きたけ峰(岡山県立森林公園)岡山県鏡野町

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2009年9月22日

駐車場 →1:20→ きたけ峰 →0:50→ 千軒平 →0:20→ もみじ平

 →1:00→ すずのこ平 →0:40→ ボーズ原谷

 →0:20→ 六本杉 →0:20→ 駐車場

全歩行時間 4時間50分

 中国百名山(山と渓谷社)に選定された岡山県の山への登山は無事終了。中国地方の山100選(中国新聞社)に選定された岡山県の山も残りはきたけ峰(岡山県立森林公園)のみとなった。昨日までは天候に恵まれていたが、天気予報によると岡山県北部は降水確率午前中40%、午後は50%。遅くなるほど雨の降る確率は高くなる。今日は雨中登山を覚悟して岡山県立森林公園へ向かう。

国道179号を右折 分岐を右折、県道116号を進む

 道の駅奥津温泉を起点に、国道179号を南へ進み、右に現れる蒜山への標識を確認し右折、県道445号に入る。県道を道なりに進み羽出川を渡り右折、川沿いを進めば分岐が現れる。県立森林公園の案内を確認してこの分岐を右折、県道116号を進む。進行方向の山には霧が掛かっており、今日の展望は期待できないことを覚悟する。そのまま道なりに進めば、以前確認していた森林公園の駐車場に到着。すぐに登山を開始する。

県立森林公園への入口 管理棟を右に過ごす

 登山開始は午前7時、まずは森林公園の案内を眺め、これから進む方向を見定める。右に森林公園と書かれた大きな石碑を過ごし、もう少し進むと管理センターが現れる。開館時間は午前8時半なので当然まだ閉まっている。整備された遊歩道の下を進むと左に橋が見えてきた。この方向に向かえばまゆみ園地、橋を渡り園内に入る。すぐにマユミの実がたわわに実っているのを確認、その奥に向かえば推定樹齢270年の「名木百選 森林公園のマユミ」を眺めることが出来る。

森林公園のマユミ マユミの実

 マユミの木を過ごし、樹林の中に入れば北展望台とアセビ台(250m)の分岐に出る。この分岐はアセビ台へ向かって左に進路を採る。なお、マユミ園地からこの分岐まで200mと案内されていた。整備された遊歩道を快適に進む。周囲に広がる緑が美しく、決して明るい日射しの下だけが美しい景色では無いことを改めて認識する。

案内に従い進む 整備された遊歩道

 間もなくきたけ峰(1650m)とおたからこう湿原の分岐が現れるのできたけ峰へ向かって進路を採る。横木の階段など整備された遊歩道を進むので何の苦労もない。長い階段をゆっくり進み、平坦な場所に着けば速度を速める。やはり雨の降る前にきたけ峰の山頂だけは踏んでおきたい。高度が上がると同時に周囲には霧が立ちこめてきた。この景色も幻想的で美しい。間もなくきたけ峰まで1300m標識を通過、前方には霧が立ちこめている。

階段も整備されている 周囲に霧が立ちこめてきた

 霧の中を歩いている自分の姿を思い浮かべながら歩く。これもなかなか良い雰囲気である。 間もなくピークに着き、周囲を見晴らせる展望地に着くが、展望は無い。やはり今日は展望を諦めるしかない。ピークから少し下りれば、いままで立っていた場所を眺めることができる。すこし霧に包まれたピークも美しく感じる。

樹林が美しい ピークを振り返る

 きたけ峰まで700m標識を過ごせば周囲に広がる霧はますます濃くなってきた。山腹につけられた狭い道を進み、しっとりとした遊歩道を更に進むと、雲は厚いようだが気のせいか薄日が射してきたように感じた。相変わらず霧は立ちこめているが、明るくなった展望も素晴らしく、思わず立ちつくしてしまいそうな景色を眺める。

