華山 西の岳(げさんにしのたけ)山口県下関市

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2004年4月24日・2008年5月4日の華山神上寺コースを見る

2012年9月23日

登山口駐車場 →0:10→ 氷川橋 →0:15→ 堰堤 →0:30→ 六合目

 →0:50→ 西の岳山頂 →0:25→ 華山山頂

 →0:40→ 六合目 →1:00→ 登山口駐車場

全歩行時間 3時間50分

 今月最後の山歩き、少し涼しくなってきたので、昨年末から今年の春にかけて続けている下関市の山歩きを再開。今回は下関市の華山西の岳へ向かう。華山の三角点峰へは既に2回登っているが、この西の岳は未踏のままで、下関通いの中で、登るのを楽しみにしていた山のひとつである。

道の駅きくがわ前から県道を北へ進む 自然活用村の案内に従い左折

 登山口は下関市菊川町の自然活用村、起点を「道の駅きくがわ」とすれば、道の駅の前から県道34号を北へ1.4km進む。右に富成橋を確認してこの交差点を左折(自然活用村への案内標識あり)、そのまま道なりに2km程度進むと、前方に「自然活用村」の案内が見えてくる。

自然活用村の案内に従い右折 自然活用村の管理事務所前を通過

 この分岐を右折し、道なりに約2km進むと右に自然活用村の管理事務所を過ごす。更に約200m進むと、右に駐車場が整備されているので適当なところへ駐車し、登山を開始する。駐車場の北側には岩穴林道があり、この林道入口は、華山西の岳へ向かう岩穴コースの登山口でもある。今回の予定は、登山時に登山道の整備されている氷川コースを採り、下山の際にこの岩穴コースを採る。

駐車場へ車を置く 岩穴コースの登山口

 なお、これは結果論だが、お薦めは登山時に岩穴コース、下山時に氷川コースを採る方が効率的でもあり、断然楽しいコース取りである。まあ、あくまで個人的には・・・・。さて、ここでは氷川コースを紹介する。

華山西の岳を眺めながら北へ向かう 歌野清流庵の案内

 駐車場から元の舗装道に戻り、道なりに北へ向かう。右下にはフェンスに囲まれた耕作地が広がり、こんな人里離れた奥地にありながら、未だに耕作されていることが新鮮な驚きである。北にはこれから登る西の岳がそびえ、明るい山容が招いているように見える。

歌野清流庵 当日は茅葺き屋根の葺き替え中

 駐車場から約600m進むと、まず右に歌野清流庵への案内があり、少し先の左には「華山西の岳」の案内が立っている。案内に従いこの先の分岐を右折、道なりに進むと左に茅葺きの歌野清流庵を見る。なんと本日は屋根の葺き替え作業をしていた。このような茅葺き屋根自体が珍しく、更に吹き替え作業となれば、まず見ることはできない。

氷川橋を渡り右折 氷川林道を進む

 とても貴重な作業なのだが、本日の目的は登山、清流庵には下山後に時間があれば立ち寄ることにし、清流庵前を通過、氷川橋を渡る。橋を渡れば、案内に従いすぐに右折、林道に入って道なりに北東へ向かう。足下は未舗装だがとても歩きやすい。間もなく公社造林内立事業地の案内を過ごし、緩やかな坂の砂利道を淡々と進む。

途中に眺める大岩 堰堤

 植林帯の下には大岩もあり、その大きさに驚きながらのんびり歩を進める。左にのどかな沢音を聞き、緩やかな坂を登ると、少しずつ足下に草が茂り始める。前方に堰堤が見えてきたので、右側へ迂回すれば、すぐに擬木の施された遊歩道が現れる。この先この擬木の遊歩道歩きが続く。

整備された擬木の遊歩道 生活の跡

 左に堰堤を眺めながら遊歩道を進む。頭上は植林帯に覆われているが、本日は快晴そのもの。涼しい風を身体いっぱいに受けながら快適に高度を上げる。石垣など生活の跡を確認しながら歩くのも悪くない。やがて岩の多い谷を抜けて尾根を目指す。このあたりから急登が続き、息が上がり加減となるも、真夏を過ぎているので大した苦労ではない。

急な階段を登る 途中に眺める大岩

 間もなく前方に大岩が見えてくれば尾根は近い。登山口の駐車場からは丁度1時間で六合目の尾根道出会いに到着。ここから少し東へ移動すると、眼下には華山へ続く舗装道が走っている。また、この尾根道は岩穴コースとの合流点であり、下山は岩穴コースを採ることを予定している。

六合目の岩穴コースとの合流点 下には林道が走っている

 さて、尾根道から華山山頂を目指す。北へ向かって植林帯の下を進めば、すぐにベンチの置かれた休憩所へ到着。この地点が七合目で、この先からは植林帯が切れ、明るい自然林の下を進む。すぐに仲哀天皇殯葬(ひんそう)所へ900mの案内を過ごす。

