八幡岳(はちまんだけ) 山口県防府市

2007年10月27日

八幡岳

登山口 →0:05→ 1.5km標識 →0:25→ 0.7km標識 →0:25→ 八幡岳山頂

 →0:20→ 0.7km標識  →0:10→ もみじの広場分岐

 →0:10→ 1.5km標識 →0:05→ 登山口

全歩行時間 1時間40分(岩峰散策時間は除く)

 徳山東インターから高速道路を走り、防府東インターで下りて県道24号を佐波川沿いに北上する。左手に右田ヶ岳の岩峰を眺めながら進むのがとても嬉しい。岩峰は進行方向に向かって続いており、三谷川を渡った先から左手に「三谷森林公園入口」の標識が立っているので、この標識に従って左折する。

右田ヶ岳から続く岩峰 「三谷森林公園入口」の標識、正面には八幡岳

 右手にはこれから向かう予定の八幡山の縦走路が広がっており、遠くに見えている岩峰に今からワクワクしている。舗装路を道なりに進んでいると左手に駐車スペースがあり、この奥には赤いテープを見つける事が出来た。たぶんこのヤブ道を進んで行くと山城山に向かうものと思われるが、本日は土曜日の午後からの山歩き、当初の目的通り八幡山を目指す事にする。

右には散策路が続いている 駐車場を出発

 右手にはすでに散策路が続いており、八幡岳への登山口はもう少し手前にもあるようだ。間もなく左手に駐車場のある八幡岳登山口に到着、駐車場にはすでに3台の車が停まっており、先行者が沢山いるようだ。急いで山歩きの準備をし、山火事注意の看板を横に見て山道に入ると、「八幡岳出合の広場・林内散策道」の標識を右手に見る。

八幡岳登山口 明るい登山道を進む

 すぐ先の階段道を進んで行くと左手には「出会いの広場」の標識を過ごし、右手にほとんど水量のない枯沢を眺める。そのまま整備された坂道を進んで行くと、間もなく左手に「林内散策道」、正面には「八幡岳1.5km」と標識に記されている。本日は一周回りの散策を予定しているため、帰りにはこの道に着くはずである。この分岐を真っ直ぐに進むと木の階段道が現れるが、たいした傾斜ではなく快適に登る事が出来る。

分岐の標識を過ごす 滑りやすい道を進む

 進行方向の左手には露岩がとても美しく、頂上部には今にも落ちそうな不安定な岩を2ヶ所見る事が出来る。このような岩場が大好きなのであの岩場に向かう事を想像するだけでワクワクしてくる。足下には滑りやすい道が続いているので慎重に高度を上げて行き、その間も左手の露岩が気になるので立ち止まる。眺める位置が高くなるたび、次々に変化して行く岩場の姿に、感動さえも覚えながら進んで行くのがとても幸せだ。

露岩が美しい 不安定な場所に立つ岩

 整備された階段道は、とても快適であり、周囲には紅葉の始まりを感じさせる色づいた葉を眺める事も出来る。と、右手に大岩が見えてきた。全く予想外の方向に立つ岩峰を眺めていると、この岩峰に行く道がないかを探している自分がいた。足下にかすかな踏み後を見つけたので、躊躇無く右手の岩峰に向かう事にした。

右手に岩峰 岩峰に到着

 少し藪気味な道を慎重に下りて行くと、かすかな踏み後はだんだんはっきりしてきたのでもう安心、左手方向に向かう道をゆっくり進むと間もなく岩峰に到着、この大岩の上に立つと、なんと目の前の矢筈ヶ岳の美しいこと、こんな美しい矢筈ヶ岳を眺めたのは初めてだ。

岩峰から矢筈ヶ岳の展望

 いつもは大平山の引き立て役にしか見えなかった矢筈ヶ岳が今日は主役になったようだ。露岩の上から眺める周囲の展望に感激、しばらく岩の上にて360度の展望を楽しむ。この岩峰から眼下にも岩峰を眺める事が出来たので下りてみようかと思ったが、土曜の午後からの山歩きでは時間の制約があるため、縦走路に戻る事にした。

眼下にも岩峰を見る 遠くに大平山が美しい

 再び藪道を引き返し、縦走路に戻って先へ向かう。縦走路は花崗岩質の滑りやすい道で、とても白い道が続いており、「防長山野へのいざない」の著者である金光さんが「万里の長城のようだ」と表現された事も理解できた。白く続く道を進んでいると周囲にはハゼの木の紅葉が美しい。

縦走路を振り返ると白い道が続いていた 紅葉が美しい

 白い道と紅葉のコントラストに感激しながら進んでいると、分岐の標識が現れ、八幡岳へは残り0.7kmと表示されている。正面上には西ピークが広がっており、中央には一枚岩の岩壁がとても美しい。

0.7km標識を過ごす 中央に一枚岩の岩壁

 分岐を右折し、鞍部に下ると岩壁の真下に着く。わずかではあるが水が流れているようで、鞍部は湿地となっている。鞍部を過ごすと岩壁の左端を登る事になり、今度は岩壁の上を右に向かって進んで行く。正面には矢筈ヶ岳が美しく、岩壁と矢筈ヶ岳の展望を楽しみながら進んで行く事ができる。

