡ることになり、枯れ沢では「B登山道→」の標識を過ごす。更に植林帯を下りて行くと眼下に山辺神社が見えてきた。ようやく下山地点への到着である。

水源かん養保安林の標識 「B登山道→」の標識

 神社の周囲にもイカリソウやスミレが咲いており、とても嬉しい場所である。神社に参拝し、無事周回登山ができたことに感謝した。改めて周囲を見回すと神社の脇にはりっぱな手水鉢が据えられて居ることに気がついた。

山辺神社が見えてきた 菊の御門
山辺神社全景 立派な手水鉢

 苔むした参道から上を見ると桜が満開であり、参道下の左右にはしだれ桜も咲いている。最後に満開の桜を観賞し、バイクを組み立て山辺神社を出発する。出発前に山辺神社を振り返ると参道がとても美しいことに気がついた。

山辺神社の参道 しだれ桜

 バイクで民家の付近まで下り、背後を振り返ると美しい山容に感激、大江高山は本当に美しい山である。バイクにて快調に山田側登山口に戻り、駐車地にてバイクを車に格納し登山口を出発した。途中には満開の桜・道ばたに咲く芝桜を鑑賞しながら家路を急ぐ。帰りに温泉津温泉に立ち寄りたいとも思ったが、夕刻約束があるので本日はそのまま帰ることにした。

最後に桜と芝桜を鑑賞

美しい大江高山

大江高山で見られる花

矢滝城山

山辺神社の参道

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県大田市 大江高山 登山口付近のMAP

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