幻想的な風景 薄日が射してきた

 遊歩道がほとんど平坦になると、間もなく森林公園の最高点(1108m)であるきたけ峰の山頂に到着した。山頂からは周囲の展望はなく、ただきたけ峰と書かれた標柱が置かれているだけである。最高点にて記念撮影の後きたけ峰を出発、次は千軒平を目指す。

きたけ峰へ続く道 きたけ峰山頂

 山頂の標識からはもみじ滝の案内に従って坂を下る。すぐにアセビ台と千軒平(1600m)の分岐を通過、ここは晴れていれば笹の上から展望が広がりそうな場所である。頭上にマユミの実を眺めて分岐を出発、足下が濡れているのでスリップしないように注意しながら坂道を下る。足下に注意していたらいくつかの花や木の実を観賞することが出来た。

山頂からの展望はない 坂道を下る

花を観賞

 県立公園の散策はアップダウンを繰り返しながらのハイキングのようだが、足下が整備されているのでとても安心して歩くことが出来る。千軒平(1300m)の案内の立つ場所から開けた方面に明るい山が見えてきた。しばらく眺めていたら、この山は楽しい思い出のある若杉山のようだ。ほんの僅かな展望でもこれは本日一番の嬉しい出来事となった。

遊歩道は続く 急な下り斜面

 この先高度を下げて行き、背後にはきたけ峰を眺めることが出来た。更にきたけ峰(700m)ともみじ滝の分岐を通過、分岐の横には美しい木が立っていた。この先で急な斜面を下りて行くのでやはり滑らないよう慎重に進む。一旦鞍部に下りればきたけ峰(480m)と中央園地の分岐を過ごす。この先の坂道には左右に樹林が続き、とても美しい景色を眺めながら進むことが出来る。

分岐を過ぎる アップダウンが続く

 更に高度を上げて行けば横木の階段が現れ、頭上を覆っていた樹林が無くなり空が見えてきた。前方には多くの花が咲いた広場が現れ、もう少し進めば素晴らしい展望地の千軒平(標高1,090m)に到着。西には先程確認した若杉山、その左には霧に覆われているが津黒山が続いているようだ。

樹林が無くなった 千軒平

千軒平から眺める展望

千軒平から眺める展望(動画)

 大山・蒜山までを見晴らすわけには行かないが、とても満足出来る展望が広がっている。しばらく周囲の展望を眺めた後千軒平を出発する。少し坂を下り気持ちの良い樹林の下を進み、足下に木の根の張る場所を過ごす。やはり木の生命力には感心することが多い。間もなくもみじ平(450m)の標識を過ごし、更に下りて行けば周囲に木の実を沢山見つける。

木の根の張る場所 赤い実

 再びすこしの坂を登れば、休憩舎とトイレを右に過ごす。この辺りがもみじ平のようで、もう少し先の季節には紅葉が全山を覆い、深紅の世界を見せてくれることだろう。広く平坦なもみじ平からは周囲に展望は無く、すぐに出発する。この先坂道を下りて行くが、前方の視界が開け、森林公園北端のすずのこ平方面まで見晴らすことができそうだ。眼下に広がる笹原も美しく、岡山県最後の山で眺めるこの笹原はとても印象に残りそうだ。

休憩舎 もみじ平

 左右を笹に囲まれながら鞍部に向かって下り、登り返す。岡山県の笹原は笹こぎは辛いが、眺めるのはとても美しい。更に遊歩道を進めば、すずのこ平と中央園地の分岐を過ごし、坂道を登り始める。左右に笹の茂る登山道はやはり美しく、のんびり歩きが似合っているようだ。

鞍部に向かって下りる 笹が美しい

歩いてきた稜線

 笹の上に広がる展望を眺めながら小休止、さあすずのこ平に向かって樹林の下を進む。間もなく前方に森林公園最北のすずのこ平の山頂が見えてきた。間もなくすずのこ平(1000m)と大杉への分岐を過ごし、登山道を進めば美しい笹原を抜ける。この先は足下に広がる木の実を眺めながら進む。自然林の美しさに感激しながら進むと、やがて進行方向に尾根が見えてきた。更にもう少し踏ん張れば尾根に到着。ここが森林公園最北端のすずのこ平である。

