鹿嵐山(かならせやま)大分県宇佐市

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2016年10月7日

第一登山口駐車場 →1:15→ 雌岳 →0:20→ 雄岳 →0:55→ 第二登山口

 →0:05→ 地蔵峠往復 →0:20→ 中央登山口 →0:20→ 第一登山口駐車場

全歩行時間 3時間15分

登山行程図(地図をクリックすると拡大)

 大分県の山歩き、最初は田原山と津波戸山の登山を予定していたが、天気予報は曇り。そこで短時間で登る事のできる宇佐市鹿嵐山へ行き先を変更した。道の駅いんないを登山口へ向かう起点とすれば、道の駅の前を走る国道387号を北へ約4km程度進み、円座交差点を左折する。

登山案内 第一登山口の駐車場を出発

 そのまま県道645号を道なりに進めば、高並地区の案内が立っており、鹿嵐山の第一登山口、中央登山口、第二登山口などの案内が掲示されていた。案内に従い第一登山口へ到着。この場所にも登山口の案内があり、3コースのどれを採ろうか迷うが、そのまま第一登山口より登る事にした。

一旦車道に出て沢へ向かう 安全祈願のお地蔵様

 駐車場から北西を眺めると、山脈に見えている奇岩が素晴らしい。これは耶馬溪の景色のようだ。さて、登山道入口の案内に従い、進路を北西に採る。坂を登ればすぐに車道へ着き、ここで左下へ向かってコンクリート舗装の登山道が続いている。川沿いに進むと安全祈願のお地蔵様が立っておられた。

草の被る登山道 小石混じりの滑り易い道

 石像にご挨拶をして橋を渡る。と、ここで登山道には少し草がかぶっているように見えた。季節で言えば、夏と秋の狭間で、青葉は終わり、紅葉はまだ先、丁度中途半端な時期なので登山者は少ないのだろう。国有林の案内を過ごし、坂道へ向かう。足下は滑り易い小石のちりばめられた道なので、スリップしないよう注意が必要だ。

炭焼き窯跡 明確な登山道

 道沿いには樹木の説明板などが要所におかれているので、名前を確認しながら進めば退屈しない。すぐにほぼ完全な形で残っている炭焼窯跡を左に過ごす。炭焼きはこの付近の代表的な産業だったのだろう。

植林帯の下につけられた道 炭焼き窯跡

 登山道沿いにピンクのテープが続いているので、この案内に従い進めば迷うことはない。自然林の下を慎重に登る作業が続く。やがて周囲は植林帯に変わり、少し進むと二つ目の炭焼窯跡を過ごす。足下に岩が増えてくると、周囲に岩海状の場所を見ることができる。

岩の目立つ道 ワイルドな登山道

 西へ向かって山腹につけられた道を進むが、足下が狭く右下に切れ落ちた状態なので滑らないよう注意が必要になる。木に掛かっていたのは4月29日のシャクナゲ探勝登山の案内で、毎年行われている行事のようだ。ここで「雌岳頂上まで700M」の案内を見つけた。本登山で初めて見つけた標柱により、安心感が広がる。

右側が切れ落ちている 雌岳まで700M

 少し先でそれまで西へ進んでいた進路は初めて左に折り返し、この先からは南へ進路が変わる。ここで登山道の案内を確認、岩の多い道を進む。丁度日が差し、木漏れ日の美しい道を辿ることができた。少し進むと山頂まで500M地点を通過、この案内は登山の励みになるものだ。

登山道の案内 雌岳へ400M

 足下にミヤマシキミの赤い実を眺め、更に進んでいると、400M標識を通過する。更に300M標識を通過するとここでようやくツクシシャクナゲの木を見つけることができた。初夏にはここで美しい花を眺めることができるのだろう。シャクナゲ探勝登山の名残の標識を眺めて岩の目立つ場所を越える。

ツクシシャクナゲ 人工的な石組?

 もう山頂までは200M、すぐに坂の傾斜が緩み、平坦な尾根へ出た。なお、この尾根へ出る手前で、石垣を見つけた。この山は山城だったのだろうか。さて、平坦な尾根をわずかに進めば、苔むす祠の置かれた雌岳山頂へ着いた。雌岳からの展望は樹間越しなので、大展望というわけには行かない。

雌岳山頂の祠(クリックで案内標識) 樹間越しの展望

 北に霞気味の周防灘を眺めて山頂を出発。山頂からは一旦坂を下るが、足下は滑り易いので慎重に鞍部まで下る。鞍部へ着けば、右に中央登山口へ続く道が分岐している。鞍部を出発して雄岳へ向かうと、すぐに頂上まで200M標柱を過ごす。