木漏れ日の中を進む 仲哀天皇殯葬所への案内

 そのまま尾根道歩きを続けていると、左側に明るい場所が見えたので登ってみる。高台に立てば、眼下に木の間越しながら小日本の菊川盆地、遠く南には鬼ヶ城山、吉見竜王山などがはっきり見えている。明るい展望に元気をもらって登山再開。美しい木漏れ日の下に続く擬木の階段を登る。

途中の展望所から鬼ヶ城山などを眺める 休憩所が整備されている

 傾斜のきつい階段を登った先で仲哀天皇殯葬所へ600mの案内を過ごす。ここには休憩用のベンチが置かれており、一休みをするにはうってつけの場所である。急登は更に続き、テーブルとベンチの置かれた休憩所を通過すれば、山腹につけられた階段道を進む。

左に仲哀天皇殯葬所150m、右へ華山の分岐 山頂手前の鳥居

 擬木の階段が横木の階段へ変われば分岐は間近。やがて左に仲哀天皇殯葬所150m、右へ華山の分岐へ着く。まずは西の岳の山頂、仲哀天皇殯葬所を目指して分岐を左折。緩やかな坂を登れば、間もなく石の鳥居を通過、草原の中に祠の置かれた 仲哀天皇殯葬所へ到着する。この場所が華山西の岳山頂でもある。

山頂に置かれた櫻井八幡宮の鳥居と祠

 祠の入口には櫻井八幡宮の鳥居が建ち、中央に置かれた祠には威厳を感じる。快晴の空の下、周囲に広がる展望は素晴らしい。西には風力発電施設の先に浄天山、その先に青い響灘が広がり、南西には蓋井島が見えている。更に南には鬼ヶ城山、狩音山、吉見竜王山、南には雄笠山・雌笠山など、いままで登った山などをひとつ一つ確認することができる。更に南には北九州の展望も広がり、景色を眺めているだけで幸せな気持ちになる。

鬼ヶ城山・吉見竜王山方面の展望 浄天山と響灘

華山西の岳(仲哀天皇殯葬所)から眺める展望

 山頂での記念撮影の後、仲哀天皇殯葬所のある華山西の岳を出発、次は華山の三角点峰を目指す。先ほど登ってきた分岐を右に過ごし、そのまま道なりに東へ向かう。間もなく前方へ華山のアンテナ群が見えてきた。坂を下り、舗装路に出て、ランチャー台への案内に従い華山へ向かっていると、舗装道の右手に階段の整備された登山道を見つける。

華山三角点峰 ランチャー台への案内
登山道入口 山頂へ続く明るい階段

 道案内の石仏にお辞儀をして階段へ向かう。頭上を自然林が覆っているがとても明るい道が続いている。少しの坂を登れば平坦な場所を通過、この先には華山山頂へ続く長い横木の階段が待っている。この段差は通常の階段を一段飛ばしで登るような感覚で、一歩登るたびに気合いが必要。一歩一歩階段を踏みしめれば、間もなく茅の茂る山頂へ到着。飛び出たところには懐かしい休憩舎が待っている。

段差の大きい階段 華山山頂の三角点と休憩所

 前方には山頂に置かれた多くのアンテナが建ち並び、アンテナ先の東から南、西へと続く展望が素晴らしい。南東には豊ヶ岳、高畑山、白山、南には六部山、六万坊山、南東には吉見竜王山、鬼ヶ城山、狩音山、西に笠ヶ岳、勝陣山、風力発電施設の先に浄天山など、いままで登ってきた山が一望。正に久しぶりに下関地区の山々の同窓会をしているようだ。

華山山頂から広がる展望

小日本と言われる菊川盆地方面

吉見竜王山や鬼ヶ城山方面

 勝陣山の先には響灘に浮かぶ蓋井島の一端も見えており、この島も懐かしい。北西にそびえる京ヶ嶽の山頂には大きな施設が置かれており、この山には後ほど向かってみようと思っている。目の前にはススキが風になびき、眼下には小日本と言われる菊川盆地ののどかな田園風景、いつまで眺めていても見飽きることはない。

アンテナ群を抜けてランチャー台へ向かう 神上寺方面への下山道

 ぐるり周囲の展望を眺めた後、次はアンテナ群の横を抜け、南のランチャー台付近まで移動する。眼下には豊ヶ岳がとても近く、南には双耳峰の雄笠山、雌笠山が特徴的な山容を見せている。やはり華山からの展望は素晴らしい。ランチャー台にて昼食を摂り、次に北のランチャー台へと移動。

