鍋山(なべやま) 山口県萩市福栄村

2005年 4月17日(日曜日)

鍋山 143回目 165座目 山口県の100山では90番目

登山口 紫福市鍋山登山口

ガイド本 中島篤巳著 山口県百名山(発行所 葦書房)

登山開始 15:33 山頂到着 16:00 下山開始 16:14 下山終了 16:52

登山時間 0:27  山頂滞在時間 0:14 下山時間 0:38

所要時間数 1:19

 国道191号を奈古方面に引き返し、旧の福栄村紫福市を目指して南東方面に降りて行く。途中で工事中の場所があったのでゆっくり進むとバックミラーに鍋をひっくり返したような形の整ったトロイデ状山が見えた。もしかすると鍋山かもしれないとこの山の周りを一周すると鍋山登山口の道標を見つけることができた。時間は午後3時半なので少し迷ったが足の疲れは取れているようなので本日三山目の登山を開始することにした。

鍋山全景 鍋山登山道入口標識

 登山口から入り竹藪を進んで行くと右側の木の下にお地蔵様があり、お地蔵様の横に家の形をした祠のような灯籠の上の部分のようなものがいくつか置いてある。どうやらこれがガイド本に書いてある キリシタン墓らしい。そっと手を合わせて元の道に戻り進んで行く。

鍋山登山道に入る キリシタン墓を見る

 最初は竹林の中を進んでいたが出発から5分もすると左右に雑草を見て進むようになる。周囲は高い檜に覆われて全く展望はない。整然とした檜林を道なりに進んで行くと岩に根ざした檜の大木を過ぎる。

竹林の中を進む 左右に雑草を見る
檜林の中を歩く 岩に根ざした木

 木の生命力に恐れ入りながら歩を進める。出発から15分を過ぎると周囲に大岩が目立ってくる。道は斜めに折り返しながら進むのでハイキング気分で進んで行く。ただ難点は展望が無い事で、自分がいったいどこにいるのかさっぱり分からない。

周囲に大岩が増えてきた 展望はないが明るい檜林

 折り返しながら進んでいた道が不鮮明となり、道を真っ直ぐ進むようになると少し坂の勾配を感じ始める。かまわず真っ直ぐに高度を上げて行くと前方左手に白い紐を見つけ、左前方に向かって歩いて行くと少しずつ高度が上がって行く感じがする。

鍋山は溶岩ドームですと書かれた赤いテープ 四等三角点の鍋山山頂

 すぐに檜に巻かれた赤いテープが目の前に現れ、赤いテープの下に四等三角点の鍋山山頂が現れた。感覚的にはもう少し先の方が高いのではないかと思ったが、このあたりで方向感覚もずれ始めているようだ。

鍋山山頂風景

 赤いテープには「鍋山は溶岩ドームです」と黒のマジックで書かれていた。山頂までは登山開始からなんと27分の行程だった。山頂三角点に座って休憩をし、周囲を見渡すが一面の檜林である。ただ、檜に覆われた割には明るい山頂で日が差している。もう午後4時を過ぎているので早めに帰ろうと下山を開始する。

明るい山頂より下山を開始する

 楽々な山なのでさっさと降りて急いで家に帰ろうと歩き始める。歩く道々この山は麓から眺めた方が良い山だなとトロイデの綺麗な形を思い浮かべながら降りて行く。ふと気がつくと道案内のテープがない。

 山頂は広いので迷いやすいとは思っていたが大して高い山ではないのですぐに登山道に着くだろうとまっすぐ下に降りて行くがなかなか登山道に着かない。迷ったなと感じたので再び山頂方向に登り返してゆく。程なく山頂手前のテープを見つけほっとする。

影が長くなっており夕暮れが近い 檜林の中を下りて行く

 この山は慎重に降りないとすぐに迷いそうだと気を引き締めて降りて行く。しかしすぐに目印のテープが無くなり愕然とする。時間は確実に過ぎて行き、日が西に傾き始めた。なだらかな坂を見つけ、この辺りから降りれば登山道に着くはずだと思いながら降りて行くと斜面は急になり、斜めに斜めに降りて行く。とうとう完全に道を外しているという自覚を持って降りて行く。丸い山なのでどこから降りても危険な場所はないだろうと自分に言い聞かせながらゆっくりと降りる。

完全に道に迷ったので下に向かって下る 竹林帯を強行突破する

 檜林のかなり下に竹林が見えてきたのでようやく下界に降りてきたことが分かった。竹林の手前には伐採地が広がっており、人の手が入っている場所に降りてきたという安心感が広がった。最後の最後まで気を抜かずに降りて行かなければと慎重に進んで行き、イノシシ除けのトタン板を越えるとようやく舗装道に降りてきた。

ようやく舗装道に下りた 登山口まで舗装道を引き返す

 降りた場所には記憶があり、降りる角度が90゜南側にずれていたことがわかった。登山口まで舗装道を歩きながら、なぜ下山の道を間違えたかが解った。山頂に向かう際に、まずはまっすぐ西に向かい、ある地点から南方向に歩いた事を思い出した。従って山頂から降りるのに、最初からほとんどまっすぐ東に降りていったのが間違いの元で、正しい道は一旦北方向に歩き、一定距離を歩くと東方向に降りる目印があったはずである。10分程度舗装道を歩いて登山口まで戻り、ようやく一息ついた。

ようやく登山口に戻った 貴船社に参拝

 本日犬鳴山で見た「山をなめると大変なことになる」と書いてあったプレートの言葉を思い出した。帰りは県道11号を走り阿東町に向かった。途中の生雲トンネルを抜けるといつか見たことがある風景が目に飛び込んできた。ここは黒獅子山の麓だ。その先に綺麗な山容の山があるのでどこの山かと見ていたら大蔵ヶ岳だった。久しぶりに懐かしい山との再会である。国道9号を経由して徳佐まで戻り、国道315号から国道376号を通ってようやく家に帰り着いた。

長久寺のマリア観音 観音石像

鍋山

キリシタン墓

大岩

岩が多い

山頂風景

八重桜

マリア観音

鍋山を振り返る

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 次の山 容谷山 を見る

登山口周辺の地図はこちら 鍋山 登山口付近のMAP

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