鞍部へ(クリックで案内標識) 雄岳へ残り100M付近

 雄岳へは真っ直ぐな登りがつづき、特に残り100Mを過ごせば、更に坂の傾斜がきつくなる。これを乗り切れば、平坦な雄岳山頂へ到着。一等三角点の置かれた山頂からは北に周防灘が一望だが、本日は少し霞んでいる。

雄岳山頂(クリックで拡大) 眼下に地蔵峠の景(クリックで拡大)

 眼下には露岩の目立つ風景が広がり、紅葉の時期には堪えられない美しさだろう。左側には本で眺めた「地蔵峠の景」と同じ風景が広がり、ようやくこの地に立ったということを実感した。しばらく感動的な風景を眺めた後、下山を開始する。

急降下 少し下って見上げると

 道なりに西へ進むと、突然下に向かって切れ落ちた場所へ着いた。ここから急降下をするようだ。補助のロープを伝って慎重に高度を下げる。山頂まで200M付近で一旦斜度は緩まるが、すぐに急傾斜に変わる。

再び急降下 少し下って見上げると

 足場が砂利状なので滑り易く、ブレーキを掛けながらゆっくり歩きを続ける。やがて300M標識を通過、この付近には獣除けの網が渡してある。展望の広がる場所で小休止を採るが、眼下に広がる展望は耶馬溪かも知れない。雲が多く、遠くは霞気味だが、何も見えない時のことを考えれば、ありがたい展望である。

眼下に広がる展望(クリックで拡大) ロープを伝って岩壁を通過

 小休止の後、草のかぶる道に入る。400M標識の先で眼下に露岩の目立つ場所へ着く。しばらく岩の風景を眺めて更に坂を下る。500Mを過ごせば、傾斜は緩やかとなり、のんびり坂を下っていると700M標識を過ごす。この先からはロープを補助に難所を通過、細い尾根道を辿れば前方に突然露岩が広がった。

露岩の風景(クリックで拡大) 足下には集塊岩

 集塊岩の目立つ場所で小休止、時刻は11時に近くなったので早めの昼食を摂る。本日の昼食はウグイスパンで、5個セットを完食した。落ち着いて周囲を見回せば、「万里の長城」とも言われる岩の景観が素晴らしく、背後には三角錐の鹿嵐山がどっしり座っている。この付近から眺める本峰と露岩の景色は、今までの苦労を忘れさせてくれる程である。

鹿嵐山と露岩の風景(クリックで拡大)

 岩場を登り、樹林の先に集塊岩を眺める。この岩付近からの展望がいわゆる「地蔵峠の景」で、山頂から眺めていた付近であろう。近くで眺めると岩がとてつもなく大きいことがわかる。自然の作り出した造形美を飽くことなく眺める。この景色は以前耶馬溪で眺めたものによく似ている事に気づいた。

露岩の展望地(クリックで拡大) 双耳峰の鹿嵐山(クリックで拡大)

 背後には鹿嵐山がそびえており、この付近から眺めるとその双耳峰を確認することができる。最後に素晴らしい展望に満足して下山を始める。集塊岩を踏みしめながら道なりに進むと、大きな集塊岩が2つ見えてきた。

第二登山口の集塊岩(クリックで拡大) 第二登山口案内

 この地点が第二登山道の入口で、もう少し左(北)側へ向かうと地蔵峠なので向かってみた。3〜4分でお地蔵様の鎮座する地蔵峠へ到着、ここは峠の休憩所のようだ。峠から登山口まで引き返し、更に下山を続ける。間もなく第2登山道の入口を通過しコンクリート舗装の道を下る。

地蔵峠とお地蔵様

 右に堰堤を過ごし、駐車地と思われる小広場を通過、更に下ると第2登山口の駐車場への分岐を過ごす。この先からは舗装道歩きで、しばらく歩いていると、民家が見えてきた。右に中央登山道入口を過ごし、この先で大きく左カーブを描いて緩やかな傾斜の坂を下る。

第二登山道入口 中央登山口

 少し下り、右へカーブする起点付近にある豊後の名水の水汲み場で、美味しい水を頂いた。鹿嵐山に200mのボーリングをし、18度の名水が出たそうだ。ペットボトルに名水を頂き、快適な舗装道歩きを続け、第一登山口の駐車場まで引き返した。一周回りの楽しい山旅であった。

豊後の名水水汲み場 耶馬溪の風景(クリックで拡大)

嬉屋さんで頂いたラーメン

 背後を振り返れば、耶馬溪の美しい風景が広がっていた。再度名水を汲み、鹿嵐山の登山口を出発。途中で宇佐の嬉屋というラーメン屋で昼食を摂った。豚骨スープの美味しいラーメンだった。

雌岳山頂の祠

雄岳山頂

下山途中の展望

岩峰

鹿嵐山

露岩

第二登山口の集塊岩

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 大分県宇佐市 鹿嵐山  登山口付近のMAP

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