南のランチャー台から豊田町方面の展望

南のランチャー台と菊川盆地

 北には三角錐の一位ヶ岳が一目瞭然、左に天井ヶ岳、風力発電施設の建ち並ぶ白滝山へと続く稜線が美しい。手前には今年4月に登った鷹子山が指呼の先。眼下には豊田町の田園風景がとても懐かしい。

北のランチャー台から鷹子山と鷹子地区、遠くに一位ヶ岳など

 北のランチャー台を出発、再び山頂に着くと、福岡から来られた9名の登山者の皆さんが記念撮影の最中。ご挨拶の後、仲哀天皇殯葬所の説明をして階段を下る。舗装道に下りて仲哀天皇殯葬所の案内を確認し、下山を始める。

 と、ここでロスタイム1時間。

西の岳入口 京ヶ嶽山頂の通信施設

 京ヶ嶽へ向かって舗装道をひたすら進み、着いたところは国土交通省大阪航空局の管理地。頑丈なフェンスに仕切られた場所は立入禁止。従って中に入るわけには行かない。とぼとぼと舗装路を引き返し、仲哀天皇殯葬所の標識前へ。これがロスタイム1時間の真相である。

京ヶ嶽は国土交通省大阪航空局の管理地で立入禁止区域

 さて、仲哀天皇殯葬所の案内を過ごし坂を登る。左に大岩を過ごし、華山を振り返れば、こんな至近距離から眺めても華山は美しい山容をしている。華山に別れを告げて坂を下る。すぐに仲哀天皇殯葬所へ150mの案内板を通過、歌野自然活用村へ向けて出発。明るい木漏れ日の下、のんびり坂を下る。

下山道へ入る 六合目より岩穴コースを採る

 下山途中にも明るい展望地へ立ち寄り、眼下に広がる展望を眺め、六合目の氷川コース分岐へ着く。下山はそのまま尾根道を下る岩穴コースを採る。少しのアップダウンにより一旦舗装道に出て、舗装道から来た道を振り返れば、「西の嶽登山道」の案内が立っている。

一旦舗装道に出る 舗装道から登山道に入る

 舗装道をほんの少し下り、ガードレールの切れる場所から右上へ続く道に入る。ここには特に案内と言えるものはないが、木に巻かれたテープが目印となっている。少し坂を進むと平坦な場所に出る。ここにはいくつか石柱が置かれ、中には横たわっているものもあり、とても不自然な感じを受ける場所である。

石杭の場所を右折 尾根道を下る

 この場所で進路は右へ向き、坂を下るのだが、その前に反対側を確認すると、真下には舗装道が走っている。さて、坂を下っていると、やがて補助のロープの渡された急な傾斜となる。ロープを掴みながら坂を下れば鞍部へ到着。ここで進路は左へ向かう。

鞍部を左折 ワイルドな岩道

 この先からはしっかり案内が置かれており、小さな札を見てみると「岡枝小登山」と書かれていた。従って、この登山道は小学校の学校登山の経路のようだ。要所に置かれた案内に従い、明るい植林帯の下を下る。足下にはワイルドな岩が現れ、ワクワクしながら下山を続ける。これは登山時に楽しそうな道である。

山腹にロープの渡された難所 美しい小滝

華山西の岳 岩穴コース途中の小滝(動画)

岩の道が続く 三合目を通過

 この先も大岩を眺めながら下山を続けるが、途中には美しい小滝も観賞、これは楽しい下山道だ。途中に現れる大岩に感動しながら下山を続ければ、あっという間に登山口の駐車場へ到着。この岩穴コースは登山時に使うべきだったとの思いを強くした。

岩海が楽しい

駐車場へ到着 歌野清流庵

 荷物を車に入れ、登山時に茅葺き屋根の葺き替えをしていた歌野清流庵へ向かう。清流庵では、朝葺き替えていた場所と反対側の屋根を葺き替えていた。こんな珍しい作業は滅多に見られるものではない。しばらく職人芸を眺めた後、清流庵を後にする。

手前側は葺き替え終了 菊川盆地から眺める華山

 小日本の菊川盆地まで戻り、華山の勇姿を眺める。とても美しい山であることは改めて言うまでもない。と、あぜ道の途中に彼岸花をながめていたら、その中に白い彼岸花が咲いていることに気がついた。栽培種なら群生していることが多いが、これはたった一本咲いているだけ。ひっそり咲いているという感じがとても良い。東にそびえる高畑山などの写真を撮り、菊川盆地を後にした。

白い彼岸花 高畑山

華山西の岳(仲哀天皇殯葬所)

華山山頂

華山山頂から吉見竜王山と鬼ヶ城山など

南のランチャー台と展望

北のランチャー台より

小滝

歌野清流庵

菊川盆地から華山

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登山口周辺の地図はこちら 山口県下関市 華山西の岳 登山口付近のMAP

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