岩壁の左端から登る 岩壁と矢筈ヶ岳の展望

 背後には歩いてきた道がくっきりと浮かんでおり、この展望も素晴らしい。しばらく周囲の展望を楽しんだ後、西ピークに向かって斜面を登って行く事になる。滑りやすい斜面を楽しみながら高度を上げて行くと間もなく西ピークに到着、左手には西鳳翩山・東鳳翩山が遠くに広がっている。

縦走路が白い線のように見える 急な斜面を見上げる
滑りやすい斜面を進む 西ピークに到着

 足下にいくつかの花を眺めながら進んで行くと、正面にはようやく八幡岳が姿を現してきた。西ピークから先は一旦鞍部に下って登り返す事になり、急な斜面にはロープが渡してあるので安心して下りる事が出来る。この付近にてようやく自然林の中に入る事ができた。本日は日射しが強いので、日陰に入ると吹く風がとても涼しくて心地良く、前回の天杉山の反動のように、とても明るい尾根歩きを続けていたようだ。

八幡岳が姿を現した 左右にシダの茂る道を下りる

 八幡岳に向かって最後の斜面を登ると、目の前には平坦な尾根道が広がり、その先には山頂標識の立つ八幡岳山頂が待っていた。山頂からは周囲270度の展望が広がっており、北方面に山口尾、その右手に真田ヶ岳、やや奥に狗留孫山、更にその右手遠くに石ヶ岳のアンテナが見えている。

八幡岳手前 八幡岳山頂

山頂から眺める山口尾

真田ヶ岳と狗留孫山

矢筈ヶ岳

 東には防府大平山に矢筈ヶ岳、南には防府市市街の展望が広がり、何時まで眺めていても見飽きない展望だ。と、東の眼下に大きな岩が聳えている。あの方向に行くには・・・と踏み後を探すと細い踏み後を発見、慎重に下りて行くと間もなく大岩の場所に到着、写真を撮ろうと思うのだがあまりに岩が大きすぎて全体像を取る事が出来ない。

三角点峰と大岩 あまりに大きな岩

山頂から眺める展望(動画)

 眼下には八幡岳の三角点峰を眺める事が出来たので、大岩を出発しようとしたのだが、時計を眺めるともう午後4時を過ぎている。しまった、途中でゆっくりと寄り道をしすぎたため、予想外に時間が掛かっていたようだ。秋の夕陽はつるべ落とし、これから登山口まで1時間以内に帰らなければならない。

大岩の全体像(向かいのピークから撮影) 三角点峰

 本日は三角点を踏むのは諦め、下山を開始する事にする。急いで八幡岳の山頂に戻り、周囲の展望を再確認、双眼鏡を取り出して石ヶ岳のアンテナ、真田ヶ岳・狗留孫山の山容を眺める。八幡岳山頂からの展望は本当に素晴らしく、最後に矢筈ヶ岳の展望を眺めた後、いよいよ山頂を出発する。

西ピークより東西鳳翩山を眺める 紅葉の始まり

 気持ちは焦りながらも足下は慎重に下りて行き、西ピークを経由し東西鳳翩山を眺めた後、ピークを下りる。岩壁の上を通過し、滑りやすい斜面を慎重に素早く下りて行き、木の階段を引き返して分岐点に到着、この分岐を右手に向かって下りて行く。

分岐を出発する 四角い大岩を眺める

 分岐の下には四角い岩が2つ立っており、少しバランスを崩すと今にも落ちてしまいそうだ。自然の作り上げた芸術を眺めた後、下山を急ぐのだが、とうとうお日様は向かいの山の上から消えてしまった。これから先は時間との競争、急な斜面を慎重に下りて行き、夕日に映える周囲の紅葉の美しさを満喫する。

今にも落ちそうな岩 急な斜面を下る
紅葉を楽しみながら下りる 夕日の差す岩峰

 頭上に広がる岩峰も美しく、もう少し時間の余裕を持っていれば・・・、と後ろ髪を引かれる思いでの下山を続ける。間もなく「もみじの広場」への分岐を右手に過ごすと一周回りの林内散策道に入った。

花や木の実を眺めながら下りる

 この付近にて眼下に車道を確認できたのでもう安心、この先は周囲の花や木の実を眺めながらゆっくりと散策、間もなく登山時に通った「出会いの広場」への分岐に到着、この道を右折し、一周回りの山歩きは終了、無事登山口に到着した。

駐車地を見下ろす クサギ

 リュックを車に入れて登山口付近より周囲を散策する。三谷川に沿って上流に向かうと「出会いの広場」の先には橋が架かっており、奥に進むと「もみじの広場」の標識が立っており、周囲の紅葉を楽しむことが出来た。

沢に架かる橋 紅葉

 八幡岳では素晴らしい露岩の芸術に感動し、向かいに聳える矢筈ヶ岳の美しさを再確認した山歩きだった。

露岩が美しい

すすきと紅葉

岩壁

縦走路は万里の長城に見える

八幡岳山頂

矢筈ヶ岳

二つの大岩

夕日に映える紅葉

この日は十六夜(いざよい)

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歩いた足跡  

登山口周辺の地図はこちら 山口県防府市 八幡岳 登山口付近のMAP

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