女亀山(めんがめやま)島根県飯南町

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2008年9月28日

女亀山

登山口 →0:10→ 神戸川源流の碑 →0:25→ 女亀山山頂

 →0:17→ 神戸川源流の碑 →0:08→ 登山口

全歩行時間 1時間 0分

 今回登る女亀山は、山頂からの展望はないものの、山頂付近の自然林が美しく、山頂先からは木の間越しながら琴引山〜大万木山へと至る素晴らしい展望を眺めることが出来る。

 女亀山へは広島県三次市から国道54号を北上、時間が少し早いので国道沿いにある布野の朝市に寄り、新鮮な野菜や果物をお土産に購入、更に国道を進み赤名トンネルを抜けて島根県飯南町に入る。

ドライブイン赤名54 電光掲示板先の分岐を左折

 赤名のドライブインで小休止、この先にある電光掲示板先の分岐を左折、赤名川に架かる中橋を渡り、突き当たりのT字路を左折し南に向かって道なりに進む。集落を過ぎ、右手に女亀山岩座遺跡の石碑を過ごすと正面に最後の民家を見る。なお、この石碑の裏には「今に見ていろ僕だって」と掘られていた。この付近が甲亀山と言われる地区である。

突き当たりのT字路を左折 女亀山岩座遺跡の石碑
甲亀山地区を左折する 民家の左手上に立つ標識

 最後の民家を過ごすと道は左に向き、この先は未舗装となる。右上に「女亀山自然環境保全地域1.3km」標識を眺め、未舗装林道を進むと右手に町有林資材庫を過ごす。狭い林道を慎重に進めば間もなく分岐に着き、この分岐を左に向かうと「島根県自然観察保全地域」標識のある女亀山登山口に到着した。

未舗装道に入る 林道右手に町有林資材庫
女亀山登山口に到着 左に沢を見ながら進む

 この付近は当然クマの生息地、クマ除けの鈴を大きく鳴らしながら出発する。左に沢を見ながら進んで行くと最初の橋を渡る。周囲には杉の植林帯が広がり、足下に秋の花を眺めながら進んで行くと次の橋を渡る。

最初の橋を渡る 杉の植林帯が広がる

足下に咲く花

 この先の左手に大きな石が見えたので寄り道をすると、平成6年11月に設置された「神戸川源流」と彫られた石碑だった。この石碑の奥に行くと清水がこんこんと湧き出しており、正しくこの場所は神戸川の源流である。

神戸川源流の碑と源流

 源流の石碑を過ごし、更に杉の植林帯を進むと、少しずつ坂の傾斜が増し、登山道は横木の階段道となる。しっかり整備された階段を登ればその先にも階段が続いている。坂を折り返しながら大きく西へと向かって進めば、その先には南へと向かう更に長い階段が待っていた。湿った階段を滑らないよう慎重に進めば周囲はいつの間にか檜の植林帯に変わっている。

杉の植林帯を進む 横木の階段
サラシナショウマ 檜の植林帯の下、長い階段が続く

 尾根に着くと同時に周囲は自然林となり、木の間越しに北東方面に琴引山や大万木山が広がってきた。足下に岩の点在する尾根道を進んでいると南側にはやはり木の間越しに田園地帯を見ることが出来る。

岩の点在する尾根道 右手に特徴的な大岩

 美しく気持ちの良い自然林の下を快適に進み、最後の階段を登れば女亀山神社に到着、その先には一等三角点の置かれた広い女亀山の山頂が待っていた。この山頂の雰囲気はとても気持ち良く、周囲に展望は無いものの美しい樹林の下、何時までも座っていたい気持ちになる。

山頂手前の階段 女亀山神社

女亀山山頂風景

 山頂からもう少し先の展望地に行けば東に琴引山・大万木山が美しく、立つ位置を変えながら展望を楽しむ事が出来る。

琴引山・大万木山 広島県側への縦走路

 女亀山神社横には広島県の設置した「女亀山県自然環境保全地域」の説明板が立っている。説明板によれば女亀山は、広島、島根の県境に位置する標高830mの玄武岩丘である。山頂付近は、ブナなどの落葉広葉樹が残っており、鳥類の生息・繁殖及び中継渡来地として好適な環境となっている貴重な地域である。

 また、女亀山は古くから神聖視された山であり、「芸藩通志」に「女亀山池 岡三淵村にあり 池は頂きにありて四時水涸れず 神亀 これに居る 里人雨を祈るに杭を池中に立つと云ふ」とある。山中には雨乞池と称する池があり、古来干ばつに際し、郡内一円から農民が集まり、雨乞いの祈願をしたという。この池は、今では決壊したらしく、その跡をとどめない。

女亀山山頂風景(動画)

 美しい樹林の下にて休憩後、山頂を出発する。登山時に美しかった樹林はますます美しく、見る角度が変わっただけで新鮮な景色となる。木漏れ日の射す山頂を後にして横木の階段を下りて行く。

美しい樹林を眺めながら下りる

 美しい・本当に美しい自然林を観賞しながら下りて行けばすぐに神戸川源流の碑を過ごし、沢の音を聞きながら登山口まで無事到着、美しい自然の残る女亀山の登山は無事終了した。

 登山口を出発し、最後の民家を過ごして国道54号まで戻る。国道から女亀山を眺めようとするが、山頂を確認することは出来なかった。県境の赤名トンネルを越えて広島県に戻り、県道437号を右折する。そのまま道なりに進んで行くと途中の林道の分岐に女亀山山頂で見た「女亀山県自然環境保全地域」の説明板を見る。この林道は山頂方面に向かっているのかもしれない。この標識の立っている付近が丁度旧布野町と旧作木町の町境であり、作木町側にもう少し進むと女亀山の山頂の見える場所に着いた。

広島県に戻り県道437号を右折 「女亀山県自然環境保全地域」の説明板と林道
女亀山山頂部 広島県側女亀山登山道標識

 更に県道を道なりに進むと、砂井谷川に架かる本郷橋手前にある広島県側の女亀山登山道入口に到着、これで島根・広島両県からの登山口を確認することが出来た。周囲を見晴らすと茅葺き屋根が見えたので寄り道をする。

山代巴原作の『荷車の歌』の舞台となった旧庄屋屋敷の「殿敷」

 この建物は山代巴原作の『荷車の歌』の舞台となった旧庄屋屋敷の「殿敷」だ。昔ながらの立派な屋根を眺めていると、一昔前に帰ったような錯覚に陥りそうだ。静かな佇まいの旧家を見学後、次の目的地に向かって出発する。

神戸川源流の碑

県境尾根

女亀山神社

山頂

琴引山から大万木山

女亀山

殿敷

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 島根県飯南町 女亀山 登山口付近のMAP

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