すずのこ平へ向かう すずのこ平

すずのこ平からの展望

 すずのこ平に立つ木の上に登り、周囲の展望を眺める。木の間越しながら美しい展望に満足したのですずのこ平を出発。次は奥ぶなの平(1060m)に向かって出発する。平坦な尾根道を北へ向かって進めば、右に避難小屋を過ごす。もう少し進むと遊歩道は右へ向き、坂道を下りて行く。遊歩道はとても広く、左右には背の高いネマガリタケが続いている。

平坦な尾根道 休憩舎を過ごす

 美しいブナ林の下を更に下れば奥ブナ平に到着、次は根曲り杉(250m)に向かって分岐を右折する。右に美しい笹原を眺めながら進むと再び分岐が現れる。この分岐はボーズ原谷(180m)に向かって進む。すぐにベンチの先に根曲がり杉を確認、もう杉の木自体は枯れているようだ。根曲り杉を過ごせば坂道を一気に下る。

奥ブナ平 根曲り杉

 休憩舎には横木の階段が渡されており、滑らないよう慎重に下りればボーズ原谷に到着、とてもしっとりした散策場所である。ボーズ原谷からは左折し沢沿いに下る。次は六本杉(500m)に向かう。苔むした雰囲気が美しく、緑の展望に感激しながら遊歩道を進む。次の標識は、いぼた園地方面へ進み、次の標識でようやく六本杉の案内が現れた。案内に従って横木の階段道を進む。

ボーズ原谷へ向かって下る 沢沿いに進む

 次の進路は右でも左で良いのだが、左の道を進む。少し進むとすぐに大きな杉に到着。六本の杉が一ヶ所に並んでいるので六本杉と名付けられたようだ。足下にギンリョウソウを眺めた後、先程の分岐に戻り、いぼた園地に向かって進む。やはり周囲に広がる緑が美しく、間もなく管理棟へ続く管理道に到着。管理道を少し下ると周囲に夏の花が美しい。

六本杉 ギンリョウソウ

 駐車場に向かって少し下りると、おおやまざくら(250m)の案内が見えたので東へ向かう。杉の植林帯を過ごせば、推定樹齢530年、周囲3.8m、高さ13mのヤマザクラを観賞、もう少し進むとたたら遺跡の案内が立っていた。この付近は昔たたら製鉄が盛んだったようだ。足下に落ちている鋼さい(かなくそ)を拾い、昔のたたら製鉄に思いをはせる。

おおやまざくら たたら遺跡

 長かった県立森林公園散策も間もなく終了。管理センターへ行き本日の行程の分かるバンフを頂き駐車場に戻った。時刻は午後1時前なので、ここで昼食を摂ることにした。カップヌードルなどを持って北の展望台まで行き、久し振りにゆっくり昼食を摂る。昼食後はコーヒーと紅茶、今日はゆっくりしている。しばらく展望を眺めた後、駐車場まで戻り、荷物の整理をしていると突然大粒の雨が降り始めた。

管理棟へ到着 北の展望台から眺める風景

 もう当分岡山県へ来ることは無いと思うので、大雨の中を温泉へ向かう。本日入ったのは湯郷温泉の鷺温泉館。とてもゆっくり出来る温泉だった。これで美作三湯(奥津温泉、湯原温泉、湯郷温泉)の全てに入ることができた。

森林公園の花と実

マユミの木

きたけ峰

千軒平

若杉山

すずのこ平

根曲り杉

六本杉

 前の山 花知ヶ仙 を見る

 次の山 船通山 を見る

歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 岡山県鏡野町 県立森林公園 登山口付近のMAP

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